宝くじが当たったが異世界転移もした
生活に疲れた佐々城 雪夜。
父親の介護をしていて、借金を抱えてしまった。
それを返済する目処も遂に立たなくなった。
しかし、無事施設に入居させる事ができた為、天寿を全うしたいという父親の望みは叶える事はできた。
だが、雪夜の生活は破綻してしまったのだ。
(佐々城 雪夜)
ふぅ、遂に生活が破綻してしまったか……
後はジリ貧だな。
このまま行けるとこまで行って、生活保護になって自己破産するか。
なんとか親父の希望だけでも叶えられたのは良かったな。
やれる事は全部やった。
雪夜には佳孝という弟が居たのだが、それがもう、人の風上にも置けないクズだった。
全財産よこせ!
金が無いなら死んで作れ!それでも介護できないなら親父と心中しろ!
と脅迫する人物。
もはや人に在らずという状態だった。
戸建てを持つ資産家であるにもかからずである。
(雪夜)
うーん、年末ジャンボの季節か……
まぁ、連番とバラを10枚ずつ買ってみるか、当たったりしてな(笑)
ジャンボとジャンボミニね。
そんな上手い話があるかいな。
まぁ、下一桁600円ずつだなと、気分転換に買ってみた。
迎えた正月。
(雪夜)
あゝ、年末ジャンボの結果、見てなかったな。
雪夜は宝くじ公式アプリで確認する。
今の時代、オンラインで買え、当選すると登録口座に当選金が振り込まれるのだ。
(雪夜)
どれどれ、結果発表といくか。
結果を見る為、ポチった。
まずは下一桁。
(雪夜)
はい、7等300円2枚で600円Getと。
ん?おお!6等下二桁3000円もあった!
おいおい、5等1万円もあったぞ!
マジか!4等5万円も!
えぇぇぇっ!!!3等100万円も!?
えっ?2等1000万円も?マジか!
ちょっと待て!1等も?前後賞もあるから10億円!
わお!最高じゃん!
って事は10億1106万3600円の当たり!やったああぁぁぁっ!
じゃあ、ジャンボミニは?
まずは5等で600円。
4等3000円。
3等1万円!
キタぁああぁぁぁっ♡2等100万円は無しと。
うっそ!1等と前後賞で5000万円!
これもキタぁああぁぁぁっ♡
マジか、5001万3600円!
って事は、合計10億6107万7200円!
もう人生勝ち組やん!
これで生活保護にもならないで済むし、自己破産もしなくて済む!
最後に報われたか(流涙)
年2000万の生活でも53年生きていける!
今54歳だ、死ぬまで生活は保証されたな。
何に使うかな。
とりあえず車か……
目の手術してから日が暮れたら見えないし、視界に少し違和感がある。
あまり大きな車は運転しづらいし、軽にするか。
まぁ、原付でも夏とかなら取り回しが良くて良いんだけどなぁ……
目がなぁ……やっぱ原付のままの方が良いかなぁ……
住む場所かぁ……アパートに引越しする時に大量に処分したからなぁ……
今更広い場所に引越しても荷物無いぞ?
しかも保証人が要る。
もう親父は保証人になれないから、元のマンションに引越すにしても無理だ。
このアパートのままにするか。
マンション買っても生活圏が変わったら不便だ。
圧迫骨折の事もあるし、今の場所が便利だしな。
ってなると、何する?
投資でもやるか、まずは金かな。
あと国債か、株は危ないな……やるとしてもPAYPAL証券で遊び程度だな。
今、不動産関係は無茶苦茶だ、手を出す気にはなれんな。
って事で、雪夜は銀行に行き、投資口座を開こうとしたが、売買益には税金がかかり、確定申告が必要との事でやめた。
理由は面倒くさい。
という事で、普通預金のままにした。
これなら利息から自動的に税金が引かれるから手間がかからない。
窓口に行く前で良かったな。
行ってたら、何かと五月蝿い勧誘があったぞ。
大体、生活費で使い潰す気なんだ、五月蝿い勧誘は必要ない。
という事で、PAYPAL証券もやめた。
もちろんクズな弟に相続させる気なんて更々無い、自分の為に使おう。
という事で、住処はアパートのまま、生活の足は原付という事になった。
(雪夜)
食事を贅沢にしよう、外食の回数を増やすか、焼き肉とか回転寿司とか。
いや、それじゃあ使い切れないぞ。
とはいえ、足枷になっているのは目だ。
日暮までに帰って来れる場所にしか行けない。
自炊もなんだかんだでやっている為、そんなに使う事はなかった。
まぁ、元々ある意味節約家だしな。
服買っても置く場所が無い。
ってか、今でさえ使いきれないほどの服がある、もったいない。
(雪夜)
健康って大事だと身に沁みるなぁ……
こんな身体じゃ車も買えないか。
まぁ、それはおいおい考えよう。
とはいえ、圧迫骨折は介護中の事故。
目に関しては白内障と、どうにもならない状態だったが。
なので就労は不可能な身体なのだ。
まぁ、今となっては必要ないわな。
(雪夜)
まぁ、そうなると生活を変える必要も無いのでゆっくり過ごすか。
という事で、のんびり過ごす事に決めた雪夜だった。
ある日、いつも通り原付で走っていると、角を曲がった途端に景色が変わった。
(雪夜)
ん?いつもと違うな。
しかもこんな長閑な景色ではなかったしな。
視界に入ってきた景色は大草原、道も未舗装路面になっていた。
(雪夜)
これ、ひょっとして"異世界転移"か?
振り返ってみたが、同じように大草原が広がっているだけだった。
(雪夜)
って事は、お決まりの"チート"があるはずだよな。
【ステータス】
なんちって、うわ、表示された。
そこには"これぞチート"と言わんばかりのスペックが表示されていた。
(雪夜)
ん?時空転移?
あゝ、一度行った事のある世界には、また行ける魔法ね。
後は……スキルに"不老"か。
魔法は全属性使いか。
"通販"なんて……無いか、通販のヘビーユーザーなんだけどなぁ……
じゃ、"時空転移"を使ってみるか。
【時空転移】
すると元の世界に戻った。
(雪夜)
これは面白い事になりそうだ。
【時空転移】
また大草原に戻った。
(雪夜)
って事で、とりあえず身体を治すか。
【テラヒール】
おっ、治った。
せっかくなら若返りもしよう、その方が動きやすい。
【リジュヴェネイト】
よし、20代前半ってとこか。
一応これも。
【エイジング】
うん、54歳ぐらいに戻った。
よし、戻そう。
【リジュヴェネイト】
元の世界に戻った時、怪しまれないようにする為の確認だ。
身分証明書が使えないと何かと不便だ。
特に預金絡みで。
(雪夜)
という事は、何するかな。
異世界と言えば冒険者ギルドか、冒険者登録するかな。
そう言うと、最寄りの街まで原付を走らせる雪夜。
(雪夜)
あれ?ガソリンが……
そうか、魔法か、しかし魔力なんて使ってないぞ?
これも転移チートか。
ガソリンは空を示しているし魔石が付いているわけでもないが、普通に走っていた。
(雪夜)
そうだ、この世界の事を調べなくちゃ。
原付を止め、調べる雪夜。
(雪夜)
えーっと……
【インデックス】
よし。
うーん、文明は中世ヨーロッパぐらいか。
上下水道は……まだ不完全か、肥溜めと井戸ね。
道は街には石畳の場所もあるが、街道までは整備されていない。
馬車が通れれば良いというレベルね。
魔法が使えるなら整備するのも手だな。
恩を売っておくのも悪くない。
まぁ、そこは慎重にだな。
悪徳領主とかなら最悪だし。
えっ?農業も初歩か、"肥料"という概念はない。
漁業ももちろん"養殖"なんてないか。
調味料は?……岩塩ね、ゴミも含まれるのでそのままでは使えないと。
砂糖は嗜好品と。
味噌、醤油はないか、これ売れるぞ。
米は……異世界定番の家畜の餌ね。
これなら酒や化粧水も無いな。
これ、上手くやったら、こっちでも莫大な財産が出来るんじゃね?
これはチャンスだ、成り上がろう(ニヤッ)
そんな事を考えながら、街に向かう雪夜。
街の近くで原付を止め、収納魔法で収納する。
(雪夜)
収納魔法は異世界定番の"ストレージ"か。
えーっと、これは時間の経過が無いと、"収納庫"もあるんだ。
これは時間が進むと、使い分けたら便利だな。
街に入ろうとすると身分証の提示を求められた。
そこは"道中盗賊に会い、荷物ごと奪われた"と説明し、無事街中に入れた。
ギルドで再発行する事を条件に。
(雪夜)
冒険者ギルドと商人ギルドみたいなのがあるのかな?
とりあえず雪夜は冒険者ギルドに行ってみた。
(ギルド職員:女)
こんにちは、クエストですか?
(雪夜)
冒険者登録をしたいんですけど。
(ギルド職員:女)
では、こちらの用紙に記入をお願いします。
(雪夜)
商売もしたいんですけど。
(ギルド職員:女)
でしたらこちらの用紙にも記入してください。
雪夜はもらった用紙に記入した。
普通に"佐々城 雪夜"と記入したが、特に不思議がられる事は無かった。
(ギルド職員:女)
では魔法適性を測ります。
水晶に手をかざしてください。
そう言われて手をかざす雪夜。
(ギルド職員:女)
火と水ですね。
(雪夜)
あ、はい。
雪夜は目立ちたくないので、"ステータス"を擬装した。
レベルも10程度、初心者の上、中級の下ぐらいで設定した。
(ギルド職員:女)
初めてにしては良い方ですね、頑張ってください。
(雪夜)
ありがとう。
そう言うとギルドを出た。
(雪夜)
さてと、どうすっかなぁ……
とりあえず地方に行くか……いや、あまり地方はよそ者に冷たいか……
いや、街中で目立つのも嫌だしなぁ……
という事で、しばらく今後について考える事にした。
とりあえず元の世界に戻る。
身体はすこぶる好調だが、怪しまれないように、今まで通りコルセットを付け、杖をついた。
車を用意する為にディーラーに行き、購入した。
ヨツボシのデリコD:5だ。
馬車が通れれば良いという街道。
その為、ある程度の悪路走破性が要る。
ワンボックスにしたのは商売を始めた時、荷物が積めるからだ。
(雪夜)
でだ、お金も無いからこっちで食事を済ますか、寝床も要るしな。
雪夜は買ってきたカット野菜ともやしで野菜炒めを作った。
ちょっと贅沢して、"なんとかの元"とかいうのも買って。
10億以上の大金が当たったのに、生活を変えないのは流石だな。
まぁ、周りに悟られるのを要警戒しているからな。
武器が要るとかなれば、全然足りないし。
しかし、そこは"魔法チート"、"錬成"で作る気でいる。
車は収納庫に収納している為、車庫は要らない。
近くの月極駐車場を車庫証明用に借りていた。
しかし、台数増えたら大変だぞ?
重複して車庫証明は取れないからな。
(雪夜)
こういう時、"通販"が使えないのは不便だよな。
"異世界チート"とか言って買えないし。
まぁ、便利な事もあれば、不便な事もあるか。
最悪、場所変えて……いや、点検とかが面倒か。
まぁ、その時考えよう。
ん?まぁ良いや。
納車の日がやってきた。
雪夜はディーラーに向かい、車を受け取った。
必殺の"時空転移"だ。
一度来た場所には行ける。
一旦異世界に飛び、そこからディーラー近くに転移した。
ディーラーには"タクシーで来た"と誤魔化したが、誰も不思議には思わなかった。
"車を持ってないが、何かと不便になったから買いに来た"と言っていたからだ。
(ディーラー担当者)
お待ちしておりました、佐々城様。
本日は納車の日ですね。
笑顔で出迎えるディーラー担当者。
納車記念に写真も撮り、キーを渡された。
(ディーラー担当者)
では、定期点検などはハガキでお知らせいたしますので、よろしくお願いします。
そう言うと、店員総出で見送られた。
めっちゃ恥ずかしい。




