再会
"アイツ"を探す為に白露軍に入って
もう三年が経った。
だというのに、未だ見つけられずに居る。
本当にこの方法で合っているのか?
他に探す方法があるんじゃないか?
そんな事を考えながら俺は、
ついさっき入った通信の内容を伝える為、
仮設キャンプに居る
明さんの元へ向かっていた。
「明さん」
「どうした?氷神」
「第三部隊から救援要請。
人型が出現したようです」
「場所は?」
「新宿地区」
「了解。じゃあ行くか!」
明さんは武器を手に取り立ち上がる。
「第一部隊、今から新宿地区へ向かい、
第三部隊の支援にまわる!
今から30分後に出発するため、
各々用意しておくように!」
「「「了解!」」」
第一部隊は12人編成だ。
これだけ居るなら人型でも大丈夫だろう。
30分後第一部隊は出発し、
無事に新宿地区に着いた。
新宿地区は思っていたより激戦区で、
第三部隊も苦戦していた。
「応援、感謝する!」
「良いってことよ!」
明さんと第三部隊隊長が
少し言葉を交えた後、
すぐに戦闘が始まった。
「氷神!右にα、前にb型!」
「了解。明さん、後ろにβ型います」
「OK」
互いに敵の位置情報を教え合いながら
妖を切り捨てる。
しかし、まだ人型を目撃していない。
油断はできないな______と思っていた時、
第三部隊の方から声が上がった。
「人型、見つけました!」
急いで声のした方向へ向かう。
するとそこには、
右腕を真っ黒の大きな鎌に変えた奴が、
「…久し振りだねぇ、速斗君」
俺の探し続けていた、"アイツ"が、
霧崎 白がそこに居た。