突然の出来事
ボーイズラブ要素が入ります。
残虐的な描写も入ります。
ここは病室。そよ風がいい感じに入る部屋だ。
「君のことがずっと好きだった」
幼なじみで親友の伊織が顔を真っ赤にして言った。
俺は思考が停止した。
え、好き?俺のことが?あ、like的な?loveじゃないよな?聞いてみようかな、いや、これでloveだったら超失礼じゃないか。どうする、早く何か答えなければ...!
えーと、うーん
「ありがとう...?」
つい、若干の疑問詞をつけてしまった。
伊織は数秒固まったあと全てわかったように苦笑した。
俺は全くわかっていないが。
「僕が言いたかっただけだから、あまり気にしないで」
そういうと「もう眠いから寝るね」と言って病室を出ることをやむなくされた。まだお日様めっちゃ出てますけどね。
◆◇◆◇
俺はさっきのことを考えながら帰っていた。「あまり気にしないで」って言っても無理じゃない?多分あの言い回しから考えてloveの方で好きだったってことだよな...。
「どうしようかなぁ」
そのとき、腹部に猛烈な痛みが走った。前から歩いてきていた男に腹を刺されていたのだ。通り魔か。
近道だからと人気のないところを通ったのがダメだった。
何度も刺されたため腹部からは大量の血が溢れ出てくる。
俺は意識を手放した。
◆◇◆◇
目が覚めると神様がいた。たぶん、神様。
長い髪とふさふさの髭を蓄えた老人だ。
「わしは神じゃ、お主付きの」
「俺付き?」
「そうじゃ、動物、植物、全ての命あるものに1人づつ神が付いておる。」
ほへぇ、としていると神様が続けて言った。
「して、お主は死んだ、次の転生はどうするかの」
俺はやっぱり死んだのか。母さんや父さん、妹にも何も言えなかったな。伊織も...
「お主が良いならわしが勝手に決めるぞ」
もうそれでいいか。特に希望ないしな。
「それでお願いします」
「うむ、それでは次の人生に幸多からんことを。」
にしても転生って本当にあるんだな。
主人公⋯幼い頃信号見ないで渡った。事故した。良いやつだけど少し抜けてる。友達多い。顔は可愛い感じ。
伊織⋯幼い頃から病弱。主人公が幼い頃に交通事故で入院したときに仲良くなった。痩せぎみだが見た目クールな感じのイケメン。(主人公から見た)性格はおっとり、優しい。