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前代未聞のパーティーと戦場のキッチン

パーティー当日。

凄い人だ、そこに"異世界産"の料理と酒を用意したと振れ込んだ、皆の期待は半端ない。

集まりだすと、各々料理にお酒に取り出した。


(貴族:男)

こ、これが異世界の酒!同じワインでも質が違う。


(貴族:女)

私、この"しゃんぱん"っていうのがハマりそう。


(貴族:老紳士)

これが"ぶらんでー"という物か、味わい深い酒だ。


(貴族:青年)

この"にほんしゅ"というのは後味が良い。

しかも味も好みだ。

見た目、水というのが面白い。



同じ酒でも銘柄が違う、そうなると全部飲みたくなるのが酒好きの本能。

飲み比べては話が弾む。

ガンガン減っていく"異世界産"のお酒。

それに連れて料理も減っていく。

令嬢達もコルセットを緩めだした。

伯爵が現れると、一旦静かになる。


(ケイン・クラウド:父親)

今日はよく来てくれた。

楽しんでいってくれ。



挨拶もほどほどに、ケインも料理と酒に舌鼓を打つ。

挨拶をされると相手にしないわけにもいかない。

相手は一人だ、挨拶を済ませたら、料理と酒を取りに行くゲスト達。

ケインは皆からの挨拶を受けないといけないので、なかなか取りに行けない。


(ケイン・クラウド)

くうぅぅぅっ、ホストは辛い。


(アンネ・クラウド)

美味しい!美味しい!(嬉)


(雪夜)

太るぞ(ニヤッ)



アンネの耳元でボソッと呟く雪夜。


(アンネ・クラウド)

んぶっ!ゲフォゲフォゲフォゲフォ!何よ、良いじゃない、今日は特別よ!


(雪夜)

はいはい、お嬢様(笑)



手当たり次第食べていくアンネ。

友人達も友人達だ、料理の話をしながら食べる食べる。

空に近くなると、皿を引き上げるのだが、皿をメイドが引き上げるのが遅れる。

最後まで取り合いをするもんだから、綺麗に空になるのだ。

続々と運ばれてくる料理。

キッチンは戦場と化していた。

そろそろつデザートの時間だ、菓子やケーキ、アイスやフルーツが運ばれてくる。

これもすぐに無くなる。

どんどん追加していくのだが、人数が人数だ、在庫が心配になる。


(雪夜)

デザートは大丈夫ですか?


(グラン 執事)

今のところ大丈夫ですが、明日はもたないかと。


(雪夜)

一人3個はあるはずだよ!(驚)


(グラン)

いえ、それ以上に食べています。

よく食べられると感心しています。



用意したのはケーキ屋のケーキ。

しかも結構高い物だ。

デパ地下で集めたんだから。


(雪夜)

ヤバいな、仕入れ先は明日の昼近くにならないと開かないよ。



コンビニスイーツという手もあるが、そんなに数は置いていない。

夜となれば尚更だ。

24時間スーパーはあるが、大量となると手っ取り早いのはアイスや氷菓子。


(雪夜)

とりあえず冷たい系を仕入れてきます、菓子もある方が良いですか?


(グラン)

そうですね、よろしくお願いします。



急いで戻る雪夜。

ハロールを回りまくってアイスや氷菓子、スナックに珍味、煎餅と買い漁る。

カートで往復する為、目立つし店員からは変な目で見られる。


(店員:女)

大変ですね。


(雪夜)

予想以上の来客で、足りなくなってきたんですよ。



時間が無い、ハロール3店舗をはしごしてクラウド邸へ。


(雪夜)

どうですか?


(グラン)

もう少しで危ないところでした。


(雪夜)

流石にこれで打ち止めです、仕入れ先も在庫切れですよ。

明日の入庫待ちです。


(グラン)

なんとか今日は乗り切れるでしょう。

後2日、なんとかなりませんか?


(雪夜)

出来るだけやってみる。

昼間は流石にやらないですよね?

また夜からですよね?


(グラン)

そう願いたいのですが、皆様帰らないのです。

普通なら、そろそろお開きで身支度を整えて明日の夜なのですが、誰も帰らないのですよ。


(雪夜)

マジか……

じゃあ、料理も……


(グラン)

はい、かなり減っています。

キッチンは戦場になっています。

しかし、種類を沢山用意していただいたので、まだ大丈夫です。


(雪夜)

同じ物は出せませんよね。


(グラン)

はい、しかし、種類にも限界がありますよね。


(雪夜)

どれぐらい種類は残ってます?

それと使ったのを見せてください。



早速キッチンに走って行く雪夜とグラン。


(雪夜)

おやっさん!


(料理長:女)

おお、来たか、もう戦場だ!で、オレ、女な。


(雪夜)

どれ使いました?

同じのは出せないと聞いたんで。


(料理長)

あゝ、そこにガラがある。

そんな事もあろうかと置いといたぜ。



早速チェックする雪夜。


(雪夜)

ヤバいな、もう半分使ってるよ。


(グラン)

なんとかなりませんか。


(雪夜)

うーん……そうだ、粉物いこう、ちょっと行ってくる。



そう言うと、雪夜は戻り、焼きそば麺とキャベツ、もやし、お好み焼き粉を買い回る。


(雪夜)

後、何ができる?

野菜炒め……はもう簡単クッキングで出したか。

サンドイッチを作るか、卵とツナ缶、きゅうりとハム、鶏肉、からしにマヨネーズ。

トンカツ用の豚肉を70枚、いや、140枚。

トンカツとカツサンドの2回いけるか聞いてみよう。



とりあえず引き返す雪夜。


(雪夜)

おやっさん、トンカツとカツサンドって別々に出せる?


(料理長)

その"とんかつ"と"かつさんど"ってどんなのだ?

で、オレ、女な。


 

雪夜は料理長に作り方を教えて作ってもらう。


(料理長)

イケるんじゃないか?

この"とんかつ"をだしてから、パンに挟んだ"かつさんど"を出せば良い。


(雪夜)

それ用のソースも買ってきたから使って。


(料理長)

ソースあるのか!そりゃ助かる!


(雪夜)

味見してアレンジしてみて。


(料理長)

分かった。



雪夜は焼きそばとお好み焼き、たこ焼きを作ってみせた。

たこ焼きプレートは買ってきた。


(料理長)

それもイケるな、採用だ!

とにかく種類が要る、片っ端から作ろう。



カレーは薄めに切ったパンに乗せた。

雪夜はとんぼ返りし、カレーの種類を更に増やした。


(料理長)

"かれー"でもこんなに種類があるのか。

甘口から辛口まで、これは稼げる。



なかなか帰らないゲスト達。

お前ら、いい加減、帰れよ。

遂に朝を迎えて朝食を作ることになった。

ここでベーコンとスクランブルエッグを出す。

スープはコーンスープだ。


(貴族:女)

この卵、味が濃いわ。


(貴族:男)

カリカリに焼いたこれも美味い、"べーこん"と言うらしいな。


(貴族令嬢)

このスープ、ほのかに甘くて美味しいわぁ。



コイツらついに朝メシまで食いやがった。


(雪夜)

どうしよう、こんなの反則だよ(涙目)


(料理長)

流石に朝まで食べるとは思わなかったな。


(グラン)

誰も帰っていませんからね。


(雪夜)

麺類いきましょう、どうせ昼もでしょ?


(料理長)

考えたくないが、そうだな。


(雪夜)

とりあえず"うどん"と"そば"。

肉や天ぷらを乗せて種類を稼ぎましょう。

ついでにインスタントラーメンも仕入れて来ます。

大量のお湯を用意してください。

ラーメンは夜にしましょう。



そう言うと、雪夜は海老の天ぷらを買いに走った。

それ以外の天ぷらは作ることにした。

そしてカップラーメンと袋ラーメンで種類を稼いだ。

天ぷら粉や芋、かき揚げ用の野菜、ゴホウ天、卵にイカ、鶏肉も買い漁る。

とりあえず引き返し、うどんとそば用のえび天を渡した。

後はスーパー、デパ地下、コンビニを走り回る。

コンビニ弁当の今まで使ってない弁当を温めずに買った。

ロコモコ弁当とかの変わり種だ。

とりあえずそれで戻る。

こうなれば行き来を増やして片っ端から目新しいのを買い漁るしかない。

多分、味は大丈夫だろう。

心配なのは味見した。

お徳用ビッグパックの味付け肉も買い漁る。

味さえ変えれば大丈夫だろう、でなきゃ打ち止めだ。


(雪夜)

おやっさん!


(料理長)

帰ってきたか!で、オレ、女な。


(雪夜)

こんな味付きの肉は?

スパイスとかついてるんだけど。

薄味だと思うから、スパイスも買ってきた。


(料理長)

ナイスだ!それもいこう!


(雪夜)

鍋は使える?

こっちで言うと具沢山スープ。

スープの味は色々ある。

野菜に肉、魚を入れて作れる。


(料理長)

よし、それもだ!


(雪夜)

じゃあそのスープの種類、集めてくる。


(料理長)

頼んだ。



雪夜はちゃんこにもつ鍋、チゲに豆乳、トマトやキムチ、鶏鍋、おでんなど、棚に並んでいる鍋の元を片っ端からカゴに入れた。

出来上がったパックおでんも買いまくる。

もう周りの目なんてどうでもいい。

完全に追い詰められている。

いくらなんでも徹夜のパーティー。

時々抜ける人は居るが、どうやら別室で休んで戻って来てるみたいだ。

料理が入れ替わると戻ってくるような勢いで居座る。

無茶苦茶だ。

品目が要るのに、普通は1日1食で3食用意すれば良い。

それが夜、朝、昼で3食を1日で消耗した。

あと1日半、このままだと後4食は要る。

それで3日目の夜だ。

お茶の時間はどうする。

お貴族だ、午前と午後にお茶の時間がある。

まぁ料理の入れ替えで、お茶会どころではないみたいだが。


(雪夜)

後4食、そんな無茶苦茶なぁ……(涙目)


(料理長)

さ、流石に一回のパーティーで7食はないわぁ〜(汗)


(雪夜)

似たような物でも……でも具材が違うだけで味は同じか……

鍋のスープに麺や米を入れて……ダメか……(ため息)



頭を抱える雪夜と料理長。

多国籍料理と言っても材料が無いと作れない。

パエリアは出来る、とはいえ、何種類出せるか、だ。

海鮮と……肉?

とりあえず"スマホ"で調べて料理長と相談する。


(料理長)

パエリアは作るとして、この肉と海鮮は手に入るか?


(雪夜)

入るよ。

海鮮は何でも良いんだ。

貝に魚、エビとタコ、イカ、適当に仕入れてくる。


(料理長)

たこ、いか、ってなんだ?

あゝ、あれか、あれは使える。


(雪夜)

じゃ、行ってくる。



海鮮、肉、シチューの素なども買った。

デパ地下スイーツも買いまくる。


(雪夜)

種類は問いませんから、明日までにこのケーキ類はいくつ用意できますか?

出来るだけたくさん要るんです。

1日で200個要りましたから。

これが後7日続くんです。


(ケーキ屋店員:女)

・・・は?


(雪夜)

どうですか?

どれぐらい用意できます?


(店員)

店長に聞いてきます!



どん引きで店長に聞きに行く店員。


(店長:男)

大変お困りのようで……


(雪夜)

はい。

ここのスイーツの人気が凄くて1日で200個消費しました。

パーティーは後7日あるんです、どのぐらいの数が用意できるでしょうか?


(店長)

1日に200個、後7日のパーティー……

1400……いや、毎日200、いや300の納品で良いですか?

それなら工房にかけ合ってみます。


(雪夜)

はい、よろしくお願いします。



店長の背中はウキウキしていた。

超大口の注文だ、売り上げ成績が凄い事になる。

という事で、1日300個、5日間で納品する事が決まった。

これでスイーツは確保した、残りは"ストレージ"で保管できる。

後はメニューの方だ、これはどうしようも無い。

帰って料理長と相談だ。


(雪夜)

おやっさん!


(料理長)

オレ、女な。


(雪夜)

スイーツはなんとか今日と明日は確保できたと思う。

後はメニューなんだけど、これはどうしよう……

こっちでのメニューを"異世界産"の材料で作る?


(料理長)

それな!それでいこう。

必要な材料は書き出す、仕入れてくれ。


(雪夜)

そっくりなのが無かったら、似てそうなので良い?


(料理長)

構わん、それはこっちでなんとかする。


(雪夜)

分かった。



書き出した材料と今ある材料から分かる分は写メに撮り、デパートに向かう。

かなりの量なので、往復しながら買い占めに注意して何軒か回る。

もう、今日使うんだ、開き直ってスーパーも行く。


(雪夜)

おやっさん!品質はバラバラだけど、なんとか揃えたよ。


(料理長)

分かった、で、オレ……まぁ良いわ(笑)



高野豆腐やひじき、ふきのとう、肉じゃが、筑前煮も料理長と作る。

グラタン、ラザニア、ピザも用意した。

焼くだけで良い完成品だ。


(雪夜)

もうこれ以上は無理かも……


(料理長)

良くやってくれた。

このままじゃ7食だ、こんな無茶苦茶なパーティーは無い。

よくこれだけ揃えてくれた。


(雪夜)

調味料も出し切った、なんとかやってね。


(料理長)

あゝ、これからオレらの腕の見せ所だ、7食、作ってやるぜ。



スーパーやデパートに並んでいる調味料は片っ端から買って出したので、調味料も出し尽くした。

材料も多分買わなかったのは無いのでは?というぐらい買ったし、簡単に作れるシリーズも少なくとも行ったスーパーでは買い尽くした。

後はスイーツだけだ。

あれだけはタイミングさえ間違えなければ出せる。


(雪夜)

デザートのケーキは明日300個仕入れれるから。


(料理長)

分かった、後は任せてくれ。



とりあえず休む事にした。

明日朝10時にケーキ類は300個入る。

残りは"ストレージ"保管だ。

こういう時の為にストックは置いておこう。

で、いくら使った?

もう分かんない。

とにかく必死で走り回ったから、仕入れ合計が分からん。



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