第二話ヒーローは皆殺し
この世界にはみんなが憧れる職業がある。
それは、「ヒーロー」 悪を倒し、世界の平和を守る仕事だ。この世界には悪者と呼ばれる者もいる。突然変異の動物だとか、連続殺人の犯人だとか。誰もがそんな奴らを倒すヒーローに憧れる。だが、俺の夢はーー
ヒーローを皆殺しにすること
もちろん、それと同時に悪者もちゃんと殺すぜ? 俺が世界を救ってやるんだ。俺が世界を正してやるんだーー
2020年 4月3日 思想犯によるヒーローの殺害 2名死亡 1名重症
犯人 如月正斗 18歳ーー
東京都 地下
「ついに、この日か、、、」
正斗は胸が躍る気分で目を覚ました。
「俺が世界を作り直してやる、、、」
正斗の目には真っ黒な希望が灯っている。
「よし、、、行くか、、、改革に」
そう言って正斗は地上へと登っていった。
「きゃーー!! 助けてぇ!!」
「やめろ!! 人を襲うのは最低な行為だぞ!!」
ヒーローはよくわからない怪人に襲われている女性を助ける。
「もう大丈夫だよ!!」
「も、もしかして武術家ヒーローのテコンドー!! あ、握手してください!!」
「はははっ、困ったものだよ。しょうがないな一回だけだぞ」
「あ、ありがとうございます」
女性は嬉しそうにヒーローの手を握りしめる。
「おいおい、ヒーローがアイドル気取りかよ、、、」
そこに正斗が現れヒーローに挑発する。
「武術家ヒーローテコンドーだな、、、お前、殺してやるよ」
テコンドーの表情が固くなる。
「君は何者だ? 自分の力自慢ならよした方がいいよ」
「はっはっはいきがってるねぇ、、、俺か? 俺はな、、、改革者とでも名乗っておこうか」
「改革者、、、? めんどくさい奴が来たものだ、、、攻撃をしてくると俺も反撃をせざるをえなくなる。やめるなら今のうちだぞ?」
「はっ、どこまでも傲慢だな、、、お前らがいつまでも狩る側にいると思うなよ。お前らは俺が生まれた時点で狩られる側だ」
「どうやら説得は無駄のようだな」
正斗がテコンドーに向かって走り出す。
「どうしてもやるというんだな」
「そういう余裕なくなるぞ?」
正斗がテコンドーの顔に拳をいれると同時に正斗の腹にはテコンドーの蹴りが炸裂していた。
「お前、いい蹴りじゃねぇか」
「あなたも思っていたよりやりそうですね、、、」
そう言う正斗の顔には余裕が見えるがテコンドーの表情は緊迫している。
「そこの女性、今すぐその場から逃げなさい。そしてこのことをヒーロー本部に連絡をお願いします」
「わ、わかりました!!」
テコンドーが協力を要請するほどなんて、、、!!
「あの女性は必ず逃しますよ」
「別にあいつは狙わねーよ。ヒーロー連れてきてくれるならラッキーだ。宣伝効果にもなるし殺せるヒーローが増えるからな」
「お前は、、、ヒーローを殺すのが目的なのか、、、?」
「ちげぇよ。言っただろ?改革者だって。世界を正してやるんだよ」
「あなたは今ここで止めなければいつか取り返しのつかないことになりそうだ、、、」
「じゃあ全力でこいよ!! それを俺は上から捻りつぶしてやるから!!」
「いきますよ、、、!!」
これが最初の犠牲者だったーー
評価、ブクマお願いします!!!