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HYDRA CHRYSALIS -SINGULARITY- (ヒドラ・クリサリス シンギュラリティ) ―進化は臨界点を越え、世界そのものが書き換わる―  作者: Nao9999


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第3話 発現

第3話になります。


変化は、止まりません。


それは恐怖か、

それとも進化か。


選ぶ前に、

もう始まっています。

HYDRA CHRYSALIS -RE:GENESIS-

第3話 発現


「第三区域、再度異常反応!」


警報が鳴り響く。


「数が多い……これは前回とは違う!」


榊は無言で銃を取った。


「行くぞ」


現場に向かう。


夜の街。


封鎖された区域。


その中心に――


水があった。


だが、前回とは違う。


数が異常だ。


無数の水塊が、空中に浮いている。


ゆらゆらと揺れながら。


まるで、待っているかのように。


「……来たな」


誰かが呟く。


その瞬間。


一斉に動いた。


水が弾ける。


無数に分裂し、跳ねる。


「撃て!!」


銃声が響く。


だが意味がない。


水は避ける。


変形する。


そして――


触れる。


「うわぁぁぁぁ!!」


悲鳴。


溶解。


一瞬で。


「クソが!!」


榊が叫ぶ。


だが、状況は最悪だ。


数が多すぎる。


逃げ場がない。


「榊!下がれ!!」


声が飛ぶ。


だが――


遅い。


水が迫る。


四方から。


「……チッ」


榊は動かない。


逃げない。


その代わりに。


手を伸ばした。


「来いよ」


その一言。


その瞬間――


止まった。


水が。


一斉に。


「……は?」


誰かが呟く。


榊の周囲だけ。


完全な静止。


まるで、空間ごと切り取られたように。


「……やっぱりか」


榊は小さく笑う。


確信していた。


「お前ら、俺を知ってんだろ」


静寂。


だが次の瞬間。


水が動いた。


だが攻撃ではない。


集まる。


榊の前に。


形を作る。


球体。


ゆっくりと回転する。


「……なんだよ」


その中に、光が見える。


淡く。


揺らめく。


そして――


頭の中に声が響く。


『接続、開始』


「……またか」


拒否しない。


もう分かっている。


これは避けられない。


『適応率、上昇』


水が腕に絡みつく。


冷たい。


だが痛くない。


むしろ――


“力”を感じる。


「……っ」


握る。


その瞬間。


水が形を変える。


刃のように。


鋭く。


「……マジかよ」


一歩踏み出す。


水がついてくる。


まるで意思を共有しているように。


「榊!!」


声が飛ぶ。


振り向く。


仲間が、囲まれている。


水に。


「……チッ」


走る。


水を振るう。


一閃。


水が、水を切る。


弾ける。


霧になる。


「……いける」


もう一度。


振るう。


今度は正確に。


水の核を捉える。


崩壊。


完全に消える。


「……なんだこれ」


自分でも信じられない。


だが確かだ。


「使える……」


その時。


空気が変わった。


重くなる。


「……来る」


直感。


次の瞬間。


巨大な水塊が現れる。


今までとは比べ物にならない。


「ボスってか……」


苦笑する。


だが逃げない。


むしろ――


笑った。


「ちょうどいい」


水が腕に集まる。


さらに濃く。


さらに鋭く。


「試させてもらう」


踏み込む。


同時に。


巨大な水が襲いかかる。


ぶつかる。


水と水が。


衝突する。


爆発的に弾ける。


視界が白く染まる。


その中で。


榊は感じていた。


「……分かる」


動きが。


流れが。


すべて。


「ここだ」


振るう。


一点に。


貫く。


静寂。


巨大な水塊が――


崩れた。


完全に。


「……はぁ……」


息を吐く。


周囲は静かだ。


すべてが終わった。


「……終わりか」


だがその時。


遠く。


海の方向から。


わずかな“応答”があった。


『観測、確認』


あの声。


低く。


静かに。


「……見てんのか」


榊は海を見る。


暗い。


何も見えない。


だが確かに。


そこにいる。


「……上等だ」


小さく笑う。


「やってやるよ」


その目は、もう迷っていなかった。


―――続く

第3話を読んでいただきありがとうございます。


主人公の力が、ついに発現しました。


ここから戦いはさらに激しくなり、

物語も大きく動いていきます。


次回もぜひ、よろしくお願いします。

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