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願いは同じ
◆◇◆◇
夕食と湯浴みを終えて自室のベッドに潜り込む。
疲れていたのかすぐに意識はまどろみの中へ。
父さん、母さん、妹の海。そして伊織...。
みんなは今頃どうしているのでしょうか。
家族には最後に挨拶出来たら良かったのだけれど。
伊織にはきちんとした返事が出来なくて申し訳なく思ってる。
出来るのならばもう一度会って話しがしたい。
◆◇◆◇
「お嬢様、おはようございます」
日差しが眩しい。
「...おはよぅ、リリー」
「本日は午前中に外国語の授業がございます」
「...分かったわ」
のそのそとベッドから出て侍女に支度を手伝ってもらう。
「では参りましょう、食堂で旦那様方がお待ちですよ」
身支度を整え、父が待つ食堂へと向かう。
お父様が早く席についているということは私に何かご用があるはず...。
足早に向かった。
主人公の長所⋯切り替えが早い
伊織の長所⋯一途