表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HYDRA CHRYSALIS -SINGULARITY- (ヒドラ・クリサリス シンギュラリティ) ―進化は臨界点を越え、世界そのものが書き換わる―  作者: Nao9999


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/7

シーズン4 第1話 再起動

新章「RE:GENESIS」第1話になります。


あの出来事から、数年。


世界は元に戻ったように見えて、

確実に変わり始めていました。


これは、その“後の世界”の物語です。

HYDRA CHRYSALIS -RE:GENESIS-

第1話 再起動


雨が降っていた。


静かな雨だった。


だが誰も、ただの雨だとは思っていない。


「……またか」


男は空を見上げた。


雲は普通だ。


だが違う。


落ちてくる水に、わずかな“揺らぎ”がある。


まるで、見られているような感覚。


「気持ち悪ぃな……」


手で雨を受ける。


冷たい。


ただの水。


だが、その瞬間。


水が、わずかに動いた。


「……っ?」


指の上で、形が変わる。


一瞬だけ。


すぐに崩れる。


「今の……」


気のせいじゃない。


確かに、動いた。


―――


「第三区域、異常反応確認!」


通信が入る。


男は舌打ちする。


「やっぱりか」


走り出す。


装備を確認する。


銃。


だが、今の相手にはあまり意味がない。


「クソが……」


現場に到着する。


そこにあったのは――


水だった。


ただの水。


だが。


浮いている。


重力を無視するように。


ゆっくりと、揺れている。


「……これが“新種”か」


誰かが呟く。


その瞬間。


水が弾けた。


無数に分裂する。


スライムのように跳ねる。


「来るぞ!!」


銃声が響く。


だが当たらない。


水は形を変える。


避ける。


そして――


触れた。


「ぐぁぁぁぁ!!」


一人の隊員が叫ぶ。


腕が、溶ける。


一瞬で。


「下がれ!!」


男が叫ぶ。


だが遅い。


水が広がる。


侵食。


逃げ場はない。


「……チッ」


その時。


男の足元の水が、止まった。


完全に。


「……は?」


周囲の水も止まる。


攻撃していたそれが。


まるで命令されたように。


「なんだ……これ」


男が手を伸ばす。


水に触れる。


――溶けない。


「……なんでだ」


その瞬間。


頭の中に、声が響いた。


『……認識』


低い。


静かな声。


「……誰だ」


周囲を見る。


誰もいない。


だが確かに聞こえた。


『適応個体、確認』


水が、わずかに揺れる。


「……は?」


意味が分からない。


だが直感する。


これは普通じゃない。


『観測、継続』


その言葉と同時に。


水が、ゆっくりと離れていく。


敵意が消える。


まるで――


興味を失ったかのように。


静寂。


誰も動けない。


「……今の」


誰かが呟く。


男は手を見る。


濡れている。


だが、異常はない。


「……なんだよ、これ」


その目は、どこか遠くを見ていた。


そして、わずかに。


海の方向を見た。


―――


遠く。


海。


その水面が、わずかに揺れる。


誰にも気づかれないほどの変化。


だが確かに。


そこには“意識”があった。


―――続く

第1話を読んでいただきありがとうございます。


ここから、新しい物語が始まります。


世界は変わり、

そして新たな存在が動き始めています。


この先の展開も、ぜひ見届けていただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ