ドアが…
オレ…実は、来週誕生日なんです。
これは実話です。
いや、現実とでも言おうか…
誕生日…別に、おめでたくない。
結奈は…今年祝ってくれるんだろうか…
いや、彼氏いるのに男の幼馴染を祝うって…ないか…
…
そうまは、オレと結奈がどんな関係だと思っているのだろうか?
そもそも…オレが結奈を好きって気づいているよね⁇
だったら、なおさら結奈はオレと誕生日を過ごしてくれるわけないか…。
でも、オレ…結奈に気をひいてもらうために頑張ろうと思う。
そうまに怒られる覚悟で、誕生日一緒に過ごしてもらえるよう、誘ってみようと携帯を握りしめた。
とたん…携帯がなったから焦って携帯を落としてしまった。
いきのいい魚かよ…
慌てて拾うと、結奈からだった。
いつものように来週、誕生日会を和紀の部屋でしようね?いい?
ってきていた。
結奈…
まだ結奈は、オレを幼馴染として扱ってくれていた。
最近は…たくさんプチ喧嘩していたから、オレの部屋にもう来ないって思っていたから、なおさら嬉しかった。
来週までにオレは毎日、小顔小鼻マッサージをして、筋トレにも励んだ。
そうまより、いい男になりたい一心で‼︎
そうまは、痩せていてシュッとしている。
オレも背は高いからいけるっ‼︎
結奈がうちに来るギリギリまで頑張った。
なんなら、服装も髪型も結奈好みに頑張った。
部屋もキレイにして、結奈の大好きなお菓子も用意した。
無駄にベッドメイキングもした。
無駄に…
そんな無駄なことをしていたら結奈がいらっしゃった。
両目でみたけど…
かわいい、、
片目でみても…
やっぱりかわいい…
結奈は、オレをみてびっくりしていた。
「えっ…髪型とか服装…どうしたの⁇」
と、目をぱちくりしていた。
「あー、イメチェン?ってやつ?」
少し恥ずかしかった。
笑われるかもって思ったけど、結奈は
「え、かっこいいよ!すっごい、いい♡」
と、結奈の母親同様のリアクションをしてくれた。
…
「ならさ…」
「えっ…」
オレは、褒められたのと…結奈の可愛さで結奈に暴走していた。
結奈をオレはベッドに押し倒していたのだ。
意外にも…ベッドメイキングが無駄じゃなかった…
「なら…オレとキスしてよ?」
結奈は、少し驚いていたけどオレの言葉に結奈は、
「うん、いいよ?」
って目を閉じた。
⁉︎
結奈が目を閉じると同時に、オレの心のドアも閉じた…。
結奈がオレの心に入り込む前に…
それも思いっきりバタンって。
「うそだよ、結奈…ごめんな」
結奈をベッドから起き上がらせた。
結奈は、しないの?って顔でオレをみていた。
結奈…
結奈は、誰とでもキスしちゃう人間になってしまったのだろうか?
やっぱり、せなともお泊まり会でそんなこと…しちゃったん?
だから、オレにされても抵抗ないん…?
あなたは…そうまの彼女なんだよな?
結奈…
なんでオレを受け入れたん…?
そもそも、彼氏いるのにそんなことをしているオレもオレだけど…
結奈がわからない…
彼氏いるくせに幼馴染の男と二人きりで部屋にいるとか…
キスしていいとか…
結奈…そうまと付き合ってから…おかしいよ。
…
オレは何事もなかったかのように、結奈に振る舞った。
結奈もそれからは、普通だった。
誕生日会っていっても、いつもゲームしたりお菓子食べたりまったりするだけだ。
…けど、今日の結奈は…セクシーだ。
短いスカートにリボンのついたブレスレット…
隣の人の家に来る格好か?
おしゃれしすぎだろう…
それに結奈の長い髪以外、あんまり見慣れてないからとても新鮮だった。
結奈…色んな意味で、かわっちまった…な。
ジーッと結奈をみていたら、結奈もこちらをジーッとみてきた。
…
しばし無言。
…
時計の音だけがカチカチ…していない。
オレの部屋の時計は、カチカチいわないやつだった。
そのかわり、外で鳥がチュンチュンしている。
チュンチュン…
チュッチュ…
無意識に結奈のくちびるに目が入ってしまう…。
結奈…
オレは結奈の両肩をガシッと掴んだ……‼︎そしてそのまま…キスしたかった‼︎
刺激的なキスか、それともとろ〜ってするキスか⁉︎
二択だ‼︎
さぁ、オレどっちだ⁉︎
…
でも、そんなことできん‼︎
…
「結奈!目を覚ませ‼︎」
って目を見開いて訴えた。
すると結奈は、
「いや、起きてるわ…バーカ」
って冷たい目で…さめた感じで、ゲームが再開された。
ある意味結奈がさめたのでありました。
…
続く。