ネズミ族再び! 迫り来る危機に知恵と魔法で対抗
「よし、これで生き延びるための力が少しずつ揃ってきたぞ!」
俺は自信に満ちた顔で、廃墟をあとにした。ゴキブリとしての再生能力、そして、さっき手に入れた古代の魔法の痕跡。もちろん、魔法使いになれるわけじゃないが、少しでも危険を避けるための武器にはなるだろう。しかも、俺の頭も最近よく働いている気がする。知恵を絞れば、いかにゴキブリであってもこの地下で生き延びる道はある!
「さあ、次はどこへ行こうか…って、あれ?」
ふとした瞬間、俺の触角がまたピクピクと反応する。嫌な予感がした。いや、これはもう確信に近い。どうせまた、あいつらだろう。
「おいおい、勘弁してくれよ。まさか、またネズミ族かよ?」
その予感は的中した。通路の向こうから複数の足音が響き渡り、徐々にこちらへ近づいてくる。前回、なんとか逃げ切ったけど、彼らはやっぱり俺を諦めていなかったらしい。今度こそ、完全に俺を餌にするつもりだ。
「くっそ、また追いかけっこかよ!俺は食い物じゃないってのに!」
俺は迷わず全速力で走り出した。ゴキブリとしての素早さをフルに活かし、狭い隙間を駆け抜けていく。しかし、今回は前回とは違う。俺には再生能力があり、魔法の力も少しだけ持っている。さらに、前回の経験から得た知恵もある。
「ふふ、同じ手は二度も食わないぜ、ネズミ族ども!」
狭い隙間を活用する
俺はすぐに、狭い通路や隙間を利用して、ネズミ族との距離を少しずつ稼ぐ作戦に出た。前回の追いかけっこで学んだことだが、ネズミ族は意外と巨体の割に鈍い。俺が狭い場所に逃げ込むたびに、彼らはその大きな体で通路を詰まらせてしまうのだ。
「よしよし、狭いところに入り込んだら、俺の勝ちだ!」
俺は軽やかに狭い隙間を通り抜け、ネズミたちが追いつく前に次々と角を曲がっていった。狭い場所はゴキブリの得意分野だ。どんなに追いかけられても、俺なら逃げ切れる!
しかし、今回はそれだけでは終わらない。ネズミたちは学習していたのか、今回はいくつかのルートを分散して追いかけてきた。
「ちょっと待てよ、これじゃあ逃げ場がなくなるじゃん!マズい、どうする…?」
彼らは俺を追い込むつもりだ。少しずつ俺が狭い隙間を通り抜けていくたびに、別のルートからもネズミたちが接近しているのがわかる。これじゃあ、いつか袋小路に追い込まれてしまう。
「どうする、どうする…!」
冷や汗が流れる中、俺はふとさっきの魔法の石板を思い出した。あの魔力の残った石板を使えば、ネズミたちの動きを封じることができるかもしれない。
「そうだ、あの魔法の力をもう一度使ってみよう!」
魔法の痕跡を使った戦略
俺は狭い通路を駆け抜けながら、適当な場所で立ち止まり、持ち歩いていた魔法の痕跡のついた石板を取り出した。これは普通のゴキブリなら絶対に持てないようなアイテムだが、俺は人間だった頃の知恵で、少しだけうまく扱えるようになっていた。
「よし、この辺に設置して…あとはどうなるかだな!」
俺は石板を通路の中央に置き、再び走り出した。狭い通路では、ネズミたちは大きな体で動きにくくなる。そこで、魔法の石板が発動すれば、彼らの動きを封じることができるかもしれない。
「うまくいけ、頼むぞ!」
通路の向こうからネズミたちの声が聞こえてきた。彼らは俺が仕掛けた罠にまんまと引っかかったのか、突然足を止めたようだった。
「なんだこれ!?足が動かないぞ!」
「何かに引っかかった…!」
どうやら魔法の石板が発動したらしい。俺は急いでその場を離れ、ネズミたちから完全に逃げ切るためのルートを確保した。
「よっしゃ!うまくいったぞ!」
魔法の力をうまく活かして、ネズミ族を一時的に動けなくさせることに成功した。俺はその隙に一気に距離を取って、次の隠れ場所へと逃げ込んだ。今回は知恵と魔法を組み合わせた作戦が大成功だった。
再生能力でダメージも気にせず逃げる
だが、そんな喜びも束の間、今度は別の方向からネズミ族の追っ手が現れた。俺が魔法で封じたのは一部のネズミだけで、残りはまだ追いかけてくるのだ。
「えぇ!? まだ来るのかよ!?」
俺は慌てて再び走り出した。だが、長時間の逃走で体力も限界に近い。しかも、道中であちこちぶつかって傷を負ってしまった。だが、ここで焦ってはいけない。俺にはゴキブリの再生能力があるのだ。
「そうだ、焦らず再生能力を使うんだ…!」
傷がじわじわと治り始め、体力も少しずつ回復していく。ゴキブリとしての再生能力は、こういうときに本当に頼もしい。少しのダメージならすぐに回復できるのだから、多少無茶しても大丈夫だ。
「よし、まだ走れる!これでまた逃げ切れるぞ!」
最後の逃走劇
俺は再び全速力で狭い通路を駆け抜け、今度は完全にネズミたちの視界から消えることに成功した。狭い隙間を利用し、再生能力で体力を維持しつつ、魔法を駆使したおかげで、なんとかネズミ族から逃げ切ることができたのだ。
「ふぅ…今回はちょっと成長した感じがするぞ。」
俺は全身から汗をかきながら、何とか安全な場所に辿り着いた。ネズミたちの追撃は完全に断ち切った。今回の追いかけっこで、俺は自分のゴキブリとしての能力をさらに理解し、どうやって地下の危険を乗り越えるかを学んだ気がする。
「これからも、もっと知恵を使って生き延びてやるさ。」
俺は自信を胸に抱き、再び歩き始めた。ゴキブリとしての知恵、再生能力、そして少しの魔法の力を駆使すれば、きっとこの地下世界での冒険を乗り越えていけるだろう。
「俺はまだまだここで生きていくぜ!ゴキブリの力、侮るなよ!」
そう呟きながら、俺は再び地下の暗闇へと足を踏み出した――。