3ヶ月と1日目 夏の料理
まだまだ野菜と格闘中。
残りの野菜を数えなおすと
オクラ×ボール30本
キャベツ×5玉
キュウリ×8本
ししとう×60本
ズッキーニ×20本
トウモロコシ×51本
トマト×大き目な段ボール25個
ナス×大き目な段ボール50本
ピーマン×69個
レタス×3玉
かぼちゃ×4玉
まだまだこんだけ残っていた。
トウモロコシがいっぱいあるので、とりあえずオヤツ代わりにトウモロコシをバーベキューの炭をおこして醤油を塗って食べた。
おやつのあと、洗濯物をみんなで干していたら
「ポップコーンって、トウモロコシから出来るんだよね?」
何かのDVDでみたのか、ルーがポップコーンが食べたい、と言い始める。
「ポップコーンのコーンはそれ専用の品種だから、これはポップコーンにはならないんだよ」
というと、すごくがっかりした様子だったので、どこかで、ポップコーン用の品種がないか、今度探すことを約束した。
一人2本、トウモロコシの醤油焼きを食べたけれども、まだ40本以上残っている。
「トウモロコシ…実を全部外して乾燥させたらどうかな?」
トルティーヤって、確かトウモロコシの粉から出来るって聞いたから、乾燥させたら、いいんじゃないのかなと提案する。
「ちょっと調べてみるね」
ランがなにやら自室に戻って本を探し出し、調べると、どうやらコーンは実がついた状態で軒先につるすほうがよいらしいとのことだったので、唐辛子とニンニクの横に一緒に30本ほど干すことにした。
「次はラタトゥユベースを作ります!」
午後も野菜との格闘だ。
20個のトマトをまた湯剥きして、潰しておき、大きな寸胴鍋でナスを20本、ピーマンを40個、ズッキーニ10本、これをニンニクと鷹の爪でオリーブオイルで炒める。
湯剥きして潰したトマトペーストと合わせて、コンソメ、塩、胡椒で味を付ける。
鍋を2つにわけると、1つに豚バラ肉を、もう一つに鶏ムネ肉をいれる。
「火を止めて冷ましたら、大きなタッパーに入れて、すぐに使うけれど冷蔵庫に入れておこうと思う。夏場だから腐っちゃうと悲しいし」
そういって、豚と鶏の夏野菜のトマト煮込みを少しだけ鍋に残して、あとは大き目タッパー4つ分作る。豚2つ鶏1つの計3つを冷凍庫に、鶏1つを冷蔵庫にいれる。
「これは明日作るご飯の下ごしらえ!」
どうやらあれで完成ではなくてここからさらに何かになるらしい。
凄く美味しそうだったなーとちょっと残念な気持ちでいたら
「今日のご飯はもっとすごいんだから!」
そういって、ランとたまが期待しててね、と笑顔で言ってくるので、お夕飯が何か楽しみになる。
「お夕飯の準備してるから、鶏と豚と牛の世話、畑仕事してきちゃって」
2人にいわれてリンとルーと一緒に餌をやったり、それぞれの様子をみたりする。
豚と牛の世話をしているときにルーが「赤ちゃんがうまれるかも」牛と豚を指してそういう。
「え? お腹の中に赤ちゃんがいるってこと?」
と聞くと、
「いっぱいの心臓の音が聞こえるからそうだと思う」
という。
確かにウサギのような耳がルーもリンもランもついているから人よりも多くの物が聞こえるのかもしれない。
そう思ってリンにそうなの?と聞くと
「いや、わかんない」
と返事が返ってくる。
あれ、その耳の所為ではないのか。
とりあえず、様子を見ることにして、家に帰る。その後ろを犬がトコトコとついてくる。
最近犬は牛と豚の見回りに役割を見出しているらしく、柵の周りをまわったり、世話をしている僕たちの周りをついてきたりするが、ご飯以外では家の近くよりも牛たちの近くにいて、見張っていることが多い。
多分今日も、ご飯を食べたら牛たちのところに戻るのだろう、そう思いながら家へと戻るのだった。




