計画書
とは言っても、乙女ゲームの舞台は学園。
まだ本番ではない。
まず何から準備をするか決めよう!
1のエンドにたどり着いてしまうのは私が主人公をいびっていたのもあるけれど、なんと言ってもお父様が裏取引をしてしまったのがきっかけです。それによって家族全員首と胴がおさらばしてしまうことになる。これは阻止しなければ。
続いて2のエンド。こっちも私が主人公をいびってしまったことがきっかけだな。そのせいで婚約者の方に愛想をつかされ、私だけ追放されるはず!これは私だけの問題なので何もせずに優しくいれば大丈夫そうだ。
婚約者...
「忘れてた!!」
しまった、つい大きな声を出してしまった。しかも敬語が抜けていた!
「お嬢様?!どうなされました?!」
優秀な侍女は扉の前で待機していたようだ。気をつけなければ。
「い、いえ、なんでもないの 騒がせてしまってごめんなさい 大丈夫よ、さがって」
「かしこまりました ご用があればなんなりとお申し付けください」
「えぇ」
侍女はまた元の位置に戻ったようだった。
とっさに発してしまったとはいえ今は私はエバンス公爵家の娘。私のせいでお家の品格が落ちることはあってはなりません。口調は敬語に統一した方が良さそうですね...。
それでは、本題に戻りましょう。
そう、私の婚約者について忘れていました。
まず第一に回避しなければならないのが彼との婚約です。なぜなら彼との婚約によって主人公へのいびりが始まったのだから。
私の婚約者名前をヘリオス・リサルディ。リサルディ王国の王位継承権第1位です。歳は15。文武両道。眉目秀麗。欠点など何一つない完璧人間に見えるのですがいつも貼り付けた笑みを浮かべています。
そう、この方にゲームの私は執着に近い恋心を抱いてしまうのです。
それはなぜか、顔です。ナディアは無類のイケメン好きだからです。以上。
であればやることは決まりました。
・父の裏取引を阻止←王子様と婚約する少し前
・王子様との婚約阻止←1年後に行われる
・主人公をいびらない!
最優先は父の裏取引を阻止です!
そう書きなぐりノートを閉じた。
毎日投稿できるよう頑張ります