表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/18

バイト

 結奈は、怒って帰ってしまった…。

 

 もうさ…こうなったら、そうまの連絡先知らないから、せなにバイトの時に直接聞いてみることにした。

 

 

 

 

 数日後

 

 早速バイトでせなに質問してみた。

 

「なぁ、せなって今度結奈たちと泊まり会するよね?」

 って。

 

 そしたら、せなってば

「ん?結奈?だれ⁇」

 ってキョトンとしてるんよ?

 

 え…

 

 オレもキョトンだわ…。

 

 なんで…?知らないってどういうこと⁇

 

 …

 

 …もしかして、知ってるけど知らないフリしてるん?

 

 結奈…ヤバいことに巻き込まれたりしないよね?

 

 そうまって…いったい何者なんよ⁇

 

「いや、せなの同じ学校の結奈だよ?知ってるでしょ?」

 

 …

 

 せなは、少し考えて

「前もそんなこと言ってたよね?でも、オレあんまり女子と話さないし、名前とかわかんないかも」

 ってしらばっくれたんよ…。

 

 知らないって言われたら…どうしようもできん‼︎

 

 なんとか泊まり…阻止できないだろうか?

 

 そもそも泊まりっていつなんよ…

 

 今度って言ってたよね…

 

 バイトが終わったらすぐに結奈に電話してみた。

 

「泊まりっていつ⁇」

 ってさ。

 

 そしたらまさかの…

 

 昨日でした。

 

「結奈…大丈夫かよ⁉︎大丈夫だったのかよ⁉︎なんかされてない⁉︎」

 オレの質問に少し間が空いて結奈は、

「は?意味わかんないから。」

 って冷たく言い放ち電話を切った。

 

 …結奈、オレは結奈が心配なだけなのに。

 

 

 

 心配は、とまらない…

 

 どうしたら結奈とそうまを引き離せるのか…。

 

 

 バイト中、上の空だった。

 

 店長…ごめんなさい。

 

 面接から、オレはずっとふわふわしているのかもしれません…。

 

 どうしよう…どうしようがずっとグルグルしていて、特になんのいい案も出てこない。

 

 出てくるのは、ひたすらどうしよう一択。

 

 どうしようだけじゃどうしようもない…。

 

 …

 

 次の日もオレは、バイトでした。

 

 

 実は、オレのバイト先は…カラフルなわたあめ屋さんだ。

 

 

 だから、オレの心もカラダもふわふわしてるんかな⁇

 

 …

 

「いらっしゃいませー」

 って気を取り直していうと…

 

 

「「あ…」」

 

 オレはとある人と遭遇したのだ。

 

 そうまやん‼︎

 

 そうまは、黒のキャップを深く被っていた。

 

 でも、オレに気づいてそうまのやつ…

 

「結奈の幼馴染くんじゃん」

 って興味もなさげに言ってきた。

 

 そして淡々と注文をはじめた。

 

 そうまって…声、前とかわった?

 

 …

 

 違和感がありつつ、ふわふわしながらふわふわのわたあめをつくった。

 

 

「お待たせいたしました」

 って、少し乱暴に渡した。

 

 そして、そうまに

「結奈と別れてよ」

 って単刀直入に言ってやった。

 

 するとそうまが自分の被っていた帽子をクイッとあげて、

「あんたさ、結奈のこと束縛しすぎじゃん?ヤバいね。色々と」

 って意味わからない言葉をいい放ち、去っていった。

 

 

 な、なんなんだよ⁉︎

 

「ちょっ…待てよ‼︎」

 

 オレの言葉なんて興味ありませんって感じで振り向きもせず、手だけフリフリして去っていった。

 

 …

 

 なんなんだよ…どいつもこいつもさぁ‼︎

 

 てか、ヤバいのあんただかんな⁉︎

 

 なんでオレがヤバいヤツなんだよ…

 

 そりゃ、大切な幼馴染なんだから心配するだろ…

 

 束縛ってなんだよ⁉︎

 

 そうま…

 

 お前…結奈のことほんとに愛してんのかよ⁉︎

 

 …

 

 やっぱり…結奈が目を覚まさないとどうしようもないよね。

 

「あのー、注文いいですか?」

 

 お客さんの声で、バイトをしていたんだって我にかえった。

 

 わたあめの甘い匂いにまとわれつつ、オレは甘くもない人生ってやつを鼻で感じた。

 

 オレって…涙も脇からでるし、甘くない人生を鼻で感じたり…

 

 やっぱりヤバいやつなのでは?

 

 …

 

 そうまって…もしかしてオレよりまし…?なわけは、ないよね⁇

 

 それにしても、せながまさか結奈を知らないなんて言うと思わなかったな…。

 

 なんか…オレたちって本当の友達じゃなかったのかな…。

 

 

 今度また、そうまは…わたあめ買いにくるかな?

 

 そしたら、今度こそ連絡先聞いて話し合いたい…。

 

 結奈は、そうまの連絡先…絶対に教えてくれないだろうな。

 

 

 学校前で待ち伏せしたら、結奈が怒るよ…ね?

 

 でも、早く結奈をそうまから引き離したい。

 

 

 …

 

 あ、わかったかも…

 

 オレがそうまより、いい男になればいいんじゃね⁉︎

 

 

 続く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ