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獲得と喪失

作者: 松浦 慶

手に入れること

それは即ち

失うという恐怖を

押し付けられること

欲しては手に入れ

手に入れては恐れ

恐れては失い

失っては傷つき疲れ果て

それでも尚

何かを求めるよう仕向けられ

手に入れた何かで

また失うという恐怖に駆られる

永遠のスパイラルの上を

神経質に乱舞する罪の舞台

ならば欲することを失おうと

理性が暴挙をふるった

理は情の詐欺師と呼ばれる

対する情の報いは理を翻弄する

両者の膂力は常に拮抗し

互いに譲り合うことを知らない

人はその悲劇を葛藤と呼ぶ

一人二役の三文芝居

観客席も全てが己自身

このつまらぬ生命が尽きるまで

このつまらぬ生命が尽きた後も

壇上を独りさ迷い続ける

全ては手に入れるべきものを

見つける為に否

手に入れること

それは即ち

平和である様を失うことに

他ならない…

物語は止まない

この手の内に欲望がある限り

この心の奥に

枯れた泉が残る限り…

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