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第8話「王との交渉」

時間が空いてしまって申し訳ないです……

今回はちょっと少なめですが、次回からはまた元の文字数ぐらいにしたいなと思います

 宿屋に戻り寝てる俺の枕元でマコトを見下ろす人影、影は腰から剣を抜き、それを振り上げ────ザンッ!!


「…………ん、朝か。よく寝たな」


 窓から差し込む朝日を浴び、目を覚ます。早速城に向かおうと準備していた俺の視界に昨晩はなかったものがあった。なにやら黒い塊。


「なんだ?……ってうわ、人か?」


 顔を隠した黒い装束を着た人間が3人積み重なってた。どういうことなの……。


 《おはようございます、マスター。そこで寝てる不審者たちは昨晩マスターを闇討ちしようとこの部屋に入り込んできました》

 それで?

 《マスターの魔力を使って撃退しました》


 えぇ……マジすか。隙無しかな?

 それより、魔力を使った……って妄想技を使ったのか?


 《いえ、私の知識から適当な魔法を使いました》

 あ、そうなんだ。


 いやぁ、ウィズさんマジパネェわうん。

 こいつらがどこの誰の刺客かは知らん。興味は……正直この程度なら敵じゃないし。


 殺られなければどうということも無い(キリッ)


 とりあえず拘束して城まで連れてきた。運ぶのは面倒だったから、ウィズに頼んだ。何かふわふわ浮いてる


「てなわけだ」

「そうか……こいつらはこっちの方で処分する、いいか?」

「いいぞ」


 ギドラに刺客を引き渡し、少し待つ。やってきたギドラに連れられて城の中を歩いていく。


「相当無茶言ったつもりはあるんだが、よく1日で予定をつけられたな」

「あれだ、昨日惨敗したとはいえこれでも最強と呼ばれてるしな。国王も古い友だから、少しくらい無茶は言える」

「へえ、そりゃ運が良かったよ、俺」


 明らかに立派な扉の前でギドラが立ち止まった。ここだろうか。いや、見えてるけど。

 中にいるのは見るからに国王な感じのナイスミドル。ありがちなデブとかではなく、引き締まったいい体をしてる。……別に俺はそっち系じゃないぞ?普通に女が好きだ。

 タイプは長髪です。ポニテ……いや何でもない


 ギドラが扉をノックすると

「入ってよいぞ」

 と軽い調子で王様が返答した。


「ふむ……その者がお前を?」


 入るなり興味深い視線で俺を見る王様、どうやら昨日の1件も既に話してあるようだ。


「そうだ、名前はマコト・クロカワ、見たことも無い魔法を

 使うし剣の腕も相当に立つ。正直悪夢だぜ、これでもかなり強い方だと自負してたのにな」

「ギドラ、間違いなくお前はこの国で一番に強いと余は思うがな。してクロカワ殿?余と話がしたいとのことだが、良からぬことではなかろうな?」


 直前までギドラと話していた柔和な顔は姿を消し、国王としての威厳や強い威圧感のある目をこちらに向けてきた。

 流石は王様、といったところか。


「それは無いですよ。これから俺は突拍子もないことを言います。ですが、真実です。すぐに信じろとは言いませんが、疑わずに聞いてください」


 そして俺は語る。

 自分が異世界からやって来たこと。他にも戦争のために異世界から召喚された勇者と呼ばれる者達の存在。半年の期間の後、大きな戦争が起きること。

 そして、それを止める、または対抗するために自分がここに来たこと。


 全てを把握しているわけではないが、自分が話せる真実をただ語る。王様とギドラは真剣な顔で俺の話を聞く。無論、この国の先にも関わることだから当たり前だ。

 そういえば、この国の名前ってこの都市と同じらしいな。ここはアンビデクス王都って扱いらしい。


 そして全てを語り終える。

 初めに口を開いたのはギドラだった。


「お前にそれを教えた奴が真実を言っていないという可能性は?」


 もっともな質問だと思う。単純に俺が騙されてるという可能性だ。だが……


「それは無いだろう。そもそもそんなことを言う意味もないが、少なくともあいつはそういう奴じゃない。話した時間は短かったがそれくらいは分かったよ」


 クリムベル、創造神。赤髪オールバックのあの男。自分で変えようと思えば、好きに干渉できたはずだ。それをしなかったのはこの世界を変容させたくなかったから。


 あんなのでも自分の創った世界を愛している。そんなやつが助けてくれと頼んできたんだ。俺の欲望を差し引いても助けてやりたいって思うじゃないか。

 物腰はふざけちゃいたけど、真剣だったはずだ。


「クロカワ殿、なぜ余にその話をした?」

「助力を請いたい、少なくとも戦いに備えて欲しい。そう思いました。俺の基準だとズレてるかも知れませんが、今の兵たちの練度では勇者たちとの交戦には力不足でしょう。いくら元が戦いに慣れない者達とはいえ、勇者召喚の際に得た力は生半可なモノではないでしょう。少なくともクロウさん程度には強くならなければ戦線を支えられません。多少無理をしてでも訓練の強化、そして実戦経験を積まなければならないと思います」


 そう、少なくともクロウ程度の力は必要なのだ。被害を抑えるには。


「ふむ……どうしてもそれは出来ないと言ったら?」

「無理ならば仕方が無い、とは思いますね。ですが、初めに敵方が踏み込むであろう地域の住民を避難させるくらいはして欲しいですね。それすらしたくないと言うなら、この国に救う価値はないですが」

「………………ふ、もっともだな。いいだろう、軍備の増強及び国民への通達をする。ギドラ、悪いが兵の訓練を請け負ってはくれんか?クロウもお前が昔訓練をつけてやっていただろう?」

「勘弁してくれ、と言いたいところだが断れそうもねぇな。やってやるから今度うまいもんでも食わせてくれ」

「そういうわけだクロカワ殿。協力しようと思う」

「助かります。そして言い出した俺がなんですけど、各地を回って見たいと思います。まあ戻ってこようと思ったらいつでも来れるんで心配は無いですけど」


 どこ〇も〇アとか一回は使いたいよな、転移転移〜♪


「そうか、何かあったらいつでも教えて欲しい。ただ半年経つ一ヶ月前にはこの王都を拠点にして欲しい。不測の事態にも対応できるようにな」

「確かに、そうした方がいいですね。もう一週間もしたらここを立ちたいと思います」


 そんな話をいくつかして、俺は王城を後にした。

ブックマークや評価、ありがとうございます。

先日病気になってしまい、書く元気もなくなってましたが読んでくれている人が少しでもいると思うとがんばれます。


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