表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/18

心臓が

 オレは、バイトに行く理由を見失いつつバイト先へと向かった。

 

 結奈は今ごろ彼氏を見送りつつ…キ…キスとかしてたりする…の?

 

 いやさ、そもそも部屋でオレが眠りころげていた間、あいつら何時間も何してたん⁇

 

 ヤバい…

 

 心臓がバクバクとはしゃぎだした…。

 

 なんでオレの心臓は、はしゃぐんよ…。

 

 落ち込めよって思うけど、バクバクする心臓。

 

 あ、これはもしかして…バイトの面接に緊張しつつ…って、そんなこと全くない!

 

 だって…

 

 もうさ、なんなら面接受からなくてもいいんだよね。

 

 結奈は…もしかしたらこのままずっとあの彼氏と交際して、結婚してしまうんじゃないかな…。

 

 いい人全開だったし…

 

 別れる要素ゼロカロリー…

 

 カロリー控えめ新彼氏!

 

 って…脳内でふざけている間に、バイトの面接する場所まで来ておりました。

 

 いつのまに歩いてきたんでしょうか?

 

 チャリで行き来するつもりだったのに…

 

 徒歩のトホホです…。

 

 こうやってオレは、一人脳内ではしゃいでいつのまにか、トホホな人生を歩んで行くのかもしれません。

 

 気持ちがフワフワしていて、上の空です。

 

 面接もほぼほぼ上の空でした…。

 

 あぁ、オレはなぜ今ここに座っているのかすらわかりません…。

 

 なんなら…数センチ浮いているんじゃないかってくらい身も心もフワフワです。

 

 このまま綿毛になって飛んでいってしまいたい。

 

 あ、そういえば雨やんでる…

 

 オレの心は病んでる…

 

 

「それじゃあ、来週から来れる?」

 

 ⁉︎

 

「あ、はい…」

 

 フワフワしている間にバイトに受かっておりました。

 

 目の前の店長は、四十過ぎだと思われる男性。

 

 笑うと目尻が下がって、とても優しそうだった。

 

 優しそう…

 

 …結奈の彼氏みたいに。

 

 …

 

 思い出したくないのに、思い出してしまう。

 

 考えたくないのに、考えてしまう…。

 

 まさか‼︎まさか…また二人して部屋に戻ってイチャイチャしてたらどうする⁉︎

 

 なんなら、住み込みで暮らしだしたら…

 

 アワワワ…

 

 無理…

 

 考えれば考えるほど心臓がバクバクしてきやがる…。

 

 

 落ち着いて…心臓さん。

 肝臓さんだって心配しているわ。

 

 なんなら、腎臓さんだって…ってさ、臓がつく臓器って、からだにいくつあるんだろう?

 

 知らないゾウ…って遊んでいる場合でもないんですけど…現実逃避しないと泣いてしまいそうで…。

 

 早速ですが、店長…こんなフワフワな意味不明な高校生を採用してくださり、ありがとうございますと、心からお辞儀をしてバイト先を後にした。

 

 

 どうしよう…

 

 まだあの二人が、玄関先でイチャイチャしてたら…。

 

 

 どうせなら部屋に戻っていてください!と願いつついつのまにか家の前まで歩いていた。

 

 いつのまにか家についてるってありがたい。

 

 二人に感謝…するわけないだろ‼︎

 

 まったく‼︎

 

 てかさ、家の前に二人は…いませんでした。

 

 なんなら、三人になってなくてよかった。

 

 もう一人誰だよ?ってね。

 

 あー、とりあえずよかったー…。

 

 もう一つ、よかったことが実はあった。

 

 バイトに受かったことだ。

 

 ほんとはバイトなんてどうでもよかった…んだけど、忙しくなればそしたら…あの二人をこれからあんまりみなくて済むもんね。

 

 今までオレの部屋に遊びに来てた結奈が、彼氏と部屋でイチャイチャしてるの知りたくないし…。

 

 考えたくもないし…。

 

 だから、オレはバイトに明け暮れればいいのさ。

 

 そしてオレは、バイト大富豪になる‼︎

 

 …なれるわけないか。

 

 そもそもバイト大富豪ってなんなんよ?

 

 …

 結奈って、もうオレの部屋来ないのかな…

 

 あーぁ…ほんとは結奈にさ、バイトで給料入ったらフワッフワのもちもちクッション買ってやろうと思ったのになぁ。

 

 いつもオレの部屋でマンガ読む時、クッション貸して〜っていってくるからさ…。

 

 ほんとはクッションじゃなくて、枕買ってやろうかなって思ってたけど、枕はオレの腕枕があるやん♡って思ってたんよ…。

 

 えぇ…

 

 それが…それがっ‼︎

 

 …

 

 いかん…また心臓のやつがバクバクと…。

 

 

 ベッドにゴロンと横になり、腕を横に伸ばしてみた。

 

 …

 

 虚しくなったので立ち上がり、そののちに逆立ちしました。。

 

 こんなことしていても仕方なく、お風呂に入ることにいたしました。

 

 お風呂で全て洗い流そう‼︎と息巻いて風呂に入り風呂から上がると…

 

 やっぱり…全てを流すことができなかったオレなのでありました。

 

 

 

 続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ