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俺って土魔法の才能あるの!?  作者: シロシロ
34/57

34.性奴隷



 獣人軍は1月ほどグランドブルグ郊外で陣を張っていたが、結局戦争もせず、引上げて行った。

 どうやらグランドブルグ内に、誘拐された獣人はいないことが証明されたようだ。

 実際にグランドブルグ軍と獣人軍は戦闘を行わなかったので、被害はでておらず、獣人軍による国境侵犯の謝罪のみで今回の件は手打ちとなった。


 獣人軍に呼応して、侵攻した盗賊軍は、グランドブルグ軍の南部砦を占拠し、そこを拠点に防衛網を構築、帝国グランドブルグ侯爵領と王国ラッシュ子爵領の一部をその勢力圏とした。

 この勢力圏にはパドラが育った村や鉱山が含まれる。

 当初砦と国境の防護にあたっていた領主軍騎士団7、8軍は、獣人軍がグランドブルグの街の郊外に陣を張った時点で、挟み撃ちの危険を回避するために撤退を開始したため、ほとんど戦闘することなく砦は盗賊の手に落ちた。


 有象無象の盗賊の集まりだったが、砦から鉱山までの広大な領地を得ると、組織を再編し、10人の幹部に権力を集中させた大きな統治機構に変貌した。

 統治機構はカルザン共和国と名乗った。

 そして、私、カルメラもグランブルグ潜入の功績により幹部に抜擢され、鉱山や旧シャープクロウアジトを含む、パドラの生まれ故郷の村の周辺を領地として与えられていた。

 さすがに旧アジトでは、行政を行うのには不便なので、パドラの故郷の村と鉱山の間に屋敷を構えた。


 私は、午前中いっぱい、執務室で領内の報告を受けて、いくつかの指示を出して仕事を終えると、奥の部屋に引っ込んできた。

「ふう~」

 疲れて思わず声が出る。

 すると嬉しそうに肩と腕のマッサージを始めた男がいる。

 性奴隷パドラだ。

 彼は、いじめられて喜ぶのではなく、人に奉仕して喜ぶ人間になるために、呪術をかけられている。

 記憶は操作されていない。ただ奉仕することに喜びを感じられるのだ。

 ただし、性奴隷なのに性的奉仕は禁止してある。

 自らは性的奉仕がしたいのに、奉仕できない苦しみに耐え、真に他人に奉仕することを学ばせるためだ。

 決して、性的奉仕させていることがラスーンにばれて、殺されるのが怖いわけではない。

 性的奉仕を禁止するために、土魔法で作った石に呪術をかけて、あそこの管に埋めた。

 性的興奮が起こると石が動いて激痛が走るようになる一種の呪いである。

 少しからかってやろうと暑い暑いと胸元を開けてちらみせしてやる。

 パドラは途端に動きが止まり、次の瞬間床でのたうちまわっていた。

 うふふ。そんなにすぐ元気になっちゃうなんて、私もまだまだいけるねえ。


 性奴隷パドラは容姿が美しいので、その容姿だけでも、この領地の娘たちからも非常に評判がいい。

 次に性奴隷だから、女に奉仕したくて常に女には優しくなる。

 そのくせ、性的な奉仕ができないから、いやらしさが抜けていた。

 容姿が良くて、下心のないただどこまでも優しい男が出来上がっていた。

 性奴隷パドラ自身は、女性たちのためを思って優しくしているのだが、女性の被害者が続出した。

 パドラのために、友人を裏切る者、家族を捨てる者、財をすべてパドラに渡そうとする者、とにかく一目会いたいと、私の屋敷の周りに寝泊まりする者、しまいには武技や特殊能力を鍛えて、屋敷に侵入する者もあらわれた。

 早く矯正して、母親に返却しないと死人が出そうだな……


 2年が過ぎた。

 性奴隷パドラは16歳になっていた。

 他人に奉仕することで喜びを感じられるようになったが、記憶や思考を制限されているわけではないので、他人に奉仕する時間以外は、特に行動を拘束していない。

 初めのころは、周辺の農家の娘と遊ぶことも多かった。

 パドラは、いつも女の子を喜ばせたいと思っているので、楽しい話やプレゼントを必ず用意する。

 すると女の子はどんどんのめりこんで不幸になっていく。

 彼は、そのことに半年くらいたって気づき、女の子と遊ぶことをやめた。

 それ以降、他人に奉仕する時間以外は、武技と魔法の訓練に明け暮れた。


 グランブルグの仲間や知り合いのことを考えると少し切なくなるようだったが、飛び出して会いに行ったりはしなかった。

 呪術による奉仕欲求が、そういった気持ちまで抑えこんでいるのだろう。


 パドラはここが生まれ故郷の村の近くだとわかるとすぐに故郷の村に行ったが、母も妹も祖父母もいなかった。

 幼馴染だったという隣の家のサランという子も引越しした後だった。

 いつもサランと妹たちと遊んでいたらしく、他に知り合いもおらず、落ち込んで屋敷に帰った。


 いつものように執務室の奥の私室で、パドラに業務につかれた私のマッサージをさせていた。

 パドラが幸せそうな顔をしていること確認し、そろそろ母親に合わせてもいいかなとか思っていたら、来客を告げる声があった。

 猫耳のサキだった。

 一緒に、2人の女がついてきていた。

 2人は、リーリンとナレンダと名乗り、パドラの師匠だと告げた。


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