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第三話 高校二年の夏
あれは高校二年の夏だっただろう。僕は当時いじめを原因として友達というものを見失い親の愛情さえ見失っていた。そんなとき僕はある人と知り合った。その人はとてもやさしそうで僕の心を優しく包み込んでくれた。
「やほ。」
僕の前に現れたアイは写真よりも太ってはいたものの性格は変わらなかった。そこからカフェやカラオケに行った。少しずつ僕は異変を感じ始めていた。少しボディータッチが多かった。でも僕自身正直そこまで女子と接点を持ってこなかったため普通なのかと思っていた。すると、帰り際僕は腹痛に襲われた。彼女は心配そうに僕を運んでくれた。僕は横になると腹痛の疲れからか少し寝てしまっていた。下半身の違和感から僕は起きるとなぜか身動きが取れない。
「あ、起きたんだ。じゃあ、本番行くね。」
そういうと彼女が僕の上に乗ろうとする。僕は思い切り体をよじらせ、抵抗する。すると彼女は僕の耳元で
「私なら、愛をあげられるよ。」
その言葉に僕は動くのをやめた。その時の彼女の勝ち誇った顔は今でも鮮明に覚えている。