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結奈引き

 ところで、そうまの彼氏って…同じ学校なんかな?

 

 結奈は、それをみて泣いてたりしないんか?

 

 ⁉︎

 

 おい、オレは大事なことを思い出した‼︎

 

 そうまって、せなと仲良いって結奈言ってたよね?

 

 だって、そうまからせな紹介されたんだもんね?

 

 もぅ、オレってば…おバカさんだなぁ。

 

 

 バイトで早速せなに、そうまのことを聞くことにした。

 

 せなの学校にいる、そうまって男どんなやつ?って。

 

 そしたら…まさかの…

 

 そうま?だれ?ってまた言い出した。

 

 せな…

 

 記憶喪失かよ⁉︎

 

 てか、なんでそんなに頑なにあの二人を知らないって…

 

 せなー…

 

 なんでなんだよー…

 

 オレたち友達じゃなかったんかーい。

 

 結奈も、せなをみたとき挙動不審だったもんなー…。

 

 あの二人…なんか、おかしいじゃん⁉︎

 

 そもそもが、そうまと結奈が出会ってしまったことが全てのはじまりなんよ…。

 

 結奈をあんなに泣かせやがって…

 彼女いながら、彼氏もいるとかさ…誰でもウェルカムかよ⁉︎

 

 

 結奈は、そうまになりたいと…言ったんよね…。

 

 どんだけ、そうまが大好きなんやろうかね?

 

 男女からモテるから?

 

 アイツのどこがそんなに魅力的なんだろうか?

 

 やっぱり…学校まで行って直接対決してやりたいくらいだ…。

 

 でも、そんなことしたら…結奈が絶対傷つくんだよね…。

 

 いっときかなしむなら…オレがなんとか支えてあげられるかもしれないけど、一生ひきずる可能性だってあるよな…。

 

 あぁーっ、、黙って見守るとかできねー‼︎

 

 

 オレがそうまのそっくりさんになれたらいい⁉︎

 

 そうまふうに、今度はイメチェンする⁈そうま風味ですが、どうです?みたいな⁉︎

 

 …てか、どっちかっていうと…今の結奈が、そうまとほぼ同じ髪型だな。

 

 三人おそろの髪型とか…なんかイヤかも。

 

 そもそも、オレそうまに寄せたくねー…。

 

 結奈のタイプが変わったってこと?

 

 …わざわざ結奈のタイプにしたのに…?

 

 でも、結奈は…この髪型にしたとき喜んでくれてたよね?

 

 少しは、なびいたんかな⁇

 

 結奈ってば、オレに抱きついたまま離れなかったけど…意外とオレでも心をくすぐることできんじゃね⁉︎

 

 ちょっと強引だけど…そうまから結奈を引っ張ってみては、どうだろう?

 

 そうま対オレの、結奈引き対決‼︎

 

 まぁ、そうまは…頑張らなくても結奈を圧倒的に引いてるけどな…。

 

 オレなんか結奈から…キライとか直接言われてるし。

 

 …

 

 嫌われてもいい‼︎

 

 キライって言いながら、オレにしがみついて泣いてくれるんだから!それでいい‼︎

 

 オレはバイトが休みの土曜日、結奈をゲームに誘った。

 

(部屋デートしようぜ?)

 って。

 

 そうまとデートって返信がくる可能性もあったけど、その心配はなく…あっさりと、

(いいよん)

 って返事がきた。

 

 それも心配っちゃ心配だ。

 

 やっぱりそうまは、結奈から気持ちが離れているんじゃないかってさ…。

 

 だからこそ‼︎オレが癒してやろうじゃん‼︎

 

 土曜日、結奈が来る前にオレは結奈タイプに寄せて準備した。

 

 そうまには…寄せたくなかったから、前に言ってたタイプの方で。

 

 そしたら、結奈はオレの部屋に来て早々

「最近の和紀は、かっこいいね」

 って褒めてくれたんよ。

 

 嬉しくて、またベッドに押し倒したくなったよね…。

 

 そんなことしたら…結奈は、どうするんだろ?

 

 やっぱり前みたく…オレを受け入れるのかな?

 

 …

 

 結奈は、せなと何があったかわからないけど…

 

 そうまとのさみしさを誰かでうめたいって思っているのかもしれない…。

 

 今日は、押し倒したりしないで我慢した。

 

 で、ゲームを堪能して…いつも通りに笑ってる結奈。

 

 最近…結奈は、そこまでそうまと一緒にいない。

 

 なんなら、オレとの時間の方が多いような…。

 

 無邪気にゲームする結奈をジーッと見入った。

 

 ゲームをしながら結奈は、

「なによ?」

 ってオレをみた。

 

 …

 

「結奈がかわいいって思って」

「え?」

 

 結奈がコントローラを床に置いて、

「ありがとう。」

 と、深々お辞儀した。

 

「なんだよ…それ」

「ん?お礼」

 

 …かわいすぎる。

 

 動物ならご褒美あげてナデナデしていただろう。

 

 でも、結奈は…結奈も…ある意味動物だ。

 

 そもそも…オレも動物やん。

 

 もう、抑えられん‼︎

 

「結奈、今日もオレでよかったら付き合うよ?ほら、たくさん愚痴りなよ。」

 

 オレは、結奈を抱きしめた。

 

「和紀…」

 

 結奈もオレにしがみついた。

 

「わたし…このままでもいいよ。そばにいて温もり感じれれば…わたしに気持ち向いてなくてもいい」

「うん。」

「こうしていられるだけで、充分幸せ」

「うん。結奈、あったかいな」

「和紀もあったかい」

 

 オレは少し、綱引きで結奈を引き寄せられた気が…しない。

 

 やっぱり心は、そうまよりやん…。

 

 そうまの身代わり…

 

 でも、それでも…結奈がこうして少しでも癒されればいい。

 

 でさ…一番癒されてるのはオレな。

 

 なんだかんだ言いながら、好きなこを抱きしめているんだから、それは嬉しい限りです。

 

 結奈の、ほんわかとかおる優しいかおりは…シャンプーかな。

 

 結奈と同じシャンプーで抱き枕洗っちゃおうかな?

 

 …変態かよ。

 

 うん、変態…ですね。

 

 

 このまま、ずっと離したくない。

 てか、結奈も離れる様子もない…どころか、めっちゃ…からだあったかい…ね?

 

 ん?

 

 そーっと結奈をみると…

 結奈…また寝てるやん。

 

 スヤスヤ眠る結奈は、まるで子どものようで可愛らしかった。

 

 

 続く。

 

 

 

 

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