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ダメダメなオレ

 せなは、いい感じだった人と破局した。

 

 

 今までは、いい感じの人がいて結奈をきちんとみていなかった。

 

 だから、せなは結奈を知らないって言ったのかもしれない。

 

 ならば、結奈がもう一度アタックするチャンス到来なのです‼︎

 

 

 あ、待てよ?

 

 なら、オレもチャンス…なんかあるわけないか。

 

 ついこの間、キライ宣言受けたばかりです。

 

 

 オレは、自販機からすらも受け入れてもらえないんだ。

 

 受け入れてくれたのは…店長のみ…いや、結奈ママも受け入れて…くれたけど、そうまには、かなわなかったな…。

 

 心のドアオープンすぎて、ドアが崩壊しましたね。

 

 今じゃ、鍵が壊れてあきやしないよ…。

 

 だれか修理してくんねーかな…?

 

 わたしがなおしてあげるって、マシュマロがキャンディを包み込むようにオレもガッツリ全てをギューっとされたい…

 

 …

 

 いや、息できんって…

 

 

 

 …

 

 

 

 オレは…結奈が…結奈がやっぱり好きだ。

 

 結奈に包み込んで欲しい。

 

 というか、オレが包み込んで守ってやりたい。

 

 飴の包み紙みたいに、めっちゃ守ってあげたいのに…守ることは出来なくて、なんなら…ただただうるさいガサガサした包み紙やん…。

 

 両端から引っ張ってあける包み紙なのに…ねじり方間違えて、引っ張ってもあかないダメダメ包み紙…。

 

 人をイライラに追いやるダメダメなオレ…。

 

 オレが何か言えば言うほど…結奈にダメージを与えてしまう。

 

 いつからオレは、結奈の敵みたいな役割になってしまったんかな…?

 

 ここは、結奈に朗報を与えてレベルアップしていただきたい。

 

 

 だから、早急に結奈にお伝えしに向かった。

 

 せなが今フリーだよってさ。

 

 だから、立ち上がって結奈に伝えに行くために、部屋のドアをあけた途端…廊下になぜか、結奈がいた。

 

 え?オレって…ワープとか使えたん?

 って考えていたら結奈が、

「あ、どこかに…お出かけ?」

 って、帰ろうとするからオレはすかさず結奈の手をつかんで、

「違う、トイレ」

 って、とっさにいい…一緒に行こうって誘ってた。

 

 

 …

 

「えっ?」

「あー、間違えた。部屋で待ってて」

 

 なんていうことでしょう?

 

 そんな言い間違い…オレってキモっ。

 

 トイレには、行きたいわけじゃなかったけど、一応トイレを流して、しました感をだしておいた。

 

 きちんと演出するオレ。

 

 トイレの演技

 

 主演 オレ

 作曲 オレ

 だってトイレ音、流したのオレだし。

 あ、でも作曲って作るんだっけ?

 流しただけじゃダメ?

 

 …

 

 そんなことは、どうでもいい。

 

 それより結奈は、どうしたんだろうか…

 

「お待たせ、結奈」

「ううん、そんなに待ってないし…。それより最近ゲームしてなかったからしない?」

 

 ⁈

 

 結奈からゲームのお誘い‼︎

 

 オレは、めっちゃ嬉しくてイヌ耳ピコンってなるくらい嬉しかった。

 

 しっぽもないけど、あるんじゃないかってくらい、心がブンブン喜んだ。

 

 心にしっぽあるんかな?

 

 もしくは…心の鳩時計が出たり入ったりしてバグる感覚…

 

 とにかく嬉しかった。

 

「うん、やろっか!」

 

 オレたちは、久々に並んでゲームをした。

 

 それはそれは楽しくて、めっちゃ盛り上がった。

 

 しばらくすると、結奈がゲームで敗退して

「やるせないわー」

 って言ったのでオレはふと思い出した。

 

 やるせない?せない?せな‼︎

 

「あ、そういえば今、せなフリーだよ?」

 と、普通の会話であっさり申告してしまった。

 

 せなって言葉を耳にする結奈は、

「えっ…あー…せ、せな…ね。せな…がフリー?えっ……それって…わたしにどうしろと?まさか…和紀は、せなって人とわたしを…くっつけようとしてるの?」

 

 せなって人とは…

 

 なんか、急に他人感すごいな…

 

「あの…だって…」

「まぁ、脈なしってわかってたけど…そんなこと和紀から言われたくない」

 

 あー…また怒らせてしまった。

 

 てか、脈なしってわかってたんだ…。

 そりゃ…そうなるか。

 

 しかし、せなは…結奈にどんな態度をとったんですかね?

 

 …

 

「あのさ、和紀って…前にわたしをベッドに押し倒してキスしようとしたでしょ?」

「あー…はい」

「なんで?」

 

 …

 

「なんでって…」

 好きだからに決まってる…けど、そんなこと言えねー。

 

「なんで?」

 

 …

 

「一瞬の気の迷い…的な…?てか、結奈は…なんであのとき、受け入れたんだよ?」

 

 …

 

「わ、わたしだって…気の迷い…的な?」

「あー…ならさ‼︎このままオレたちいっそ…どこまでも…迷ったり…なんて…」

 

 迷い込まね?って言いそうになってしまった。

 

 てか、ほぼ言っているが…

 

「え?わたしと適当に迷い込むつもり?わたしなら簡単に迷い込ませるってこと?」

「いや…その…ごめんなさい」

 

 …

 

 しばらくシンとした。

 かと思えば、結奈が口をひらいた。

 

「わたしってさ…和紀から軽くみられてるんだね?」

 って。

 

 軽くは…ないけど…

 

 迷っているなら、オレの方にルート変更してほしい…それだけなんだけど…あー、オレはダメダメやん。

 

「ごめん」

 

 オレは謝ることしか出来なかった。

 

 だれか…心の鍵を修理してください。

 

 …

 

 もしかして…

 

 結奈…⁉︎

 

 オレじゃなくて、結奈の方がドア壊れてんじゃね⁈

 

 結奈のプチイライラって…カルシウムじゃなくてドアなんじゃね⁈

 

 それは、大変じゃんか…。

 

 続く。

 

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