参 可笑しくお菓子な犯しい話
『警告!!』
この話は作者の捻じ曲がった創造と感情と思想が入り混じって出来てしまった
いわば、欠点だらけのご都合主義で作り上げてしまった作品です。
あまりにもすごい内容にできあがり自分でもすごいひいています
絶対に次のような方が読むことをお勧めしたくはないので書いておきます。
1・現実と想像の境目を理解できない人
2・15歳未満の人
3・殺人心情に深入りしてしまう人
4・自分を見失ってる人
5・あまりにも優しすぎる人
該当するような人にはあまり読んでほしくはないですが、この作品は自分的には書いていて好きになってしまった作品なので書いてしまいました。読む場合はけっこう過激な所があるので注意してください《特に会話が》。キャラの心情の深入りはお勧めしません。みな問題を抱えすぎてしまったキャラクターが描かれているためです。
それでも、読んでくれるという人は読んでもらえればとてもうれしいです!
どうぞ、「闇昇 藪危の悲劇」の世界観をお楽しみください…
サブタイトルの変更がありますがご了承ください
人は【生】に縛れるだけの儚い生き物だ
それは数々の人々が生きる中で見出してきたことでもある
ならば、【生】や【死】に縛られる私たちは
生きていると呼べるものなのだろうか?
しかし、その問いにはいつだって答えはない
だからこそ
オモシロオカシイ♪
さて、
冒頭では自分の周りの関係の過去やこの町にいる狂人な一族について軽く話していただいたが
その時点でもうこの物語は物語としての素質を持たないことはご理解いただけただろう…
正直な話、まともな話し一つありもしないというのがこの町のアイデンティティーみたいなものだ
そうだな…
話すべきもの人はたくさんいるが今日は苦導【くどう】について少し話しておこうか?
この話で嫌ってほどにその人物について知るだろうが…まぁ、そこらへんはそういうことでということにしよう
まぁ、話すと言っても自分たちの出会いの理由とその結果という
また、複線をフリたいだけ振る程度に見える話なのだが…まぁ、聞いてもらおう…
苦導との出会いは中学生の頃だった
その時期はやんちゃな学生が数人いる程度は普通のものだ…
まぁ、自分たちの学校にいたのは常軌を逸した三人の愉快なほどに不快な三人組だ
彼らは【三凶賢王】などと呼ばれ
学校中を暴れ村中を暴れまわった
時には暗道にさえも手に届く範囲に入るギリギリラインを歩くような連中だった
彼らのすばらしき所は引き際を知っている所だ
いつだって、世の中をうまく渡るやつというのは引き際を知っている
どの程度がよく、どの程度がちょうどいいのかを…
しかし、その【三凶賢王】は手を出してならない人物との接触によりその実態もその存在も闇の底へと追いやられた
その接触し人物とはフリでもわかるようにこの自分【闇昇】だ
彼らはゲームと称して三人バラバラでこの自分を弄び殺害する予定だったようだが(まぁ、最終的には自分たちで崩壊して言ったようなものなのでくわしくは知らないのだ…)
そのゲーム開始、一ヶ月でメンバーは解散…三凶賢王たる二人は死亡によりそのゲームからリタイアとなった…
そんなくだらないオチを起こした【三凶賢王】は【三愚王】と周りからその生き様を嘲笑われたものだ…
そんな組織属しその一人だったのが、彼女…そう、苦導 戦掛【くどう せんか】だ
今回はそんな彼女と自分 闇昇 藪危【あんしょう やぶき】と自分の親友である 首吊魔 吊香【くびつりま つりか】との
とある怖ろしき一日の話をしよう…
目の前の男は言う
「では、君はなんだい?あれかな?みんな夢を持つためにいる…とか、そんな風に僕のことを説得したいのかな?」
何の状況か?と聞かれたら簡単に説明を受けるなら
今、目の前にいる男は自分の話し相手でありこの学校の侵入者…
そして、苦導の今回の敵にして
この物語の主人公…
ノン殺人スタイリスト霧型 形無【むがた かたなし】だ
紙パックの豆乳をストローですすりながらそんなことを言う形無
「…別にそんなこと言ってる訳じゃない。…ただ、そういうヤツだっているだろう?っては話だ」
「それは、屁理屈じゃないかな?最終的に君は答えを曖昧にするだけで自分というものの意見を殺しているのだから♪」
「自分の意見はいつだって、こんなものさ…」
「友達少ないでしょ♪」
「…」
「いや!実際、そういう人間てのははっきり言って嫌味ったらしいものだよ♪だって、その人物について何もわからないのだから…」
「…」
「人が一番恐れるものは何だと思う?藪危くん」
「理解の追いつかない出来事や状況か?…」
「まぁ、それもあるけど僕が思う見解は少しだけ違う!」
「?」
「それは、理解できないもの…認識のできないもの全てさ♪」
「…」
「僕らはいつだって何かに恐れてしまうくらいのひ弱でか弱い生物なんだよ?藪危くん。そんな生物が何を恐れるかって明確な事じゃないか!理解のできないものその全てなのだよ!」
「…」
「だから、僕らはいつだって無為上や意識上でその事実を共通点や繋がりと言ったものでその恐怖を埋める作業を行い続けるのさ♪」
「…」
「人は理解のできる状況でしか安心を手に入れることしかできない生物なのさ♪」
「そうか?ジャングルで寝ろと言われればある程度寝ることができると思うが?」
「まぁ、そこが人の面白いところさ♪人はその状況を理解のいく方へと持って言ってしまうさ♪そうすることで適正できたと勘違いを起こしてしまったりするのさ♪」
…」
「人間はそれほど脆い…」
「…いい詐欺師になれるんじゃないのか?」
「その言葉をそのまま返すことにするよ♪」
「…」
「まぁ、こうも僕の話ばかりをしていたら周りで聞いてる人がいたらとても退屈になってくるだろう…僕も少しばかり退屈になってきたし少し質問させてもらうよ♪」
「さっきの意見なんだけどさ…
あれはホントに君の答えかい?」
「…」
霧型 形無…
彼は殺人鬼とは呼べないほどの殺人鬼だ…
さて、今回は世にも奇妙にして奇怪な話だ…
四人の狂人により狂劇…
一人は祟り神と殺し屋にさえ恐れられる
一人はノン殺人スタイリストと言う殺し屋としては可笑しな名を持つ殺人鬼
一人は自殺に理想を追い求め続ける自殺者
一人は物事の全てに都合を求める終わらせ屋…
どうしようもなく理解不明な四人よる
理解しようのない倫理観
生きる事さえゆるさえないような四人の喜劇…
さて…
今宵も始めよう…
可笑しく
お菓子な
犯しいだけの話を…
時間はさかのぼり粛清委員会室【しゅくせいいいかいしつ】
そこで、自分と彼女…苦導と将棋をしていた
自分は正直将棋といった遊びには疎くまぁ、わかるように試合がどうなっているのか言えと言われれば惨敗の言葉が頭に浮かんできている状況だと言えばわかってくれるだろうか?
用は負けているのだ…何の駒も一つとっていない状況で…
「…なぁ?苦導」
「なんだい?藪危♪」
「この勝負はなかったことにしないか…?」
「ここまで強引にやっといてその言葉ないだろう?藪危…失望だよ!貴様と言う人間が何ともくだらないことを言う…」
真面目に罵られた…
「すまん!やはり、この手の遊びは自分は苦手だ!これで、通算0勝二百敗だ…」
「そんな貴様には常敗の帝王の名を授けてやろう♪」
「なら、自分からは改めて三愚王の名を与えてやるよ」
「…」
「…」
「…」
「…すまん。調子こいた」
「まったく!貴様という心遣いの無さには呆れさせられる!もっと、女子に優しくできんのか!」
「すまんな苦導…自分の周りにはなぜかしら、暗道とか暗道とか暗道という世にもおぞましき女性がいる限り自分のこの女の接する態度の改善法を一つも見出すことができないんだ」
「何を深刻そうな理由として暗道の悪口を言ってるんだ?藪危」
「ついでに苦導が殺してくれたらかと…」
「どんだけ、貴様の腹の中は腹黒いのだ!言っておくと吾と暗道は親友だ!そんなことするはずないだろう!」
「苦導!この町での親友という言葉ほど希薄なものはない!」
「…わかっているが、今の貴様には諭されたくはない!」
まったく、強情な女だな…苦導は…
「まぁ、それよりも、今回の任務について聞きたいんだけど…」
「まぁ、それよりもなことではないと思うがな…」
苦導はすると彼女は自分の少なくはない胸の谷間に手を突っ込むと一枚の紙を取り出した
そこには
「…暗殺情報?」
というような内容が書かれていた
「吾づての情報網でそのような内容のものが引っ掛かったので独自に調査していたのだ…」
しかし、暗殺とは物騒な話だ…
まぁ、確かに自分の周りには百禍という暗殺術のプロフェッショナルがいるが
それでも、それを目の辺りにするのとではやはり違う
しかし、困ったことはそれだけではない…自分にとって困るのはその暗殺のターゲットなのだ
そのターゲットとは
「暗道の…姫君…」
ようはうちの学校にいる暗道張本人がこの暗殺のターゲットなのだ!
ちなみに【暗道の姫君】とは僕らの間【呪名や呪姓の一族】で使われている
暗道自身を名前を呼ばずにその存在を示すための一族の中で使われる二つ名のことだ
「なぁ?苦導…これは確かな情報なのか?」
「だから、言ってるだろう?藪危?吾の信用の置ける所からの重要な情報だと…」
「…暗道はこのことに気づいているか?」
「わからんな…一応学校の生徒会室にいるのと嘘の情報を流して今は風紀活動のために吾の部下達とともに町を回ってもらっているがな…」
「ようは報告はていないんだな?」
「あぁ…本人は何となく気づいているかもしれんがな…」
となると
この事件は
自分と
苦導と
首吊魔の三人で解決しないといけないわけか…
「…一応、聞いておくけど百禍の方は」
「あぁ!大丈夫だ!暗道のそばにいるようにするよう暗殺について話しておいたからな」
自分が出した今回の任務の唯一の条件
「…わかった」
それは夢道 百禍【むどう ももか】をこの件には一切巻き込まないことだ
「吾にとってはその手配の方が他の工作作業よりも大変だったがな…」
と貴様にも困ったものだと言わん顔で見てくる
「で?自分的には嫌な予感がプンプンするから今回の事件は百禍を巻き込まなかったわけだが…相手は誰なんだ?」
「まぁ、今回関してはその判断は正しいぞ♪藪危♪」
もったいぶる苦導
「で?相手は誰なんだ?苦導…」
一応、もう一度だけ聞いておく
「霧形 形無だ♪」
「…それは」
とんでもないヤツが出てきたもんである…
「俺が血毬【ちまり】さんから聞いたことがあるのはその霧型 形無ってヤツがあちらからやってきた人物で成り上がりで殺し屋の仕事を手にしている人物ってことだけだ…」
「? 貴様くらいならもう少しくらい知っているもんだと思っていたが?藪危」
「…後は、そうだな…そいつが凄腕の殺し屋だってことくらいだ」
「それは、ここに生きるものの知識として情けない限りだな…」
「そうか?これだけ、聞いただけでも自分なら尻尾を巻いてその人物から全力で逃走するけどな」
「それは、元々貴様には戦闘能力というものが皆無だからだろう?」
「…」
言い切らなくてもいいのに
苦導は机の上に乗っている将棋盤を横に放り投げると
どこからともなくチェス盤を取り出し自分に挑発をかけてきた
「…フ!」
さすがの自分も売られた喧嘩は買わないほどノリが悪い訳ではない
自分たちはチェスをしながら話を続ける
「…ノンスタイル殺人鬼」
「は?」
「ノンスタイル殺人鬼…それが霧型 形無の通り名」
「…通り名なんてものを持つ殺し屋に普通のヤツはいないってか?」
「まったくだな」
淡々と駒を進める苦導
「しかし、殺し屋なのに通り名が殺人鬼なんて異名だな」
「それは、彼が殺した数がこの三年間だけで三桁を超えているからであろう…」
「…三桁の殺人か…確かにそこまで来れば立派な殺人鬼だな」
三桁の死…
自分が知る限りでは一番多くの死とであった人物となるわけだ…
狂凶校長についてはわからんが…【あの人は自分以上に血の匂いがする人だからな…】
「…刺殺、斬殺、絞殺、爆殺、惨殺、暗殺、拷殺、」
「…」
「ありとあらゆる殺人を手がける殺人エンターテイメント者とも言える」
「…それは嫌な感じだな」
「その人物が今回吾らの障害となる人物だ♪」
「…どうにかなんないのか?」
「どうにかとは?」
まったく…分かっているくせに
「今回の件について回避する手段はなかったのか?と言ってるんだよ」
それは聞くなり鼻で大きく笑う
「相変わらず甘ったるいこと言うようだね♪藪危♪そんな解決方法は外で通用しようともこの町では通用するはずがないよ♪」
「…」
…まぁ、その通りだろう
「今のこんな社会じゃあ漫画ですらそんな甘い作戦を実行しそれが成功するような極甘な展開はありえないよ♪」
「そうか?自分は以外にそんなものがあると思うが…」
「それこそ、この町よりも非現実的なものだよ♪」
チェスを指し終え苦導が立ち上がる
惨敗…それに見合う勝敗がその盤の上では展開されていた
「…」
「貴様がどれほど頑張ったところで吾に勝てる展開がないようにそのような話し合いで解決できる出来事なんて一つもない♪」
そう、自分が味わってきた人生の中は少なくてもそうだ
「けどな…」
けど
「…あいつを見ているとそれも信じて見たくなるんだよ」
誰に言うわけでもなくぼやく
「…まったく!甘い男になったもんだよ♪」
小刻みに小さく笑う苦導
「…まぁ、その方が貴様にはいいのかもしれない」
そう、呟く苦導は少し寂しげだった
「…苦導」
「…吾は時々思ってならないのだ…あの女が現われなければ貴様は変わらないままでいてくれたのではないかと」
「…その場合は自分は苦導を利用する限り利用して捨てたと思う」
「それでも良かった…いや!それで良かった!」
愛するもの撫でる様に右手で自分の頬を撫でる
「…それが吾の好きな貴様だ」
「…」
その目はとても雲のように濁り
その目の奥は星のように輝く…
「…」
それが彼女…苦導 戦掛
三凶賢王
誰もが恐れた
狂世界の渡り鳥
その後はカードへと繋ぎポーカーやスピードをやったが惨敗
日が沈む方向に偏り出す頃に苦導は立ち上がる
「…そろそろだ」
「…」
苦導は立ち上がると
ピンポーンパーンポーン♪と放送室からお馴染みの音が流される
『校内に残っている生徒は速やかにお帰り願います…これより、粛逝委員会による懲罰活動が行われます!皆様のご理解のことをお願い申し上げます…粛逝委員会からのお願いです…繰り返し放送いたします。校内に残っている生徒は速やかにお帰り願います…これより、粛逝委員会による懲罰活動が行われます!皆様のご理解のことをお願い申し上げます…粛逝委員会からのお願いです…』
「…」
これは、本格的だな
「今回の相手は殺し屋だ♪吾らもそれなりの対応を取らせらせてもらうつもりだ♪」
「それは、いいんだが狂凶校長から許可はもらってるのか?」
「それについては万全だ♪好きなだらけ暴れるがよい♪とのことだ♪」
「…それは禁句だな」
特に苦導にはな…
「で、どうなんだ…」
「で?とは」
まぁ、聞くと思ったが
「今回の黒幕についてだ。苦導なら何か分かってるんじゃないか?」
鼻で笑う苦導
「思いつかないでもないが必要のない真実だよ♪吾は探偵でも警察でもない♪」
終わらせ屋だ♪
「…そうか」
「♪」
まったく…この状況でさえ楽しそうに笑うヤツだ
「…今回はなにをすればいいんだ?」
「貴様がすべきことは時間稼ぎだ…今回の懲罰対象である霧型 形無の動きを封じてほしいのだ♪」
「それは証明問題を解くよりも難しそうだな」
「貴様にはその方が難しいだろ♪」
「…否定はしない」
「ハン♪さて、作業に取り掛かるとしよう♪」
外を見ると生徒はほとんど下校したようで誰もいない
いや、誰もいなかったのかもしれない
この学校は少なくともそういう学校だ
普通に通っている事態が普通ではない
そういった所だ
こうもんの前にたつ男
黒いマントに漆黒のジャケットとジーンズ
髪は黒なのはあたりまえだが有名ホラー映画のように顔がほとんど見えない長い髪
後ろ髪は地面につきそうなくらいである
「うぁ…」
夕日に照らされるその姿は正に美しき黒き吸血鬼にさえ見える
これが
「霧型 形無…」
…
「それでは歓迎するとしようか♪」
粛逝委員会室の扉の前に行くと苦導は言う
「貴様は自分の教室に戻るがいい!多分、そこで霧型と会えるだろう♪」
まったく…面倒事ばかり持ってくるものだ
「…そうだな♪自分はそんな気がするから教室に向かおうと思う」
また、鼻で笑う苦導
「それを予知する貴様はやはり最高の男だ♪」
「…そうだといいな」
自分は笑う
二人は粛逝委員会室で出て背を向き合い歩き
それぞれの戦いへと向かう
校門では大きな爆音が響いていた
自分は相変わらず教室でぐったりしていた
生徒はみんないないので教室の真ん中に机でベッドを作り
そこで寝転びながら彼を待つことにした
「…面倒なものだ」
かれこれ十分経つが彼は現われない
学校から爆音や金属のぶつかり合う音が響き続けているが気にしないことにした
多分、苦導あたりが仕掛けた防犯装置が作動しているのだろう…
そうなれば、通常ならば一つ二つで首が吹っ飛ぶのだが
今回の相手はそんなことがないようだ
少しずつではあるがこの教室に向かって来ているのがわかる
さて、そろそろこの教室に到着する頃だろう…
自分もそれなりに出迎える準備をした方がいいだろう
起き上がるときには彼はいた
「「…」」
見詰め合う(?)二人…
と言っても自分からは彼の目が見えず口元しか見えないのだがな
「「…」」
無言になる二人
かなり、何か気まずい
「えっと…何だ?あれか?君が暗道か?」
何と第一声をこの場で上げてくれたのは自分ではなく彼のほうだった
しかし、その第一声には信じられない要素がてんこ盛りだ
自分は言う
「あんな銀河の恥さらしと同じにするな!」
見事な罵倒を!
「…あ!そうなのか!すまんな♪君♪いや~よかった♪実は僕の方でターゲットは女と聞いていたから聞き間違いをしてしまったかと思ってしまったよ!そうか…別人物だったか!」
うん!うん!と一人で納得を始める霧型
「…」
なんだかわからんがこの前会った首キリスと一緒でラフな感じの人物らしい…
「いや~そうか!君がここにいるってことは僕は罠に嵌められたわけだな?」
「…」
いや、玄関のトラップの時点でそうだろ?
「なんだい?その目はもしかしてあれかい?玄関の前で気づいていろよ!的なものかい?」
「…」
目で人の心を透視するとは…
相変わらずハチャメチャなほどにもある
「まぁ、そうだね♪そういう考え方もなくはないけど僕にはないと思うな♪」
「?」
「僕の仕事にはこの程度のセキュリティーはあるのが普通だからね♪」
「…」
それはまた、お忙しい仕事なようで
「まぁ、このような話は君に愚痴るようなものでは本来ないんだろうけどね♪」
「…」
霧型は教室に入るとあえてなのか意図してなのか
教卓に立ち自分の方に顔を向けて話しかけてくる
「君は誰なのかな?」
そのとびっきりのスマイルには殺意の一つも感じられない
「…名前だけならいいかもしれないな」
「?」
しかし、あれだな…二人称がふたりとも【君】というのはなにか締まらない
まぁ、ここは一応、失礼もあるかもしれないので【君】はやめておこう
「あなたが殺し屋の名を持つものならわかるだろうしね…」
「…」
こちらに返す笑みは相変わらず変わらない
「自分は藪危」
呪姓にして呪われた存在
それが、自分
「闇昇 藪危だ」
まぁ、どうせだしフルネームを名乗らせてもらおう
ここで、彼が自分のフルネームを言って死ぬなら死ぬでそのオチもありだろう
この前の話はとても長々しかったしそろそろ読者ももう少し短めの話にしてほしいと言う不満を持ち始めているはずだ
「…あぁ!君があの殺し屋の中でも有名な【祟り神】か!」
「…」
そんな、すごい名で呼ばれているのは知らなかった
「関わるものを全て不幸に突き落とすと恐れられる狂人たる狂人とは君のことだったのか!」
「…」
まぁ、内容は間違ってはいないのだが
この分だと殺し屋にも自分という存在は相当畏れられているみたいだ
「これは不幸か幸運か♪僕はそんな君に出会ってしまったわけだな!」
「…まぁ、そうですね」
しかし、無邪気な人だ
この人がこの闇里死で殺し屋の名を持つ人物とは思えない
「しかし、そうか…というわけは」
マントの内側に手を入れると
「君が僕の相手になってくれるということかい?」
電動式のチェンソーを取り出すに笑みで答える
…物騒な人だ
相手が危険人物だと知るや否やチェンソーを取り出すとはどのような教育を受けたのだろう?
と冗談をかましている暇はないので素直に答える
「別に自分は今回、あなたの相手をするわけではない…むしろ、僕はあなたにその暗殺を決行してほしい側の人間に近い人間だ」
それを聞くなり頭に【?】マークを浮かべる霧型
…あまり、賢いというわけではないようだ
「まぁ、余計な部分を省くと自分はとある人物に君の足止めを頼まれたにすぎない一般人というわけだ」
「…なんか、相当省いている感をハンパにない気がするのは僕だけかな?」
「まぁ、そういうものだということで♪」
「…何か納得行かないけど…いいか♪」
そう言うと普通にチェンソーをマントの中に戻す霧型
しかし…あのマントの中は四次元○ケットにでもなっているんだろうか?
あんな大きさのものをどこにしまえるのかよくわからないしそのようなものを持ち歩いていてまったく動きが乱れないのは
やはりここに生きる狂人であるからなのだろう…
「で?僕はどういうことをしていればいいのかな?」
「?」
可笑しな問いかけをしてくる霧型
「ようは、僕はどのようにこの時間を潰していればいいのかな?って聞いてるんだよ。藪危くん♪」
「…」
年上の人物とはどうも年下の子のことを【くん】付けだの【ちゃん】付けだのが好きな人物ばかりである
「…まぁ、そうしていただけるとありがたいですね。自分も霧型さんとは戦いたくないですから…」
あぁ、言い忘れていたがちなみに霧型 形無の年齢は25歳らしい
まぁ、普通に君付けとか敬語じゃないセリフが大有りだったが相手も気にしてないので
今回は気にしなくてもいいだろう…
「? 僕は君に名前を名乗ったかな?」
「いや、知り合いに聞いたのでわかるというわけなのでそこは軽くスルーしてください」
「何か気になる気になるけど…まぁ、いいか♪僕が気にすることじゃないし♪」
「…」
大いに気にするとこであると思うが口にはしない
「…霧型さんは強行に出たりしないんですね」
「…」
何が?な顔
「いや、普通このような場面になれば、殺し屋の名を持つものなら問答無用で襲撃をかけてくるものだと思いますけど…」
「まぁ、確かに僕の周りではそういう人が多いね!僕の知り合いだと死群 鋭除【しにむら えいじ】って人がいるんだけど彼はターゲットを見つけるやいなや即効で飛び掛ってケリをつけてしまうような人だからね♪」
「…そんな人とは遭いたくないですね」
「殺しの手口も奇怪なものでね♪虫の息の相手に耳から鉄の棒を突っ込んで脳まで入れてほじくり回して殺すらしいよ♪」
「様々な人の死を見てきましたがそこまでひどいことをする人は指折りに入りますね…」
まぁ、血毬さんよりはまだマシである
しかし、こう話すとますますわからない
なぜ、このような人が殺し屋などと言うこの町の中でも異常な役割に参加しているのかが
「まぁ、そんな所でいいのかな?」
「?」
「僕もそれほど話す内容を持たない人間だしね♪」
「…」
まぁ、こんな所でお開きにするのもありか…
しかし、何か物足りない気がする
彼の言葉には何かが足りない気がする
人がそれを常に持っていて
彼がそれを常に持っていないもののようなものが
「? どうしたんだい?何か疑問でもできたのかい?」
彼の笑顔…
それすらも
「…偽者のようですね」
「…」
「まるで、あなたは偽者だ…」
そう、すべてがフェイク
彼が話す言葉には一つも説得力という説得力が感じられず
彼が行う動作には自然と言った流れがない
おごりもなく焦りもない
「ふふふ♪」
彼は笑う
さきほど、までとは少し変わった笑い方で
「ではあれかい?君は
世の中の全てのことに意味があると考える人間なのかい♪」
「…」
少し空気に乾きを感じる
どうやら、少しは真面目に話すようになってくれたらしい
しかし、その初めに聞かされる言葉が【意味】についてのあり方に対する考えの質問とは…
「ぶっちゃけた。話ね♪僕の話す言葉は全て【主】の考えにそったものになっているのさ♪」
そう言うと教壇の上に座り込み足をブラブラする霧型
「…主?」
「そう!」
自分の目を覗き込んできて言う
「僕を殺し屋に仕立てた人♪」
「…」
仕立てる?
「と言うのはあれですか?あなたは自分の意思で殺し屋になったのではなくその主という人間の意志によるものだと言うのですか?」
もし、そうだとすれば怖ろしい話だ
その命をする方もその命を受ける方もどちらも狂いきっている
「まぁ、そうだね♪」
万遍の笑みで答える霧型さん
「…」
あぁ、そういうことか…
「ようは、あなたは【他人の命でしか動かずにして他人の命により人を殺しているのに過ぎない】と言うことですか?」
「まぁ、そういうことだね♪てか、僕から言わせてもらえば、それでしかないね♪」
と言いながらどこからかタバコを取り出し咥えて手の摩擦【?】で火をつける
数秒の空白の時間
ほんの数秒間の間に行われた会話により
霧型 形無という人間の殺人の異常性が説かれた気がする
…まぁ、人と話すのにあえて目の前の席でなく教卓ごしで話している時点で何か違っているのは気づいてはいたが
旨そうにタバコの煙を吐くと彼は言う
「そう言えば、さっきの質問だけど君はこの世界の全てには意味があると思うかい?」
…その会話は再開されるべきようなものだろうか?と言う心の声は置いておく
どうせだ
この展開は中々いいように転がってきている
自分の役割はこの殺し屋 霧型 形無の足止め…
それが最優先事項であるため自分はこの会話にテキトウにでもいいから参加するべきなのであろう
「…ある程度はあるんじゃないですか?」
クスクス♪と含み笑いをする霧型
タバコを先の火を指で潰し消し
教室の床に捨てると
背中から紙パックの豆乳を取り出しストローをさして飲み始めた
そして、冒頭の会話へと繋がるわけだ
読んでない…て人は読むといい
あまり、楽しい会話ではないし
二度書きするのはまさに二度手間だろう…
ここは一旦行を挟み
次へと繋がらせていただく…
仕返しだ♪と言わんばかりの笑みで自分を見る霧型さん
しかし、ここで【心の中】さん付けするのはいささかどうだろうか?
心の中とはいえその内側でさえ他人をさん付けする人などそうそういないと思う
なので、ここからは霧型と思い切って彼を表現することにしよう
どうせ、歳はそう離れていないことだし
問題はないだろう
霧型は豆乳を飲み干すとそのパックを握りつぶし燃えるゴミ箱へと円を描くように投げる
綺麗に円を描いた紙パックはゴミ箱へと吸い込まれるように入っていく
「♪」
「…」
ニタァ♪とした笑いはどこか狂気に溢れていた
「さて♪」
教壇の上で背を伸ばすと自分の姿を見ることなく教室の後ろにあるホワイトボート見つめながら言った
「…そろそろ、動きますか♪」
「…」
さすがに相手がこれでは足止めもここまでか…
昨日の南下ちゃんのように言葉が通じないわけでないのは幸いだが
目的を持たない人間との会話などそう長く続くわけがない
自分には元々、彼…この真にノンスタイルな殺人鬼を止められるわけがない
まぁ、一つ聞くならば
「…あなたはそんな感じで死にたくならないんですか?」
と言うことだけ
自分ならばそんなに目的の持てない世界ならば必要ない
彼は笑う
「もし、主が僕の死を望み、それを所望するならばいつだってそうしようと思ってるよ♪…ただ、君の考えは間違っている」
「?」
「死は解放じゃない…」
こちらの瞳の奥を見るように言う
「絶望へのサイクルなのさ♪」
「…」
なら…
それなら、確かに彼にとっては【死】は何の意味を持たない
何事に対しても無気力な存在にして
何に対しても無意味を重んじる存在
それが霧型 形無…
笑う…無邪気に笑う
「まぁ、話を置いといて最初からいるであろう隣の人物にも登場してもらおうじゃないか♪」
「?」
隣?
「まさか、知らなかったなんて間抜けたことを言わないよね?僕はこれでも名を持つ殺し屋だよ?気配の一つ探れないわけじゃない…」
ようは、隣の教室に来訪者がいるというわけか…
なら、ここで登場する人物は独りしかいない…
いささか、早い登場であると思うがそれが苦導の意思ならば従っておこう…
自分は椅子から立ち上がる
「そう見たいですね…今回の自分の活躍もここまで見たいですから隣の教室に向かいますか…」
言ってることが分からないと言った表情だがあまり気にもしていないようだ
さて、登場してもらおうか
仲良しメンバー【不可思議】の最後の一人に!
…
教室に広がる空気は絶景というより絶刑
完全に場違いな場面に遭群したような景色が広がる…
毎度のことだが
見慣れると慣れるものだなと自分は一人で頷く
隣の霧型は唖然
さきほどまでは普通にふるまっていたが
以外や以外
動揺しているようだ
動揺して教室に一歩も入ってこない
まぁ、これくらいの動揺ならかわいいものだろう
自分は初対面でこの場面に遭群した時は有無を言わず教室のドアを閉め
放課後だったので家までマラソンをしたものだ
隣の教室、弐年Y組の教室の真ん中には着崩した制服を着た巨体の男が教室の真ん中でロープでつるされぶらさがっている…
まぁ、言葉で表すならそんな状況だ
「…彼は何してるの?」
「自殺ですけど?」
「いや!そうだけど何かそういう意味じゃなくて!」
「まぁ、驚きますよね。この状況…自分は毎回といって会う場面がこれなので慣れています」
「慣れるの!?こんなの!?」
おお!いいツッコミだ
まぁ、まぁ、これで、数多の死線を渡ってきたであろうノン殺人スタイルリスト 霧型 形無としては何とも威厳さを感じさせてくれないコメントだろう…
「こんなの普通じゃないですか?自分らの世界では?」
「まぁ、確かにそうだけど…僕は初めてだからね。自殺現場を見るのは…」
「「…」」
無言の二人…
その視線は必然と天井にぶら下がる大男へと受けられる
「「…」」
何だろう…
何度もこの場面は見ているのだが
他人と一緒に見るという機会は以外に始めてだったりする
こうしてみると想像以上に話し難いものなのだなと感心してしまう
「「…」」
続く無言
昨日の休日は耳の中に響き渡る悲鳴や叫び声が響いていた分
このもの静かな状況はつらい
「…えっと、彼は僕の先輩で親友の首吊魔 吊香【くびつりま つりか】です」
一応、紹介する
「あぁ…はぁ…」
「「…」」
だめだ、こりゃあ!
しょうがないので首吊魔が話せる状態のなるのを待つことにする
「「…」」
頑丈そうなロープはほつれ始める
「「…」」
巨体に耐えられなかったのかロープはちぎれ
首吊魔を地面へと解放する
バン!
顔面から思いっきり下に落ち
サスペンスなどでありそうな後ろから刺されたような格好で地面に這いつくばる
「「…」」
何だろう?いつもの状況なのにこう隣にそれを不審に見る人物がいるとこうも感じることが変わるものか?
何か、ここでこの状態の彼を見捨てて何事もなかったように教室を出て行きたい気分だ
「…首吊魔?」
「…すまん。藪危…今日も死ねなかった…」
ヘリウムガスを吸ったような妙に高い声
これが
自分ら仲良しメンバー【不可思議】のメンバーの一人にして自分の親友 首吊魔 吊香だ
「…」
「て言うか、自分は一度も死んでくれなんて言った事ないからな!それだけは誤解されないようにしてくれ」
「…それは、すまない。確かにそれは盲点だった」
重そうな腰を上げ立ち上がる
相変わらず大きい
聞いたことはないが2mくらいありそうだ
「えっと…君が吊香くんかい?」
少し聞きずらそうなのはしょうがない
あのような登場をされるのだ
どんな恋愛漫画に衝撃な出会いがあってもこの出会いの衝撃さには勝らないだろう…
「はぁ…まぁ、そうですけど」
少し気まずそうだ
無言で自分を呼ぶと小声で自分の耳元で囁かれる
「…なぁ…俺、避けられてないか?」
「…そりゃあ、避けられて当然なんじゃないのか?あの登場は」
「…いや、実際、俺は5分前くらいには自殺を終わらせる予定だったから予定が狂ったんだ。いつも、あんな光景を晒しているわけではない」
「…自分はいつも自殺しているイメージしか首吊魔にはないが?」
少し凹まれたが事実である
「…やはり、他人から見ると異常な行動なのか?」
「まぁ、この町には【狂人】がメインに集まるからそういうのが好きなヤツがいたって珍しくないのかもしれないけど、ここまで安易に自殺する人は珍しいんじゃないか?」
安易ではない…と否定する首吊魔
「…俺は自殺という【死】の理想を叶えるために首を吊っていただけだ」
首吊が理想の死に方になる人はそういないと思うけどな…
まぁ、【死】という共通の話題を出す点では二人は似た境遇の人間なのかもしれない
しかし、この場合は対立していると言ったほうがいいだろうか?
【死】を無意味だと主張する霧型
【死】に理想を求める首吊魔
こうして見ると、狂人には狂人なりの違いがあることを思い知らされる
「「…」」
お互いの目を重ねる両者
微笑むかける霧型に
無表情の首吊魔…
まぁ…元々、首吊魔は表情に乏しいヤツだが…
「僕のことは形無って呼んでいいよ♪首吊魔くん♪その方がいいから♪藪危くんはそう呼んでくれると嬉しいな♪」
「…♪が多い」
ボソっと言う
「えっ?」
「…」
「…」
まぁ…首吊魔は百禍が苦手だからな…
必然的にこの殺し屋についても例外であるはずがないか
「あぁ…と…避けられてる?」
…気づくか
「…まぁ、しょうがないですよ…キャラ的に」
「キャラ的に!」
「まぁ…それを言うなら首キリスともキャラが重なってる気がしますしね」
「それを言うならそこの彼はどうなの!?よくわからんけど、天からの声で前回は首吊魔くん的なキャラが出てた…という声が!」
「…あまり触れていい所ではないと思いますが…首吊魔は自殺キャラレッテルがあるんで大丈夫です」
「僕は殺し屋だよ!?」
「殺し屋のレッテルくらいなら読者には予想できた展開だと思いますよ…」
「いや!そうなの?」
「忍者がメジャー的な世の中ですから」
「…そう言えば、あいつは暗殺者だったか?」
…首吊魔…名前くらいは呼んでやれよ
まぁ、二人の中の悪さは折り紙つきだからな…
首吊魔は俺に囁きこう言う
「…俺はこの人が苦手だ」
言わんくてもわかる!
「…だろうな」
「さて、自己紹介も互いに終わったようだし♪」
「互いに?」
「…」
「首吊魔くんのことはいまいちわかんないけど首吊魔くんは僕のことはわかるでしょ♪」
「?」
「…」
どういうことだ?
「資料でも見たのか?」
「…いや、俺が聞き耳を立てていたのに気づいてたんだろう」
てか、自殺してる状況で?
「いやいや♪何も落ち込むことはない♪むしろ、誇るべきだよ♪まさか、こんな状況になっていてそんな状態で聞き耳を立てていたのは完璧に予想外だったから♪」
「「…」」
まぁ、苦導の防衛トラップを潜り抜けるような人物だ
これくらいのやってのけるのだろう…
しかし、
「「…」」
ここまで、できる人物と渡り合わなければならないと思うと憂鬱だ…
まぁ、今回の相手は首吊魔がしてくれるのだろう
そう考えると自分にはある意味関係のない話か…
「さて…そろそろ始めようか?」
ストレッチを始める形無
その顔に微笑みは絶えない…
「…そうだな…いや、この場合はあんたが俺より年上だから…そうですねか?」
「…」
何とも不思議な光景だ…
いや、毎回自分らが置かれる状況は不思議なものばかりだが
こんな状況はなかなかない
【死】を軽んじる殺し屋と
【死】を重んじる自殺者
その二人が対峙するこの状況は正に異常
「…確かにあんたが言う通りだな…そろそろおっぱじめるか」
首吊魔はネクタイのように首にかかった紐を締めるようにひく
「…」
さて、バトル展開に行きそうな雰囲気に入ってきたが一応聞きたいことがあったので聞くことにする
「…首吊魔」
「?…何だ?藪危?」
「苦導とは連絡を取ったのか?今回の件や形無さん対策の作戦とか」
「あぁ!それなら、大丈夫だ。聞き耳立てながら電話でそれについて聞いたから」
「…」
何かとても余裕がある自殺だな?
しかし、真似しないでほしい…
こんなことがゆるされるのは多分、この男首吊魔だけだ
教室の中へと足を進める殺し屋
向かい合うように立ち両者は距離を縮む
「「…」」
一人は微笑み
一人は相手を睨む
始まる…
世にも奇妙な二人による殺し合いが
「改めてよろしくね♪首吊魔くん♪僕が殺し屋の霧型 形無だ♪」
「…俺の名前は首吊魔 吊香…冥土の土産としては高いがもらって行きな!」
手を伸ばし握手を求める霧型に
問答無用で縄を取り出し首の吊の要領で結ばれた縄を霧型にかけにかかる
ようはカーボーイが馬の動きや人の動きを止めるときに使う縄を投げたのだ
霧型は動揺を見せない
握手から差し出された手の中から簡易なサバイバルナイフが取り出される
「…」
首吊魔は縄を引っ張り首絞めにかかる
霧型は縄を切りかかるかと思いきやその引っ張られる力の利用し首吊魔に近づく
「「…」」
見詰め合う両者
首を切りにかからず
避けずらい体の中心に一突き…
その手を伸ばす
首吊魔の両手はいつの間にか縄からは離れ右手は突き出されるサバイバルナイフを持った霧型の右手の手首を上から掴みかかる
左手から取り出されたピアノ線【ここで使われるピアノ線は首吊魔によって殺傷能力が高めになっている】によって文字通りズタズタに引き裂かれた
後ろに回りこむ首吊魔
どうやら、一気に回り込み決着をつけるつもりらしい
だけど、
「♪」
「…」
まぁ…そりゃあうまくは行かないだろう…
霧型は走り去るように翔ける
確かにこの手は有効だ
後ろから首を絞められるのを抵抗するよりもその状態にもっていかせないように前進するというこの手は…
まぁ、ピアノ線が首にかかっていない時にだけ有効な手だが…
「おっと♪危なっかしいね♪首吊魔くん♪僕のナイフを砕く上に反撃に転じるまでの速さ…並の殺し屋にも負けない手腕の持ち主だ♪」
「…」
首吊魔としてはここで勝負を決めていたかった所だろう…
しかし、やはり相手は名を馳せる殺し屋…
そう簡単に事が運ぶわけがない
実力ならば№1の首吊魔が戦闘に対してこうも苦戦するのは久しぶりに見る
まぁ
「…残念ながら俺はあんたよりも死地を渡っている」
首吊魔の一瞬の内に左手を伸ばし霧型の首を掴み上げる
「!!」
「…こっからも、始めからも俺の出番でしか物語は進んでない」
…自分が暗道に手を出した時でさえ自分の隣にいた首吊魔だ
そうあっけなく相手にリードを取られるヤツではない
「…」
一瞬にして左手の裾から金鎚を取り出し手を振り上げる
首吊魔は首を絞めると思いきや霧型の体を思いっきり窓へと投げ出す
霧型の体は教室の机の上を飛び越え
窓ガラスへと体が激突する
ガシャーーーン!
窓ガラスは大きな音をたて割れる
三階の窓ガラスから体を放り投げだされる霧型
「…」
あっ…重要なことを忘れていたようだ…
ここらでこの【闇里高校】の校舎の構造を説明しておこう
一階は壱年生の教室があり…図書館に家庭科室と体育館がある
二階は職員室と校長室に音楽室…そして、簡易な部室に生徒会室がある
三階は弐年生の教室と粛逝委員会室と放送室がある
そして、四階は参年の教室と美術室と理科室がある四階建ての建物構成になっている校舎だ
必要最低限の設備しかないので体育館や図書室は狭い…と
この戦闘の最中に言うことではないか…
けれど、今後、このような状況になった時に説明するのも面倒な話だろう…
…
静まる教室
首吊魔は窓ガラスの方を見つめると割れた窓ガラスのドアを開け身を乗り出した
まったく…毎度毎度非常識なことをやらかしてくれる連中だ
自分は窓から飛び降りようとする首吊魔を止める
「首吊魔!」
「…何だ?藪危」
「…一言言っておく」
まぁ…気がかりで済めばいいのだが…
教室に残された自分
首吊魔の帰りを待つためのんびりと過ごしていた
いつもの定位置たる窓側の三番目の席に
「…」
窓ガラスが割れているため入ってくる風邪が冷たい
しかし、
これでこの物語は終結に向かって死を迎える…のだろうか?
今回の話もそうだが、まだ妙に引っ掛かる点がいくつもある
まぁ、どうせ物語が終わってもわからないことだらけだろうが
何だか落ち着かない
外では未だに二人が戦っているらしく金属のぶつかり合う音がかすかに外から響いている
「…」
てか、三階から落ちて普通に戦っているのは可笑しすぎないか?
と、教室に近づいてくる足音が聞こえる
誰の足跡かは何となく予想がつく
まぁ、今回の話の主役とはいかにでも重要人物たる彼女を置いてこのまま話を進めるのはやぶさかだろう…
教室のドアが勢いよく開かれる
「ただいまだ♪藪危♪」
「おかえりだな…苦導」
二人は笑いあう
何もない…
それが元であり始まりですらなく終わりですらない
広がるのは全て必要のないものばかり
感情・世界・生物・風・水・自然・人間・愛…
全て理由が必要ないくらいに必要のなきものたち
僕は知っている…
これらのことがどうしようもなく必要のないものばかりなのを
僕は知っている…
この世界には必要なきものしか存在しないことを…
「さて、それでは行くぞ♪藪危♪」
「? 何処へ?」
「主さんの所へだ♪」
「…」
そうか…そうやって、物語を進めるか…
自分たちは学校の外へと足を進める
そこでは未だに血なまぐさい戦闘は続いていた
どうやら、お互い苦戦しているようで所々に互いに生傷をつけている
霧型は笑い
その姿を首吊魔は睨む
両者の攻防は未だに衰えを知らないらしい
「さて、吾らは吾らですべきことをするぞ♪藪危」
「…あぁ」
まぁ、自分が心配すべき所ではないだろう…
「そう言えば、苦導」
「何だ?」
「一応、首吊魔に霧型対策に作戦を仕込んでるのか?」
そんな、くだいないことを聞くのか?と言いたげなため息をつく苦導
「無論だ♪完璧とは行かなくても終わらせるのに必要だけのものは教えてやった♪」
「…そうか」
さて、じゃあこっからの問題は
「その主って人物がどんなヤツかってことか…」
「さぁな♪」
と何とも間の抜けた答えを返す苦導
「そこまで調べきったんじゃないのか?」
「吾は貴様や暗道と違ってそんな野暮なことはしないさ♪…それに、吾がほしいのは真実ではなく都合のいい良い答えだけだ♪」
「…」
相変わらず手抜く所が間違ってる女だ
「で?自分はなぜ同伴するわけだ?」
「どうしてってのは聞く必要も何もないだろう?藪危♪」
万遍の微笑み
「…」
「貴様がこのような終わり方で納得しないのは日を見るよりも確かなことだからな♪そんな理由すらも思いつくことのない考えが乏しいを通り越し考える脳のしわがない藪危には難しい話だったか♪」
「…」
そこまで言わんくてもいいだろう…
「さて、そろそろ近いから覚悟しとくといいぞ♪藪危♪」
「…何を覚悟する必要があるってんだ?」
「覚悟することなど一つしかないではないか♪」
自分の顔に思いっきり近くに顔を近づける暗道
「…」
「真実を求めるものが持つべき受け入れることができる心だ♪」
受け入れる…か…
果たして、それほど都合のいいものがこの先に待っているのだろうか?
受け入れることができるほどの
真実が…
もう、すっかり真っ暗な町
そこを歩く僕ら
「一応、行っておくが暗道が襲撃された」
「! 何だって!」
「大丈夫だ!気にすることはない!暗道も百禍も無事だ!」
「…何だ…暗道は無事だったのか…チェ!」
「…貴様は今回の目的を忘れているのか?」
何を言っている…そんなことなんて明確だろう?
「暗道の瞬殺だろう?」
笑顔で答える
「斜め上の答えで返すな!」
この頃、苦導のツッコミにも磨きがかかっている気がする…
「まぁ、いいだろう…それよりも、着いたぞ」
「ここは」
そこにあったのは一軒の家だった
…
「ここか?」
「そうだ!ここだ!」
ここが…あのノン殺人スタイリストの主がいる家…
家は中々質素な一階建てもので彼が【主】と呼ぶほどの人が住む家とは思えない
「まぁ、呆然と立つのもいいが中に入れてもらわないか?今日の夜は冷えるらしいからな♪」
「…そう…だな」
自分たちは家の玄関に近づく
そこに掛けられていた表札には何も書かれていなかった
「…」
「…さて、入れてもらいましょうか♪」
インターホンを鳴らす
その家中にこだましているのが外からでも聞こえた
「「…」」
数秒すると開かれる扉
そこには
「いらっしゃいなさい♪お二人さん♪」
Tシャツにジーンズの少女が立っていた
「…」
中に招かれた自分らは二人でリビングのソファに座っていた
机の上には二人分のホットミルクが置かれ
少女は向かいに椅子を置き二人を眺めるような目で見てきた
…その机の上にはもう一つ
少女が画面を見えるようにパソコンが置かれていた
「「…」」
何だろうか?この状況?
自分たちは確か霧型のことについて調べ上げるために【主】を探し
その【主】がいるというこの家に入り込んだのではないのだろうか?
動揺の隠せない自分の顔
おもしろそうに眺めながら小さく笑う苦導
その顔を見る限り
「えっと…君があの霧型 形無の【主】さん?」
と言うことなのだろうか?
少女も小さく笑う
「そんな、気を張る必要はないですよ♪私はあなたよりも一歳年下ですから♪」
と言うことは百禍と同い年か…
少女に見えたのでもっと、若いかと思った
「…そうか」
苦導はホットミルクに手を付けたので
何となく自分もホットミルクに手を付ける
「…その問いに答えるならイエスです♪」
「ブッ!?」
「アハハハハハ♪」
驚きにミルクを吹き出す自分を笑う苦導
少女もわらっている
「…まぁ、ここは私の名前を名乗らせていただきましょう…あなた方の名前は知っていることですし♪」
「?」
自分は彼女とは初対面のはず…
「私は霧型 操納【むがた そうな】と言います…」
「!」
霧型!
もしかして、この子は
「…」
「えぇ…そうです♪霧型 形無は
私の兄です♪
自分は一人静かに物語の動くのを感じた…
さて!
僕、霧型 形無は
命を受けてこの暗道家の【姫君】の暗殺なのだが…
まぁ、ウォーミングアップは必要か…
しかし、彼女の周りにいるというお友達がこれだけ強い力を有しているということはかなり厄介だ
もし、これが三人とかそういう複数単位で彼のような人物に襲われたら本当に打つ手がないだろう…
そう、考えるとこの状況はチャンスとも言える
「…♪」
僕は校舎の一階にいた
なぜか?というとどうってことはない話だ
首吊魔くんが校舎の中へと逃げ込んで言ったから
…無意味なことを
こんなことで戦局が良くなるとは思えないしする意味もわからない
相変わらず人間とはやることなすこと無意味なことばかりだ…
ふと、教室の方を歩いているとドアの開いている教室が見つかる
壱年Z組…
…誘っているのだろうな
殺し屋としてはこの戦況になったら入らないのが得策ではあるのだろうが僕の場合はちと違う
「♪」
鼻歌を奏でながら教室に入る
「…まぁ、あんたならそんな選択を選ぶと思ったよ」
「…♪」
教室は椅子と机の片付けられていた
待ち構えたいたその人物は教室の真ん中で堂々と立っていた
「追いかけっこは終わりかな?首吊魔くん♪」
「…あんたはいろいろと面倒なくらいにキャラかぶりの多い人だからな…早めにこの話を終えて次に進みたい」
「ハハ♪僕はこれでも殺し屋に名を連ねその中でもトップを争うほどの殺し屋だよ?さすがにこんな殺しの何も知らないような学生風情に殺されないさ♪」
「…それなら、問題ないさ」
笑う…
彼の笑った顔は始めて見る
「…俺の近くにはいるだけで全てのものを死地へと巻き込む困った親友がいるからな♪」
「…」
藪危くんのことか…
「…祟り神と呼ばれる男」
「…」
「なぁ、君はなぜ彼といる?僕は君には彼の隣立つような実力も見合った力もあるようには見えない…多分、彼の隣には僕すらも立つことができないだろうけどね♪」
「…さぁな」
そう言うと首吊魔くんは教室の窓ガラスから外を見上げて言う
「…多分、期待してんだ」
「…」
そして、こちらを向く
そこには狂人とは思えない表情で立っている一人の青年がいた
「…俺を理想へと導いてくれるヤツだと」
「…」
…わからない
何故だ?何故、そんな表情ができる?
僕には理解できないこのような人生を送ることが彼の理想だとでも言うのか?
まぁ…そんなことはどうでもいいか
「…この教室中にピアノ線が張り巡らされてるみたいだけどこんなんで僕の動きを止められたつもりかい?」
「…できれば、あんたにはここらに張り巡らされたピアノ線に引っ掛かって死ぬという無残でどうしようもない死に方をしてほしかったんだがな」
僕は腰に隠し持っていた中々上物の日本刀を取り出す
「まぁ♪本来ならここまで渡り合ってきてくれただけでも十分な成果だよ♪でも、僕は負けない♪」
僕は日本刀を居あい抜きし回りに張り巡らされたピアノ線を切る
日本刀を抜きあえて、下段の構えを取る
「一応、ノン殺人スタイリストを名乗らせてもらってるからね♪達人レベルとまではいかなくてもそこそこ何でも凶器なら扱えるんだよ♪」
「…それくらいでは俺は驚かないぜ?俺が相手にしたヤツには名前を名乗るだけで人を殺せるってヤツもいたしな」
?
呪われた名を持つ一族のことか?
「…」
どうやら、本当に予想以上の厄介なようだ…
無難に今回のターゲットの暗道の姫君のみを狙っていたほうが良かったかもしれない…
構えを崩し右手に日本刀を持つ
「…?」
「フ♪」
さすがに出し惜しみを良くないか
…そろそろ、お二人さんは運が悪ければ僕の妹に会ってるかな?
「首吊魔くん言っただろう?」
僕は左の腰のベルトに隠していた
「僕はノン殺人スタイリストだって♪」
拳銃を抜き脳天目掛けて狙いを定める
「…」
「何か反応してくれるとうれしいんだけどな♪」
「…」
「…さよなら♪」
鈍い音が教室中に響き渡った
自分らはホットミルクをいただき
くつろいでいた
何も急いだところでどうにかなる話でもない
今の戦闘状態の二人の間に割って入れば自分ら二人では屍を二つ増やす程度にしかならない
今は少しでも自分の疑念を払うことを先決にした方がマシだ
「…♪」
「…」
目の前にいる少女…霧型 操納
目的を持つことがない殺人鬼 霧型 形無の妹…
この子が【主】であり依頼人…なのか?
「…君が」
「♪」
「あの形無さんに命を与えている【主】何だよね?」
未だに信じられない…
このような少女があの殺人鬼を作り出した少女だと
「はいそうですよ♪」
「…」
どこかその笑顔は似ていた
嘘を突き通した一人の少女に
…バカだな
終わったことを今でも蒸し返すとは笑えない…
別に彼女が嘘をついていると言ってるわけではない
ただ…頭に離れないのだ
その、少女が嘘をつきながらとり続けた笑顔が
「…そうか」
…なら、聞きたいことは一つだ
「自分は遠まわしってのも嫌いじゃないけど単刀直入に言わせてもらうよ」
「♪」
「なぜ、君はあの人のような殺人鬼を作ったんだ?」
そう、一番聞きたかったこと
「愛してるから♪」
「えっ?」
「…」
「私は兄が
人を壊す所を眺めるのがこの世で一番好きだから♪」
圧巻…と呼べばいいのかこの感覚
そこには笑いながらパソコンの画面に釘つけになる彼女がいた
パソコンの画面が見えるようにこちらに回す
「私はいつでも兄の【それ】を眺めたいと思ってる♪」
その画面には首吊魔が映っていた
仕込まれた小型カメラからの映像…
「あ♪大丈夫だよ♪盗聴器の方も準備万全だから♪」
「!」
「…」
確かに彼女はここの住人だ…
そんな理由で実の兄に殺人をさせているなど狂っているのにほかない
…
映る戦況は首吊魔と彼女の兄を映す
「私は世界で一番兄を愛してる♪」
「…」
その愛の形はまるで
「…彼女のようじゃないか」
「…藪危?」
心配そうに自分の顔を見る苦導
「…大丈夫」
それだけは苦導に伝える
さて、終わらせよう?苦導
「…かつて、自分の近くにいた女性がいた」
「…」
「…かつて、彼女は自分から【俺】を奪っていた彼女に君を似ている」
「…なら、私の気持ちわかってくれるの♪」
「いや、わからない!頭のてっぺんからつま先まで!」
「…」
「…操納ちゃん…その愛し方は罪だよ?…だってそれは
兄を愛していることにならないじゃないか?」
「はぁ!?」
「…それは、ただ君が見ていたいだけさ…実の兄が誰かを殺すことを眺めることが好きなどうしようもないデタラメな狂人さ」
そう…それは、愛とは言えない
なせなら、君はその狂気な人間関係を楽しんでいる狂人なんだから
「…あなたに何がわかる!」
「わからないさ…分かる事ができなかった…だから」
そう、だから
「自分は最愛していた人物を殺したのさ」
「…藪危…貴様」
そこまで話さなくても…てか?
確かにな必要ないことかもしれない
「そして、自身を殺したんだ」
「…」
その少女は僕の睨む
心から憎むように睨み付けてきた
「なぁ…やめないか?こんなことしても何にもならない…このままだと、いつかは自分らとの戦況を抜けたところで君たちには未来はない…」
「…」
「…何?依頼人に私たちが殺されるって言うの?それこそ、ありえないわ!兄がそんなやつらズタズタにして殺してくれる!」
「…!」
「やめろ!藪危!」
僕の肩をつかむ苦導
「もう…やめろ…これ以上そんなことをこのような愚考な輩に話したところで無意味だ」
「ハァハァ♪今にわかるわ♪あなたたちがおバカさんであったことを♪もうすぐ、兄があんな男を殺してターゲットも消してあなたたちを殺してくれるわ♪」
高々と笑う
その笑みには人間性というもの一つも感じられなかった
獣…獣の叫び
多分、一生彼女は気づくことはないのだろう
その目には小さな一筋の涙があることを…
苦導が立ち上がる
「…予想以上に長くなってしまった!これ以上伸ばせば読者を待たせる…という結果はどうしようもない事実へと変わるだろう」
「…」
「だから、そろそろ終わらせてもらうぞ!【異教】と呼ばれるノン殺人スタイリストの妹よ!私はすでに貴様には興味がない!もう私がほしい答えは手に入れた!」
苦導はこちらに向けられたパソコンの画面を彼女の方へと向ける
「終わらせよう!」
「…」
「その準備はすでに整っている!」
ここからは一方的…そして、多分、物語は誰かの死へと繋がってゆく
…やられた
あの状況から弾道が外されまさか右肩に当てることで難を逃れるとは…
…もう、戦闘を始めて一時間は経つ
僕らはグランドの上に立っていた
陸上部が走るのに使うようなコーナーの中だ
こちらはそろそろ限界にきていた
…体でも精神でもない
僕が隠し持っていた武器が底を突き始めたと言うことだ
…待てよ?
いや、ありない
まさか!
「…やっと、あんたは気づいたのか?だが、遅いぜ♪」
「…何のことですかね♪」
「ついでに言わせてもらうなら貴様は大事だという兄について何も知らない♪」
「はぁ?何のこと言うのかと思ったらこのアマ!」
「彼の持っている武器について知っているか♪」
「…できるだけ、持つように言ってるわ」
「出刃包丁・牛刀・ナイフ・ペーバーナイフ・果物ナイフ・サバイバルナイフ・ダガーナイフ・木刀・竹刀・日本刀・槍・斧・金鎚・竹槍・鋸・鋸・鉋・チェンソー・鉄球・彫刻等・鋏・カッター・釘・バット・鉄パイプ・ガラスの破片・スタンガン・ガスバーナー・手榴弾・水素爆弾・ダイナマイト・毒ガス・拳銃…」
「…殺人道具なんでもござれだな」
「…」
「まぁ、ここまではまだ確かにと言われるだけの部分だがな♪」
「?」
「他にも鉛筆・定規・ドライバー・空のワインボトル・レンガ・ジョッキグラス・ライター・爪切りなんかを扱うらしいぞ♪」
「…マジかよ」
「…」
「それが、貴様の兄が所有している凶器の数々だ♪」
「…」
「それが、尽きてしまえば貴様らの負けだ♪」
「! そうか!そのためにあんたたちは兄を殺すという最短ルートをあえて選ばず武器ばかりを!」
ニコ♪と笑う苦導
「チェックメイトだ♪」
「~~~~~!」
「…」
あらゆる武器を扱えるのなら扱えなくしてしまえばいい…
確かにそれは彼にはとても有効な策だ
僕はスタンガンを彼の体目掛けて放つ
10万ボルト程度は流れるように改造されたスタンガンだ
「…残念だな」
「クッ♪」
あっさり避けられてピアノ線で解体される
可笑しいな?
手を抜いているわけではないのだけど…
僕は首吊魔くんと距離をとる
もう、僕に扱える凶器は5もない
「…どうした?来ないのか?」
「…皮肉かい?」
「…そうだな…ここまで、殺りあったらそんな感情を抱かないわけでもないな」
おもしろくなさそうに両ポケットに両手を入れる
「お前はもう終わりだ…」
「…まだだよ♪爆発物一式は残ってるよ♪」
「…」
身構える首吊魔君
まぁ、僕は自然を装う
距離は5m程度
僕は一気に距離を縮め
「パイナップルをどうぞ♪」
と懐に飛び込みいい具合ピンを抜いたマークⅡ手榴弾を投げる
「…」
「♪」
首吊魔君は動揺することはなく両手を手榴弾を包み込むように突き出す
両手の間に張り巡らされたピアノ線により僕のパイナップルは爆破の暇なく粉々にされる
「ヒュー♪」
ダイナマイトを三つほどプレゼント
予備動作を感じ取られ距離を置かれた数少ない凶器を無駄にする
「…♪」
「…」
けっこうヤバイかも
ここまで危機的状況に追い込まれたのも初めてだがこうもペースを乱されるのも初体験♪
冗談なくここが墓場となるかも♪
「まぁ…♪」
「…」
それも悪くない♪
僕は水素爆弾を彼の頭上に投げるとともに距離を一気に縮める
二段構え♪
下手したらお陀仏的なこの作戦♪
一瞬迷ったようだが、水素爆弾を解体する首吊魔くん
僕は懐に入り
「さいなら♪」
とさきほど銃弾を切らした銃の銃口を腹に向け撃つ
鈍い音とともに首吊魔くんの体が撃ち上がる
「…♪」
終わり…
…だったら、良かったのに
首吊魔くんの目が僕の瞳を睨みつける
「!」
僕の持っていたピストル…および、油断により右腕がピアノ線によりズタズタに引き裂かれる
「~~~~~~~くっ!」
悲鳴を押し殺し
彼の瞳を見る
勝ち誇るわけでもなくその瞳は
「…哀れだな」
哀れみに満ちていた
「…アハァ♪」
最悪だな…ここまで、みたいだ…
「…【ノン殺人スタイリスト】と聞いたからもっと、骨のある敵だと思ったがそうでもなかったな…ただ、素人がいろいろな殺人方法に浅く手を出して何も極めることのできていないどうしようもないくらいに哀れな結果…とでも苦導なら言うかな?…ともかく、お前は終わりだ」
「…」
のようだな…
だけど
「甘いよ♪」
僕は一気に近づき左手で首吊魔くんの左肩に添える
「僕はこれでも君の先輩で【ノン殺人スタイリスト】だ♪そう、簡単に君には勝たせない♪」
そう…凶器と呼べるのなら
存在…ようは僕自身さえもの【得物】だ!
さすがに手に力が入らなく肩を外す行為くらいしか行なえなかった
それでも、
「グァア~~~!!」
中々いい一撃になってくれたようだ♪
うん♪化けの皮を剥がせたような感じで満足♪
お互いに距離が置かれる
その距離10m
一人は右手を失い
一人は左手が使えないものに
…といっても、ここまでか
これ以上の秘策があるわけではないし
もう相手を翻弄するだけの得物もない
序盤は攻防が激しく展開されたが
そこからは相手の方が常に少しリードしていた
…ようは、作戦負けというよりは実力差があったとしかいいようがない
この分だと、彼なら作戦などなくても僕を殺せたかもしれない
どうしようが…無意味…か♪
「アハ♪」
僕は辿りつく最後としては最高の答えじゃないか♪
「いい感じだね♪」
「…何がだ?」
「何もかもさ♪」
まぁ、君みたいな人間にゃあわからんかもしれないけど♪
「…とうとう頭が狂ったか?」
「それは、僕らという存在の中ではどうしようもなく無意味な問いだよ♪」
「…確かにな」
構える首吊魔くん
あぁ…そんな構えることはしなくてもいいのに…
そんなことは今の状況じゃあどう考えて無意味なことじゃないか♪
まぁ、それもいいかもしれない♪
「なぁ?」
「…」
一つだけ聞いておこうか♪
「一つだけ聞いておくけど♪」
「…冥土の土産にか?」
「あぁ…それはいい響きだね♪」
まったくもって♪
「君はホントに死にたいのかい♪」
君たちは嘘吐きばかりじゃないか♪
「…」
僕にとっては反吐が出る
そんなに気を張ってでも手に入れたいものなのか?
この生は?
「…さぁな」
…はっきりさせてくれよ
そんなんだから、君らはいつまでたっても引きずられる側なのさ
「…まぁ、ここらへんでいいかな♪」
「…」
「ここまで、僕の相手をしてくれたんだ♪君には君自身の見出すべき答えを上げようじゃないか♪」
僕なりの優しさを♪
「…」
「喜んでいいよ♪これを君が望むならすぐさ♪」
僕は手を広げ向かいいれる形をとる
「…」
「…さぁ♪おいで♪一緒に死んであげるよ♪首吊魔くん♪」
もし、君の理想がここにあるというのならくれてやろう…君がほしがる【死】を!
動きの止まる首吊魔くん
…そう
その一瞬の隙がほしかったんだ♪
僕は一気に懐に詰め寄る
そして、告げる
僕の人生がデタラメであった証拠を残すように
その人生が無意味である印として
死にな♪
俺は走馬灯でも見ているのだろうか?
教室で呼び止められた俺は藪危の言葉を持っていた
「…首吊魔…実を言うと自分にもわからないけど、君はこの後大事な選択肢と出会う」
「…」
「首吊魔…自分が言えることは一つだけ…苦導が言い忘れた…いや、苦導が終わらせてはならかったであろうこの作戦の穴をひとつだけ教える」
「…」
「首吊魔…引け!最後の一瞬!僕がノン殺人スタイリストを名乗るなら最後に選ぶ死に方は絶対【爆死】だ!危険や傷害を取り除くための殺し屋ならそれぐらいのことをやってのけるはずだ!」
動揺する俺
俺はそこまでのことは考えていなかった
なぜなら、殺し屋の本質など知ったところで意味ないし
俺にとってはあれでは遊び程度の相手にしかならないと踏んでいたからだ
「首吊魔…」
「…」
「いいことか悪いことかは君しだいだけど、これは言える!もし、【爆死】を君が望むならここで君は死ぬことができる…望みのままに」
…爆死…か
「一つだけ言わせてもらえるなら一つだよ…首吊魔」
「…」
「死ぬな!」
その瞳は俺を捕らえていた
…たく…お前はそのセリフでどれくらいの人を殺したのか覚えてないのか?
かろうじて、生き残ったヤツはヤツたいせつなものを代償にされたってのに…
俺は【死】で
苦導は【左目】…
小さい代償かもしれないがそれは大きな枷だ
俺にとってはこの枷は大きなものだった
最初は藪危のことを恨んだりもしたものだ
だが…
「…悪くもないか」
今は親友だ
「?」
おい?腑抜けた顔をするなよ…
俺たちは知ってるからな
お前のそのどうしようもなさを…
「…じゃな、藪危明日学校で生きてたら会おう」
「…生きてるさ…首吊魔なら」
見送る藪危は何故か安心していた
『ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン』
「!?」
モニターに張り付く苦導
操納ちゃんはと言うと「…そうか…そういうことなのね♪」と呟く笑みを浮かべた
「これが、お兄様の答え♪…ハァア♪見っとも無い位がちょうどいい♪」
…兄貴の自爆を体を少し小刻みに震わせ笑みを浮かべる妹
…狂ってる
登場から閉まりまでありとあらゆることに【都合の良い理屈を押し付けあう兄弟】
…それが自分が目から見えた霧型兄弟の【本質】
…生きることに疲れたから理由を捨てた兄と
…その兄で思うがままにこの町で遊びつくした妹
この町を死で引っ掻き回した兄弟はやはり、普通じゃない…
「お兄様…最高❤」
…最後に引っ掛かるとこがあるなら
「吊香~~~~~~~!」
…キャラに似合わず部下の名前を叫ぶ苦導
「…おいおい?苦導?それじゃあ、首吊魔に悪いぞ?」
「! 何を甘ったれたことを貴様は言ってる…!?」
「…ほら、なぁ?」
モニターに映る一人の影
周りはいたる所に人の血と飛び散った臓器で満ちていた
そのグランドに立つただ一人
「…自分はあいつに呪いをかけたんだから、そう簡単に死んでもらっては困るだろう?そういう意味でも首吊魔は死なないさ♪」
自分から【死ねない】呪いを受けた男はそこに立っていた
こちらの苦導の気など知れずに欠伸をしながら
「…吊香」
安心したように名前を呼び
「…世話の焼けるやつだ♪」
とため息をつくようにしゃべる
「…これで、終わりかしら?」
少女は言う
まぁ、確かにシメとしてはいい所か…
この話も長くなったが幕引きだ
「…あぁ…そうだよ…操納ちゃん」
「あなたにその名を呼ばれるのは不快ですがね!祟り神!」
吐き捨てるように自分にさけぶ少女
「結局、私たちはあなたに思うように遊ばれたという結果ですかね?」
「…まぁ、そういうことになるかな?」
なんてたって、自分は自称【凡人】の祟り神さ
「…君たちは自分によって殺された…それはどうしようもなく変えようのない事実だよ」
この呪いに誓って
「…ほんと…やってくれますね♪…祟り神!」
少女は吐き捨てるように言うと机の下に手を伸ばし【ブツ】を取り出した
「「!…」」
これには、さすがに油断したとしかいいようがないのが事実
自分らはこの展開は予想にもしてなかった
握られた拳銃は自分の額に向けられていた
「まぁ、お兄様の仇は私が討てばいいことですわね♪」
「…やめておけ、吾を狙うならまだしもその男は貴様や吾に殺せるような器ではない」
「あら?どうかしら?私はそんなものは噂でしか聞いたことがないから全然怖くないの♪なぜなら、いままでだって、お兄様と共にそういった御方たちと【遊んで】きたのですからそんな噂ごときで恐れる必要ありませんの♪」
「…この町の人間はバカばかりだな」
そう吐き捨てると苦導はソファに寄りかかりため息をつく
…助けてくれるまでいかなくても心配くらいはしてほしいものだが
「いいザマね♪」
「…」
まぁ、自分は首吊魔のようには甘くはない
自分はいつだって時はくれば喜んで
「死んでくれますか❤」
「喜んで…」
この身を投げ出せるだろう…
…
「キャーーーーーーーーー!」
鈍い音が広がる前に響いたのは少女の悲鳴だった
両目から溢れる血
その両目にはマッチ針が刺さっていた
…
後ろを振り返るとゴスロリ衣装の少女がいた
「駄目だよ♪お兄ちゃん♪困ったときは殺目を呼ばなきゃ♪」
そこには自称【俺の妹】の深目 殺目【ふかめ あいめ】が立っていた
「その目は私のもの何だから♪」
ちなみに目玉フェチ
…純粋に抉って観察するのが好きな方の
「…一応、言っとくけどあげないからな?」
「えぇ~!」と文句を垂れる殺目
「駄目だぞ♪殺目ちゃん♪こんな時間に夜道を歩くとさらわれるぞ♪」
とニヤッと笑う苦導は冗談とは思えないことを言う
「苦導さん、こんばんはです♪大丈夫ですよ♪すぐに返り討ちです♪」
と冗談にならないことを言う殺目
「さきほども態度の悪い先輩二人を蹴散らしてきたところです♪」
「…」
相変わらず【安全】から遠のくばかりの町だ
近くには悲鳴をあげながら右手に持っていた銃を落とし地面を転がり回る【主】がいた
「…」
悲劇なものだ…
そんな女性の近くにいるのを目を向けることさえせず二人で楽しくしゃべる苦導と殺目
「お久しぶりです~♪」とお互いに久しぶりの再開を楽しんでいた
「…これが、あなたの力なの?祟り神!」
弱弱しい声で叫ぶ殺し屋の妹
「…そうだな…これが自分の起こす【災厄】だ」
…自分たちが話しているのを遠い物を見るように見る苦導
…そうか…もう、終わりか
自分は立ち上がり一つだけ聞く
「…お兄さんが最初に殺した人物は誰だい?それが…自分からの質問だ」
多分、これで明らかになる
苦導には悪いが少しでも真実に近づかせてもらう
「…お父様とお母様」
「…」
「…それが、お兄様の最初の殺し❤」
口元は笑みを浮かべ目は血の涙が流れていた
…復讐…か
自分は立ち上がり帰路へと足を向ける
二人は自分の後に続く
「…待ちなさい」
少女は自分らを止める
「…殺して行きなさい」
少女は嘆願するように言う
…
それぞれが出した回答は悲惨な他ならなかった
苦導は言う
「終わったものには興味がない…」と
殺目は言う
「あなたに興味はないので知りません♪」と
自分は言う
「…自分にはそんな勇気はない」と
自分らは後にする
この町を遊び尽くした狂気に満ちた兄弟の家を
…時間の止まった家を
自分らが玄関を出るときに聞こえたのは少女の叫び
歓喜とは違った狂気なる叫び…
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ♪」
私は見えなくなった世界で叫ぶ
そして、やっと見つけた地面に落としてしまった大切なブツを丁寧に拾い上げる
「アハ♪」
形がわかる…
「これ♪これ♪」
私は叫ぶ
「お兄さん♪大好きだよ♪」
私は丁寧にその銃口を自分の口の中に入れ引き金を引く…
…世界は何も変わらなかった
世界で大切呼ばれ無償の愛を与えると言われる存在を断ってもそれは変わることはなかった
僕は天井を見上げる
…何もかわらない
この転がっている死体を見る景色とどこが違って見えるのだろう?
僕にはわからない
玄関の扉のほうには妹が立っていた
妹は口が笑っていたが
目は泣いていた
外に出ると乾いた轟音
「…」
一瞬振り返り自分はその家を見る
二人の兄弟たる狂人が過ごした家…
そこには確かに二人の狂人がいた
後日談、次の日このことが百禍にバレ大変だった
学校中追っかけ回され【実際は数秒で勝負が決した】捕まり説教をくらうハメとなる
その後は百禍の機嫌直しに一日を使ってしまい瞬く間に一日が潰れた
放課後の帰り道には何故か暗道が待ち構えていて
「お疲れ様♪」
とらしくもないことを言ったのでこう言ってやる
「お前のためにやったんじゃない!」
と
そう言うと悪魔は笑って言う
「知ってるわ♪私は【苦導】がお気の毒で言ったのよ♪」
「…」
いつか…コロス!と誓う自分がいた
「そうね♪今日は一段と仲が良かったわね♪苦導と…」
「? 何のことだ?」
首をかしげる自分
「百禍というものがありながら、名前で呼び合うなんてね♪」
…あぁ、そういうことか
「…別にどうしたってことはないよ…昨日の事件後からそう呼べって言われたにすぎない」
「隠れてふたりで会って?」
「…」
「…注意したほうがいいわよ」
「…」
「あの子は言うなら私ではなくあなたに忠実な女性なんだから…」
「…何の話だ?」
「そういう話♪」
「…戦掛はそんなやつじゃないさ」
「…そう」
颯爽と去る暗道を自分は追わない
まぁ、これで終わるのは悪いので一つ…その次の日にあった出会いについて話しておこうと思う
それは、突然と言えば突然で、偶然と言えば偶然で、異常と言えば異常な出会いだった
自分はその日の帰り道に近くあった公園に寄った
遊具などは壊されて何一つ残っていない公園に一つだけ残されたベンチ
そこは自分の居眠りスポットでもある
今日はそこに先客がいた
「…やぁ♪」
黒のサングラスをかけスーツの姿の男が自分に微笑みかけてきた
男は座っていたベンチから立ち上がると近くのビジネスバックを持ち自分と向かい会うように立った
「…知り合いでしたか?」
「…まぁ、君は俺について知らないかもしれないが、俺は君を知っている」
そう言うと、手を差し出してきて確かにこう言った
「…俺は死群 鋭除ってんだ♪」
「!」
僕は身構える
…殺し屋!
確か一昨日会った霧型が言っていた人物
男はその様を見てを軽く笑うと言う
「そんな身構える必要はないぜ♪俺たちの仕事には確かにシビアだが今回は仕事で来たわけじゃあない♪」
「…じゃあ、何のために来たんですか?」
「なぁに♪少しちょっとした確認とお別れの挨拶にきただけさ♪」
「お別れ?」
「そう…」
男は少し残念そうに言う
「お別れだ♪」
「…」
自分はとりあえず握手をする
ベンチに座る二人の男
一人は一流の殺し屋
一人は悪運運送車
異常なる組み合わせ
自分らは目を合わせあうことなく話す
「…とりあえず、確認だけど君があの兄弟を殺しただよね?祟り神?」
…霧型兄弟と言いこの人と言いなんでそんなにその呼び名で呼ぶのが好きなんだ?
「…まぁ、そうですけど」
とりあえずはそうだろう
この悲劇は自分がいなければ起こらなかったとも言えなくもない
「…そうか…嫌いだったが悪くはない奴らだったんだがな」
空を見上げてそう言う
「「…」」
何を言うわけでもなく自分らは淡々と時間を過ごす
それから、数分間はお互い何も言わずに黙っていた
その沈黙を破るのはやはり、隣に座った殺し屋 死群 鋭除
「…最後に」
「?」
「…最後にあいつはなんていってやがったんだ?」
多分、霧型 形無のことをここでは指して言っているのだろう…
「…『死にな♪』です」
「なんじゃあそりゃあ?」
少し驚いたように言った
「…何もそれが言いたかったわけではないと思いますよ」
「…いやいや!それだと、なおさらわけわからん!」
「…僕の親友と同じことを言うんですね」
首吊魔もこの事実には驚いていた
「どうってことないですよ…トリックもアートもへったくれもないただの言葉遊びです」
そう、自分の持つ凶器の数に自身を凶器として合わせることでできる言葉遊び…
「…どういうことだ?」
「単なる言葉遊びですよ…」
42を使ったね…
「42【死に】たいか?」
と首吊魔らしい回答を言う
自分らは何となく放課後の粛逝委員会室に集まっていた
事件の処理があるため戦掛は欠席
「いや…ここまで、きたらさすがに言おうよ?首吊魔…ここで彼が持っていた凶器の数と最後の捨て台詞があうだろう?」
「? あぁ!」
「「42【死に】な!」」
「…なんじゃそりゃあ?」
「ようは彼にとっては殺しでさえも遊びと言うか【無意味なこと】でしかなかったんだろうね」
「…そんなヤツらに俺たちは町を荒らし回されたのかよ」
「まぁ、だからこそってのもあったんだろうけどね」
「…つまらんな」
「…」
椅子に寄りかかり目を閉じる首吊魔
「…首吊魔?」
「…何だ?」
「…彼の最後はどうだった?」
「…」
その回答は少し予想外だった
「まぁ、ようはそんな言葉遊びだったわけですよ」
「…なぁ?何か大切な部分はぶかなかったか?何か今、大切な部分で俺たちの会話の後半が割り込まされたような…」
「大丈夫です!そちらも同じような方法で修正をかけるので!」
危ない!危うくこの人との会話を次回に持ちきり的な形で展開されることなく最終的に何もなかったかのようにこのエピソード部分を消される所だった!
「…?」
…そんな、作者の苦労を知れず頭をかしげる殺し屋
「…それよりも分かれの挨拶って何なんですか?」
とあまり触れては行けない話題から逃れるために話を振る
「あぁ、それか♪」
男は呟くように言う
「…俺の今度の暗殺のターゲットは無為蛇【むいだ】何だ」
「…それはお気の毒様です」
あの【ダークヒーロー】を相手取ることになるとは何とも悲劇な話だ
「あの人も君の知り合いだろう?」
「一応知り合いですが、本質といい性格といい自分とは正反対ですよ?彼は誰でも救いますが自分は誰でも救いません」
冗談を言った覚えはないが笑われた
「そうか…そりゃあ、君より下手すればタチ悪いな」
「えぇ、自分の天敵でもあると思います」
あの人はそれ位正しい
「そっか…なら、助かりそうにないな…こりゃ、本格的に」
何度目になるかわからないため息を漏らし立ち上がる
「それじゃあ、おいとまさせてもらうとするかな?祟り神♪次はないけど、じゃあな…」
「…えぇ…さようなら」
男は公園を去っていく
自分は言う
「行かないほうがいいですよ…」
殺し屋は言う
「そりゃあ、無理な話だ♪」
そりゃあそうだ…
だって、彼は殺し屋だ…
…綺麗だったぜ
「…」
「…スッキリとしたいい死に方だったぜ」
「…なら」
「けど!あれは俺が求めるような理想じゃない…」
自分の言葉を遮りそう言う
「…ただ、それだけだったってことだ」
「…」
自分らは数分後、粛逝委員会室を後にする
お互い別れの言葉がなかったがいらないだろう…
どうせ、また会えることだ
殺し屋にあった夕方
家に帰るとリビングのテーブルでチェス盤を広げた戦掛が待っていた
「フフ♪貴様には吾の失策を見られたいからな♪口止め料金は払ってもらうぞ♪」とのことだ
…どうやら、今日は自分の連敗記録が伸びそうだ
連敗記録がいつか四桁を越えないことを祈りながら席に座る
そんなわけで自分の連敗記録は終わることを知らない
皆さん?お楽しみいただけましたかな?
それでは、皆さん今宵は本当にお疲れ様でした
闇昇 藪危です
ここらへんで今宵の悲劇【ノン殺人スタイリスト 霧型 形無の悲劇】を終わらせていただきます
しかし、今回も相当な長編となってしまい
作品の構成やキャラのキャラ的立ち位置の確認をしていたらこれほどの月日がかかってしまったことを謝罪させてもらいます
さて、今回の主人公は語ることもないような異色の殺し屋 霧型 形無
目的を持たずして生きるを知らない…そんなような殺し屋
彼の最後は自爆と言うある意味の美学に納まる結果となりました
…今回は他にも個性あふれる登場人物してもらいました
自殺を理想する 理想自殺者 首吊魔 吊香
前回でも活躍した 終わらせ屋 苦導 戦火
殺し屋の妹にして主 霧型 操納
そして、語り手としてかかせない 悪運運送車 闇昇 藪危
今宵はこの5人と共に物語りは進みました…
もう一人を入れるなら一流の殺し屋 死群 鋭除となるのでしょう…
今回もたくさんの狂気を舞わせ
そして、たくさんの驚異を皆様の心に残したことでしょう!
さて、次の悲劇への期待を込めましてここらへんで閉めさせてもらいましょう…
闇昇の血続く限り!血の悲劇は繰り返される!
それでは、皆さんこれにて、この劇の閉幕とさせていただきます。
次のご来演を期待し!この町にあなたが訪れないことを願いとし閉幕とさせていただきます…また、今度…
…やるのか?
まぁ、いつものフリ通りに行きましょうか♪
藪危の悲劇 後書き&キャラ設定コーナー!
作者:てなわけで、始まりましたお馴染みのこのコーナー♪
仮藪危:実際、前回のこのコーナーで学校の設定ついては紹介しておけば、良かったんじゃないのか?
作者:そこまでは、頭が回らなく
仮藪危:…
作者:今回はサブタイトル変更をさせてもらいました♪
仮藪危:あぁ!確か、突撃!粛逝委員会!【とつげき!しゅくせいいかい!】てのがサブタイトル候補だったんだろう?
作者:まぁ、そうなんだけどさ。どうしても、ピンと来ないてね…何か、タイトル的に闇昇 藪危の悲劇っぽくないなぁ~と思って!
仮藪危:それはそれでいい気がするが…
作者:まぁ、あれですよ!ここで、重大発表をするならしばらくは多分、物語は短編っぽくなっていきます!
仮藪危:…手抜きか?
作者:いや!そういうわけではないですよ!?いや、実際、今までのストーリーはこれから展開される物語に必要なもので書かざる得ないものがたくさんあったため長くなったんですよ!多分、これからは大きな物語が展開されるまでは短いストーリーで繋いでいくと思います!
仮藪危:…
作者:…いや、黙られても困りますが…
仮藪危:そろそろ、恒例のアレをやりますか…
作者:あれっ?またまた今回もスルー?てか、アレやると自分の出番なくなるんですからまだ待ってくださいよ!
仮藪危:別に長引かせることなんてないだろう?
作者:今回は少し早めに終わることができたんだし♪
仮藪危:いや…文字数的には超えてるかもしれないぞ?
作者:…いや、ないでしょ♪
仮藪危:…多分な
作者:…
仮藪危:まぁ、そんなわけで話を進めていくがこの話を読んでいる奴らは一応、この話の読者…てことでいいよな?てか、呼んでない奴はぜひ、壱と弐も呼んでくれ!
作者:…ここで、物語の宣伝?
仮藪危:さて、後書きコーナーを進ましてもうらうぞ!
作者:また、また、また、スルー!
仮藪危:このコーナーでは物語で登場してもらった人物を召喚する仮召喚システムを採用している
作者:ようは、おもしろい後書きコーナーたちに対抗しようってヤツだね♪
仮藪危:…少し、黙れ!【ナイフ】
作者:…はい
仮藪危:まぁ、そんなわけで進めるからよろしくな!てなわけで、行くぜ!
霧型:全ては作られし仮初めの存在…しかし、その本質は何も存在せず!それが、僕!霧型 形無♪
仮藪危:個性なしキャラとは思えない自己紹介だな…
霧型:まぁ、そんなところでよろしくお願いします♪
仮藪危:まぁ、よろしくな
霧型:さっそく聞きますが♪
仮藪危:…いや、ここは俺が質問して話を進めていくようなコーナーなんだが?
霧型:このコーナーの必要性はないですよね♪
仮藪危:…貴様は前回終わったフリを振るな!
霧型:いやいや♪ここは徹底的に議論していってもいいところじゃあないですか♪
仮藪危:そんな、議論はいらない!
霧型:そうですか?以外にいいと思いますけどねぇ♪
仮藪危:まぁ、確かに実際このコーナーでどう話していくかと言われると毎度、困るが
霧型:いっそ、デモでも起こしてみては♪
仮藪危:作者にデモを起こすなんて聞いたことないぞ?
霧型:そうですか?今なら何でもやってると思いますよ?
仮藪危:…ダークな小説も増えてるからな
霧型:この話もそれに便乗していると思いますけどね♪
仮藪危:話を変えるが実際問題、お前はどんなキャラ何だ?
霧型:どうって言われたところで答えのない問いですね…実際、自分は個性と言うのはないキャラですし
仮藪危:…どうやって、育ってきたのか知りたいものだ
霧型:そこは一応シークレットで♪
仮藪危:しかし、そうなるとお前と話す話題がなくなってしまうのだが
霧型:ここで終わらせてみてはどうですか?どんどんあとがきが少なくなっていっていつの間にかこのコーナー消えてる!的な新しいノリで♪
仮藪危:そんなノリはいらん!ただでさえ出番がない俺の出番は減らされてたまるものか!
霧型:本音がだだ漏れですよ♪
仮藪危:まったく!貴様ら兄弟は作中と言い人のペースをかき乱すのが好きな最悪な物好き野郎だな!」
霧型:あえて、言うならそこが僕のアイデンティティかもしれませんね♪
仮藪危:たく、このコーナーにはまともなゲストが来やしない!
霧型:今日は愚痴が一段と多いですね♪
仮藪危:…お前みたいな奴らばかりを相手にしているとな
霧型:アハァ♪また、冗談を♪
仮藪危:…冗談じゃないことを示してやろうか?【キラッ!】
霧型:てか、どうなのでしょう?ここで、僕が死んだりしたら果たしてこのコーナーは続くのでしょうか?
仮藪危:…さぁな…そんなことは試した事もないしな
霧型:試そうと思ったことは?
仮藪危:何度かはある
霧型:…
仮藪危:まぁ、実際効果はあるとおもうぜ。なぜなら、前回の最後ほうはそれで出番を奪われたからな
霧型:やられたんですか!
仮藪危:…女にな
霧型:…何か情けない話ですね
仮藪危:まったくもってな…
霧型:まぁ、気にも止めないほうがいいですよ♪実際、男尊社会なんて今に終わりますから♪
仮藪危:…慰める気はないようだな
霧型:まったく♪
仮藪危:まぁ、そこは似たもの同士か
霧型:…
仮藪危:…まぁ、とりあえず
死ね!
霧型:嫌です【パシ!】
仮藪危:くぅ!真剣白刃取りをここでしてくるとはさすがは殺し屋!
霧型:…解説ありがとうございます♪
仮藪危:フ♪しかし、無駄な抵抗だな♪
霧型:!
仮藪危:このコーナーの絶対権は俺にある!よって、ここでは俺が神だ!
霧型:後書きコーナーですら登場キャラを殺そうとするとは悲惨な話ですね♪
仮藪危:問答無用!
霧型:ちと、ヤバイ展開になった所でそろそろ終わりみたいですよ?
仮藪危:まだだ!俺は貴様との戦闘に3ページ分くらいの原稿用紙を費やすつもりだ!
霧型:後書きコーナーにそんな文字数使わないほうがいいですよ?
仮藪危:フ♪この俺の侮辱代はそれほど高いのさ♪
霧型:まぁ、ことが済むなら土下座でも謝罪でもしますよ?
仮藪危:! このゆとり世代みたいな野郎めがぁ!
霧型:いや…キレる所何ですか?
仮藪危:感じるがいい…近づくコーナーの幕引きを!
霧型:…あぁ…あれっすか?自分が死んだらこのコーナー終わる的な?
仮藪危:その通りだ♪
霧型:…
仮藪危:…
霧型:…そういうわけで
仮藪危:それでは、みなさん♪
霧型:さようなら♪
【bad end and deth end?】




