52.修羅場
カレン、セラフィ、エノアは俺の無事を心から喜んで泣いた。
本当に心配して、何度も街を離れて探しに行こうとしたらしい。
それをバーンズさんと母親たちに説得され、更に俺を傷つけていたことを知り、本当に反省したということだった。
それについても何度も泣きながら謝られた。
「あなたのために処女のままでいるから、いつでも上げる」
と耳元でささやかれた。
もう、落ちそうだ。
3人とももう16歳と17歳。
大人の女性になっており、美しさだけでなく、もともと持っている妖艶さにも磨きがかかっていた。
まるで歩く呪いだ……よくもまあ軍隊にいるな。
何でも俺への仕打ちを反省するためと俺のいなくなった寂しさを紛らわすため、すぐに入隊したらしい。
戦闘訓練も受けていたし、魔法も使えたので、すぐに頭角を現し、もうすぐ士官にも慣れそうだということだった。
昔から才能あったからね……いろんな意味で。
カルメラとサキのところに戻り、彼女たち3人のことは軍からの俺のお目付け役で、昔の友達だと紹介した。
カルメラとサキはともに自分のことを「妻です」と紹介していた。
「パドラ~、あんたいつか刺されるよ~」
母の前で師匠が言ってきた。
「母さんは、あなたの育て方を間違えたのでしょうか?でも私が育てたのは6歳まで、その後はリーリンさんあなたですよ。責任を取ってください」
「そうはいっても~パドラはもう私のところに来た時からオッパイスキーでケモミミスキーだったわよ~」
「ううっ……それは生まれつきでした」
生みの親と育ての親に容赦なくディスられる。
ああっ、なんか居た堪れない。
帝国軍との話がついたので、南部砦から屋敷に戻ってきた。
当然、お目付け役も一緒だ。
3人は俺と同じ部屋を要求したが、さすがに断った。
そしたら、カルメラとサキが一緒の部屋で一緒に寝るようになった。
毎晩2人にされるままになっているが、俺は健全だ。
ちょっとしか、つまんだり、なめたりしていないから。
更に妹2人が容赦ない。
カルメラとサキのことはようやく受け入れ始めてくれていたのだが、3人増えたことで、より攻撃的になった。
「お兄ちゃん、オッパイスキーで、ケモミミスキーなお兄ちゃん、いい加減捕まったら」
「ははは、それだけじゃないぞ。お兄ちゃんはイモウトスキーだ。
「「死ね!!」」
俺が知っているカレン、セラフィ、エノアとはどこか違う。
何というか昔に比べてぐいぐい来ないのだ。
あいつらも何か変わったのか?それとも遠慮してるのか?
それをリーリン師匠に相談すると
「作戦じゃないの~?」
と言われた。
どうにもそういう肉食的な感じがしないのだが……
獣人国からバレンシアさんが戻ってきた。
「先日はありがとうございました。おかげさまで、母の軟禁は解除されました。今回はサラの母のマーリア様を連れてきました。」
白猫耳のかわいい女性だった。
サキが立ち上がり抱き着いていった。
とてもうれしそうで、大声で泣いていた。
サキのこんな姿はここで俺と再会した時以来だ。
いつでもお母さんに会いに行ってもいいことにしよう。
それを見ていたカレン、セラフィ、エノアが複雑な、諦めたような顔をしていた。
気になっていたので3人と話をすることにした。
カルメラ、サキ、母、祖母、2人の師匠も一緒に聞いた。
久しぶりに会った俺が国の総帥になって、偉くなっていた。
3人には、グランドブルグでパドラの仕事を支えてきたという自負があったし、生き甲斐だった。
ここでもそれができると思っていたし、自信もあった。
でも俺の周りには、彼女とか、妻もいて、他にも俺を支える女性が周りにたくさんいた。
妻の一人、カルメラは、大人の女性で、国の幹部だった。
もう一人のサキは、獣人国の皇女だといううわさを聞いたが、今日それが本当だったと知った。
他にも、母さん、ばあちゃん、2人の師匠もいて、自分たちはここにいる誰にもかなわない。
ただ、俺のそばで支えたいだけなのに……
この3人。天然で、天才的に男の扱いがうまいだけで、実は純粋だった気がする。
俺はすぐに3人を受け入れて仲間にしようと思ったが、女性は女性には厳しかった。
「いいでしょう。私がパドラにふさわしい女に育て上げましょう。厳しくしますからね」
とばあちゃんが3人の教育を受け持つと言った。
これには誰も文句を言わず、3人も涙を流して喜んでいた。




