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異世界転生したらゴキブリでした  作者: Right
序盤: 地下での生誕と生存のための戦い
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閑話休題②: ゴキブリライフの「適応力」

「いやぁ、ここまでくるともう慣れたもんだよな…」


ゴキブリ生活がどんどん板についてきた俺。今では、この地下でのサバイバル術もしっかり身につけつつある。そう、俺は進化しているのだ!ゴキブリとして、着実に強くなっている気がする。


「最初は『なんでゴキブリ?』って文句ばっかりだったけど、ここ最近は俺の中でゴキブリ生活がだいぶ定着してきてる感じだよな。」


まぁ、ゴキブリであることに満足してるわけじゃないけど、慣れてきたのは事実だ。だって、こうやって体が小さいおかげで、いろんな場所にスイスイ潜り込めるし、敵から逃げるのも簡単だ。


「でもさ…やっぱり一つだけ言わせてくれよ。どうして俺がゴキブリに転生しなきゃいけなかったんだ!?」


これ、ほんと謎だよな。だって異世界転生って、普通は勇者とか魔法使いとか、ちょっとカッコいい職業になるもんだろ?それなのに俺が選ばれたのはゴキブリ。しかも地下世界って…生き延びるだけでも大変じゃん。


「しかもこの世界、魔物とか多すぎ!もうちょっと平和な場所に転生させてくれっての!」


そんな文句を言いながらも、俺はすっかりこの地下世界の地理に詳しくなっている。狭い隙間を通り抜け、通路のカーブを何度も曲がり、罠の位置だってだいたい把握してる。要するに、地下マスターみたいなものだ。


「ふふ、俺もこれだけ地下に詳しくなったら案内役としてやっていけるかもしれないな。」


でも、そこでふと冷静に考えてみた。案内役って、誰に案内するんだ?この地下でゴキブリの俺についてきたいって奴なんていないだろうし、もし人間が迷い込んだら、俺を見て「ゴキブリ!うわぁぁ!」って叫んで逃げ出すに決まってる。


「いやいや、案内役とか考えてる時点で間違ってたわ…俺、そもそもゴキブリだった。」


地下のご近所付き合い


「それにしてもさ、この地下世界って意外と他の生物が多いんだよな。」


ネズミ族やムカデ、スケルトン、アラクネ…こいつらはみんな地下の住人だ。最初は彼らと会うたびにビビっていたけど、最近は「またお前か」って感じで慣れてきた。


「まるで地下のご近所付き合いみたいなもんだよな。あ、今日はスケルトンさんお元気そうですね、とか言ったら面白いか?」

「あと、アラクネさんチワッス〜〜とか」


でも、こいつら全員、俺を見つけたら襲いかかってくるんだよな。スケルトンは骨だけだから表情とかないけど、なんか不気味だし、アラクネなんかに見つかった日には即刻蜘蛛の巣コースだ。


「いやいや、ご近所付き合いなんて冗談言ってる場合じゃないよな…こいつら、全員俺を食い物だと思ってるし。」


ただ、最近の俺はちょっとした知恵をつけた。彼らが俺を襲ってくるたびに、どうやって逃げるかを考えるのが少し楽しくなってきたのだ。もちろん、いつでも逃げられるとは限らないけど、少なくとも地下ライフに「工夫」という要素が加わったことは大きい。


「まさに、ゴキブリとしての生き様だな…なんか、サバイバルの知恵ってやつ?」


前はただ逃げてただけだけど、最近は少しずつ計画的に動くようになってきた。狭い隙間を使ったり、再生能力を活かして「多少傷ついてもOK!」って感じで突っ走ったり。なんかゴキブリとしてのスキルが格段にアップしてきた気がする。


ゴキブリ生活の小さな楽しみ


「そうそう、ゴキブリ生活にも少しだけ楽しみってやつがあるんだよな。」


この地下には、いろんな廃墟や遺跡が散らばっている。昔の文明が残したものか、あるいは異世界の魔法的な何かか、俺にはよくわからないけど、そういう場所を探検している時はちょっとした冒険気分を味わえるんだ。


「俺、地上にいた時は冒険なんて夢のまた夢だったけど、今はこれが日常だもんな。」


でも、ただの冒険とは違う。俺はゴキブリだから、小さな隙間をくぐり抜けたり、魔物たちに気づかれないように隠れながら進むスリルがある。まるでステルスゲームみたいな感じだ。これが意外と楽しい。


「よし、またあの遺跡に行ってみるか。前に見つけた魔法の石板、あれもう一度使えたら便利だよな…。」


でも、その時ふと気づいた。前回、遺跡で見つけた石板が魔物たちにとっても重要なアイテムだったらどうしよう?下手にいじったせいで、また新しい敵が現れたら困る。


「いやいや、ちょっと待てよ。俺、ゴキブリだぞ?そんな大事なこと、ゴキブリが知ってても仕方ないだろ!」


結局、俺は自分の役割に戻るしかない。冒険を楽しみつつ、適当にゴキブリ生活を満喫する。それが今の俺にできる最高の生き方だろう。


「でもさ、俺がもしこの地下でゴキブリ王とかになったらどうしよう?」


そんなことを考えると、ちょっとだけワクワクする自分がいる。もちろん、現実的には難しいけど、ゴキブリとしてのスキルを極めれば、地下の他の住人たちに一目置かれる存在になれるかもしれない。


「ふふ、いつかはゴキブリ王だな。今はまだ無理だけど、もう少し頑張れば…。」


俺はそんな妄想にふけりながら、また次の冒険に向けて歩き出した。ゴキブリ生活は大変だけど、意外と悪くないかもしれない――まあ、まだ完全には認めたくないけどさ。

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