表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
涙と華  作者: 新時れい
4/7

第4話秋

携帯のアラームが鳴り響くまた・・・朝か・・・

詩衣はあの葉書を見てからというもの心にメールを返していない

というより忘れていた・・・


学校へ行く道、赤い葉が落ちてきた

もう秋だ・・・道行く人々は何かに追われているように早々と過ぎ去ってゆく

誰かに怒られてるように眉間にしわをよせて・・・



もうそろそろ中間テストだ・・・今はそれどころではないが・・・

一応進学校だけあって1年から進路相談てのがある・・・

保護者同伴の三者面談とか・・・これもひとつの悩みだ・・・

中学校の頃はお母さんは忙しいって先生にいって二者面談にしてもらったが

高校はそうはいかない・・・。困った


学校の授業中もいろいろ考えた・・・お母さんに直接聞いてみるとか

親戚に聞いてみるとかいろいろかんがえた

結果、気にしないことにした

聞いたところでどうもかわらない



午前の授業が終わり昼休みになった・・・。

いつものようにボケーっと空を見上げながらひとりで昼ごはんを食べていた

いまさらだが、詩衣には友達は心と岩手に住んでいる昔からの親友の荒谷柚飛だけだ

柚飛は詩衣が11歳の頃に親の転勤で引っ越したきりでたまに会えるくらいだ・・・

柚飛は細身でモデル体系で顔は目がパッチリしていてこっちまで惚れちゃう可愛い

笑顔で笑う子だ・・・クールビューティーといわれる詩衣に近づく女はそうそう居ない。

空は曇り気味で外の赤く染まった木の葉が大量に吹き飛ばされていた

雨になりそう・・・。

そんなとき詩衣の前に心が表れた


『詩衣ー?なんで俺にメール返してくれないの?俺のこと嫌いー?』

心が寂しそうな顔をしながら言ってきた

『あ、ごめん・・・ちょっといろいろあって忘れてた』

『忘れてた!?超寂しい!まあしょうがないけど・・・今度は返してよ!しっかり!』

『あ、うん』

『ってかさ、詩衣!もっと明るくすれば人気者なれちゃうのに・・・』

心はニコっと笑って去っていった。

そのとき気づいたがギャル軍団があたしを見て何か言っているようだったが

まあ基本で無視することにした。


帰り下駄箱を開けると画鋲が靴一杯に入っていた。おいおい今時これかよ

と思いながら詩衣は冷静にいつものように接した。靴をゴミ箱まで持っていき

画鋲を捨ててそのまま何も無かったように帰って行った。

その様子を見ていたギャル軍団の麻美、美沙、栞、葵は同時に舌打ちした。息ぴったり★



今日もバイトだ・・・詩衣はすぐに歌舞伎町へ行った

『ねえねえ今暇ー?』

ホストが話しかけてきた

『暇じゃねえから話しかけんな』

後ろから声がした・・・心の声だ!

『あ、心』

心はにっこり笑った

『詩衣、私服だとキャバ嬢みたい!』

褒めてるのかなんなのかわからない言葉だ

『気をつけてバイト先行くんだよ!ばいばい』

といって心はびしっと決めたスーツを直して走って去っていった



バイトを終えて家に帰るとお母さんと出くわした・・・3週間ぶりくらい?

『詩衣?おなかすいてない?』

お母さんは私がなぜお母さんを無視するのか原因に気づいていない

お母さんは私を心配してるし本当は仲良くしたいらしい

でも、それは表上だけだと私は思っている。




だって私はお母さんの子じゃないし・・・

本当は出て行って欲しいのだから・・・。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ