2010/12 星別対抗鬼ごっこ ~ 愛華らしき人影
R
***
J『君たちを呼び出したのは他でもない。』
放課後の校長室に呼び出された三人は、
ジョニーの差し出した一枚の紙に目を向けた。
Y『…星別対抗…"鬼ごっこ"??』
I『Σ鬼ごっこ…!?(コ゛クリ)』
J『入学してから約一ヶ月が経った。
それぞれがそれぞれの願いを持ち、過去を携え、そして仲間に出会ったね。』
ジョニーは三人の顔を見回した。
H『(仲間…)』
J『…同志と言った方が正しいのかな、今の君達には。
いずれにせよ、ここにチームが出来上がった訳だ。
そして今の君達は、共通の信念を持っている―――"強くなりたい"。』
三人は顔を上げてジョニーを見た。
J『違うかね??
それが今の君達を繋げている唯一で確かなものだ。
だがね、はっきり言おう。
君達は、弱い。』
思わず螢が体を強張らせたのが分かった。
宵狐は思わず、最強かつ最恐と言われた自分の魔力を思う。
慰鶴は真っ直ぐ前を見つめている。
J『一人一人は確かに類まれなる才能を持ってる。そこらでは一つも二つも抜きん出るだろう。
だがな、君達はまだ大切なものを持ってないんだ。気づいてすらいない。
このままなら、君達の夢も夢物語のまま終わるだろう。』
Y『じゃあ、どうすればいいんですか?』
H『それで、これ…?』
螢は訝しげにチラシとジョニーを交互に見つめた。
にっと笑ってジョニーは言った。
J『そう。そこで優勝してきてもらおう。』
2010/12/31 (Fri) 16:40
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A
―星別対抗鬼ごっこ当日。
参加者『ピックル!!オラ、腹が減った!!天下一武道会の前にオラ、飯食いてぇぞ!!』
参加者『天下一武道会ではない…星別対抗鬼ごっこだ。』
会場には、蛍たちの到着よりも早く、様々な星から参加者が集合していた。
I『すごいなぁ!!あの緑の肌に触覚が映えた人とか、すっげぇ強そうだな!!』
慰鶴が、ただならぬオーラを放つ参加者たちに興奮する。
カ『無茶するなよ、姫魅。俺は助けてやれないけど、応援してるからな。それと…』
キ『わかったから…ネル…。』
カーネルの目から涙が溢れだし、カーネルが姫魅を強く抱き締める。
カ『姫魅!!辛いだろうが…越えなくてはならない壁だ!!俺は…俺は、応援してるからな!!姫魅!!』
キ『ネル…苦しい…』
A『ネルさん!!姫魅君が潰れちゃいます!!』
今にも折れてしまいそうな姫魅を見て、朝顔が慌てる。
H『はぁ…(こんなんで大丈夫かしら…)ん?』
フードを目深に被る男と目が合う。
ひとつに束ねた長髪に、蛍を見つめる冷たい瞳に、何か懐かしいものを感じる。
H『愛華…兄様…?』
2010/12/31 (Fri) 23:13