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異世界転生したらゴキブリでした  作者: Right
序盤: 地下での生誕と生存のための戦い
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地下の浅部での生き延び方を模索

「さて、次の一手を考えようじゃないか。」


俺はゴキブリ族とネズミ族を集めて、これからの作戦を練ることにした。前回の魔物との戦いを乗り越えたばかりだが、ここで気を緩めるわけにはいかない。今の拠点も悪くないけど、これからはもっと安全で、住みやすい場所を見つける必要がある。


「で、リーダーさんよ、次はどこに移動するつもりなんだ?」


ガーロがいなくなってから、ゴキブリ族の新たな戦士が声をあげて質問してくる。俺は腕を組み、考え込む。地下の深部は強力なモンスターがうろついているし、今の場所もそこまで安全とは言えない。


「まぁ、地下の深部に行くってのは論外だな。深部には、あのデカブツよりもヤバい連中がうじゃうじゃいるらしいからな。俺たちが全滅するのは目に見えてる。」


「だよなぁ…でも、ここにずっといるってわけにもいかないし、どうすりゃいいんだ?」


ネズミ族のリーダーが首をかしげながら言う。確かにこの場所も危険から完全に安全ってわけじゃない。いつまた強力な魔物が襲ってくるか分からないし、資源も限られている。


「そうだな…浅部に移動するってのはどうだろう?」


俺が提案すると、周囲がざわめいた。地下の浅部には人間が多く住んでいる。それに、地上に近づくというのはゴキブリやネズミにとってあまり気乗りしない場所だ。


「おい、リーダー、本気で言ってんのか?浅部は人間だらけだぞ?俺たちが見つかっちまったら、即座に駆除されるか、最悪、踏み潰されるだろう?」


ゴキブリ族の戦士が不安そうに顔をしかめる。彼らの心配はもっともだ。人間に見つかったら、俺たちの命は終わりだ。だが、俺はこのリスクを何とかして乗り越える方法を考えていた。


「安心しろ!俺だってそこまで無茶はしないさ。ただ、浅部にも人間が入れない場所があるはずなんだ。狭くて、暗くて、湿っぽい場所だよ。人間が入れないようなところに拠点を移せば、安全だろ?」


俺はニヤリと笑いながら言った。ゴキブリやネズミは、狭い隙間や穴を見つけるのは得意中の得意だ。人間が嫌う場所なら、俺たちにとっては最高の拠点になるかもしれない。


「なるほど、確かに人間は狭い隙間とか嫌がるよな…。」


ネズミ族のリーダーが頷きながら言う。彼らも人間を避ける生活をしてきたので、このアイデアには興味を持ち始めている様子だ。


「それにさ、人間って意外と脆いんだよな。ほら、前に見たことあるんだけどさ、小さな虫を見ただけでキャーって叫んで逃げる人間とかいるじゃない?俺たちがその小さな虫みたいに、パッと出て驚かせれば、意外と逃げてくかもよ!」


俺は冗談っぽく言ったが、周りは少し笑ってくれた。もちろん、本気で人間を驚かす作戦なんて考えていないけど、少しは緊張をほぐしてやりたかった。


「おいおい、リーダー、そりゃ虫が1匹2匹ならそうだろうけど、俺たちが集団で動いてたら、さすがに逃げるどころか逆に駆除隊が来るんじゃねえか?」


ゴキブリ族の戦士が苦笑いしながら言う。まぁ、そりゃそうだ。集団でうろうろしてたら、さすがに人間は黙っちゃいない。


「そうだな…だから、浅部に移動するなら、目立たないようにしないとダメだな。あんまりデカい拠点は作れないが、狭くても安全な場所を見つけるのがカギだ。」


俺は冷静に作戦を練り直し、少しずつ具体的な案を出していった。


「浅部の人間が住むエリアの地下には、排水路や使われなくなった廃墟があるって話を聞いたことがある。そこに隠れられれば、人間にも見つからないだろう。しかも、資源も豊富だ。食べ物のクズや水も手に入るしな。」


「でも、排水路とか廃墟って、他の魔物が潜んでるんじゃないか?」


ネズミ族のリーダーが心配そうに問いかける。確かに、そうした場所は他の生き物や魔物が住んでいる可能性がある。でも、今の地下の深部の恐ろしいモンスターに比べたら、はるかにマシだ。


「まぁ、それは確かにあり得るけど、今のところ、俺たちが選べる道はそれしかない。深部に行けば、あの巨大な魔物より強い連中がいるだろうし、今の場所にとどまっても、資源が尽きて終わる。」


「それもそうだな…。俺たちには浅部しかないか。」


ゴキブリ族とネズミ族のメンバーたちが少しずつ納得し始めた。確かにリスクはあるが、俺たちの体なら狭い場所で人間を避けて生きることができる。何より、浅部なら資源が豊富だし、今の拠点よりもずっと安全に暮らせる可能性が高い。


「じゃあ決まりだ!俺たちは浅部に移住するための調査を始めよう。狭くて、人間が入ってこれない場所を見つけて、そこを新しい拠点にするんだ!」


俺がそう宣言すると、ゴキブリ族とネズミ族の全員が一斉に「おー!」と声を上げた。みんなの士気が高まってきた。ここからが俺たちの新たな生活の始まりだ。


「おい、リーダー、浅部っていってもどれだけ広いんだ?俺たち全員が移住できる場所って、そう簡単に見つかるのか?」


ゴキブリ族の戦士が疑問を投げかけてくる。確かに浅部は広いが、俺たち全員が安全に住める場所は限られているかもしれない。だが、そこは知恵を絞ってなんとかするしかない。


「そこはまぁ、実際に調査してみないとわからんけど、俺たちには狭い隙間でも住めるって特技があるだろ?それをうまく使えば、なんとかなるさ!」


俺は楽観的に答えたが、内心では少しプレッシャーも感じていた。だが、ここでリーダーが動揺してはダメだ。俺がしっかりとみんなを導いていくんだ。


「よし、じゃあさっそく調査隊を編成しよう。まずは俺が行って場所を探すから、みんなはここで待機だ。」


「おいおい、リーダーが行くのか?そんな危険な場所に一人で行くつもりか?」


ネズミ族のリーダーが驚いたように言う。だが、リーダーとして俺が自ら先頭に立つことが重要だ。ここでビビってはいられない。


「大丈夫さ。俺はゴキブリだぞ?狭い隙間なら何だって見つけられる。しかも、俺がリーダーなんだから、率先して行動しないと格好がつかないだろ?」


俺は胸を張って言い放ち、みんなに勇気を与えた。そして、浅部での新たな生活に向けて、俺たちの冒険が再び始まるのだった。

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