第一話俺の憧れたもの
今日投稿した三つの作品の中から一番評価の高い作品を集中投稿します。
「行けっ!! 頑張れ、ジャスティスマン!!」
この世界は、間違っているーー
「ジャスティスキック!!」
「ぐわぁ!!」
「すごいよジャスティスマン!!」
「ジャスティスマンありがとう!!」
この世界は、不条理で出来ているーー
「悪者をやっつけてくれてありがとう!!」
「これからも頑張ってジャスティスマン!」
誰かが脚光を浴びれば、誰かはその影の中にいる。
誰かがみんなの前に立つのなら、その土台にも人がいる。
「おい、正斗、お前は自分の正しいと思ったことをやるんだぞ!! 自分の中の正義を守れ!!」
「うん! わかったよ父さん!!」
父さんは死んだ。正義に殴り殺された。
「私はどんな事があっても、あなたの味方でいるからね」
「母さん、、、ありがとう!!」
母さんも死んだ。社会に殺された。
「俺ら大きくなったら絶対に有名なって父さんと母さんを助けてやろう!!」
「そうだな!! お前も一緒に有名になろうぜ真斗!!」
「うん!! 一緒に有名になろう!!」
兄弟は死んだ。夢と希望を持ちながらも。
夢はいつか叶う、、、? それは俺たちには当てはまらなかった。
「この街は、俺が守る!!」
その日、大好きだったヒーローも、俺の中のヒーローも、死んだ。ガラガラと音を立てながら崩れていった。
俺の憧れたものは、俺を救ってくれたものは、悪者だった
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