自覚
初めて書く小説なのでこここうしたほうがいいよなどのアドバイスはすごくたすかります
それは突然の出来事だった。今日の放課後は友達の恋愛相談を聞いていたが、話を聞けば聞くほど「ある人物」に抱いていた感情と同じものだということだとわかってしまった。しかし気が付いたからと言って恋愛相談を中断してその人物のもとに走り出すなどという行動はしなった。恋愛相談が終わるころには夜になっていた。
「相談に乗ってくれて助かったよ、ありがとな」
「気にしなくていいぞ、また何かあたら相談してくれ」
「おう、頼りにしてる」
会話を終えた明人はさっきまで意識していなかった感情が爆発したかのように顔が火照ってきた。
(やっぱり僕って、夏花ちゃんのことが好きなんだろうか)
生まれてこの方、恋愛経験が全くと言っていいほどない。今日の恋愛相談も一般論を言っただけなのである。だからこの感情が「恋愛感情」と呼んでいいものかわからなかった。
「お腹もすいたことだしコンビニでも寄って行こうかな」
帰り道、明人はそんなことを思いながらコンビニに晩御飯を買いに行った。
コンビニの扉が開くと
「あ、明人先輩こんばんは!」
と聞きなれた声が聞こえてきた。そう彼女こそが「井上夏花」である。
しかし今日はなぜか元がかわいいのにいつも以上にかわいく見える。
そう、明人は完璧に自覚してしまったのである。
(あ、やっぱり僕は夏花ちゃんに恋してるんだな...)
そんなことを考えていたせいか僕はぼーっとして突っ立っていたらしい
「もしも~し、先輩聞こえてますか~聞こえてるなら返事してくださ~い。」
と、少し冗談交じりのからかったような言葉が聞こえた。
「あ、ごめんごめん、すこしぼーっとしてたみたい。こんばんは、夏花ちゃん」
「はい、こんばんはです先輩。ところでこんな時間にコンビニなんてどうしたんですか?」
「少し軽食をね。というかそれを言うなら夏花ちゃんこそどうしたのこんな時間に」
相談は9時ごろには終わっていたが学校から家までは30分ぐらいかかる上に、考え事をしながら歩いていたため、もう夜の10時だ。
「アイスが食べたくなっちゃって。ところで先輩、買い物が終わったら一緒に帰りませんか?」
夏花の家と明人が一人暮らしをしているアパートは隣なので、こうして偶然会ったりすることや、一緒に帰ることはよくあった。
「いいよ、少し待っててね」
「はーい」
よく一緒に帰っていたが、今とは意識が違った。今は夏花に惚れているのだ。そんなことを考えていると心臓がバクバクなっていった
(今までどうりに会話できるだろうか)
そんなことを考えながら買い物を終えてコンビニから出ると、アイスを食べながら待っている夏花が目に入った。夏花も気が付いたのかこちらに近づいてきた。
「それじゃあ先輩、一緒に帰りましょ!」
笑顔でそんなことを言われるとドキドキしてしまう
(静まれ、僕の心臓)
なんて中二臭いせりふを吐きながらできるだけようとしてみたがそれも意味がなく、ドキドキし続けていたが幸い、夏花は気が付かずに
「さーいきましょー」
と機嫌よく歩き始めた。
帰り道、ドキドキしてるのをできるだけ隠し、世間話などをしながら帰った。
家に着き、
「家まで送ってくれてありがとうございました、今日も楽しかったです」
「住んでるアパートが隣なんだし気にしなくてもいいよ。それじゃお休み」
「はい、おやすみなさい」
家に着くと明人は、一緒に帰るのは初めてじゃないはずなのに初めてのように感じてしまい、キャパオーバーで布団にうずくまってうなるなだった。