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植物人間と10年異世界の厄災  作者: ハセヲ
第1章 囚人少女と厄災脱獄
6/13

第4話「脱獄計画と大草原」

今回は少し長めです。

2話での反省を生かして頑張ります!

少し照らされた2つの薄暗い牢屋


通路を挟んで向き合っている


距離的には結構離れてるはずなのに

すぐ近くに彼女が,,,メイスが,,,いるように感じた。


司「,,,脱獄ねぇ」


オレは脱獄なんてしたことない。

というかまず警察の世話になったことがない。


何をすればいいのか。


そのイメージがいまいち掴めないのだ。

メイスは掴めているのだろうか、

不安定でもやもやした掴もうとするとすり抜けるそんな脱獄のイメージを。



司「メイスは脱獄についての計画立ててんの?」


メイス「いえまっっったく!!」


司「ダメじゃねぇーか!!」


メイス「待ちなさい。計画は立ててないけど開始日はきめてある。そうね、脱獄自体は明日の昼辺りにでも始めましょうかしら」


昼,,,?


RPG的には暗くなった夜にやる方がいいと思うが。

眠気で警備も弱くなるし

暗いから隠れやすい。

イメージ力のないオレでもそれくらいはわかる。


司「昼なの?夜じゃなくて?」


メイス「私だって何の計画も無しに脱獄しようなんて考えてないわよ。」


さっきまったく立ててないっていってたくせに


メイス「3日間いて気づいたの、ここの警備員は夜の方が警備が厳しい。」


メイス「多分アンタ見たいなRPG脳の考え方の裏をかいたんでしょう」

メイス「それに警備員の話を盗み聞きしたんだけど,,,どうやら通路には無数の罠が仕掛けられてるらしいわ。暗いと見分けられなくて不便よ」


あっこの世界にもゲームあるんだっ,,,

っていうか。


司「,,,メイスはいつ頃からここにいるの?」


メイスにはいろいろ質問したい。


メイス自身について。

この世界について。


そしてオレについても


メイス「四日前,,,」


四日前,,,


司「どうして捕まったの?」


メイス「あんた人のプライバシーそっちのけでガンガン質問してくるわね。さすが厄災ってだけあるわ。それについてはノーコメントよ」


司「あぁすまん。えっとじゃあ あと一つだけ質問させてくれ」




一番疑問に思っている事。




司「なんでオレを信じてくれるの?」


〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️


異世界からの厄災かも知れない人物なのに。


10年後何らかの形でこの世界を滅ぼすかも知れない人物なのに。


初めてあったばかりでお互い何も知らないはずなのに。



なのに,,,どうして?


ホントはオレに黙って一人で脱獄してもいいはずだ。

捨てゴマにするにしてもメリットよりリスクの方が大きい。


オレとの脱獄の利点なんてないはず。



メイス「4つ。」


司「?」


メイス「アンタを救う理由よ」


メイス「一つ、アンタには利用価値があること」


メイス「二つ、アンタに興味が湧いたこと」


メイス「三つ、弱そうで厄災なんかには見えないこと」


メイス「四つ、,,,四つ目は,,,」


メイス「,,,,,,」





メイス「やっぱ三つ」


司「三つかよっ!!!」


この子ちょっと抜けてんのかなぁ


メイス「アンタ特技とかは?何か特殊能力とか。脱獄で使えそうな能力は?」


司「えーっと植物を操ったり毒を操ったり,,,」


メイス「地味ね。ますます厄災らしくない。

もっとなんかないわけ?異世界転生者ってラノベで読むほどたいしたことないのね。」


あっこの世界ラノベあるんだ,,,


メイス「植物はともかく毒は使えそうね。

とりあえず技披露しなさいよ」


司「技って,,,始めてやるんだけどなぁ」


毒,,,

毒のイメージ,,,


蜂?


司「,,,!?」


いきなり爪が針のように変形しその先から濃い紫の汁が垂れた。


司「これ,,,毒針?」

メイス「なにその能力キモッ!!体質変形魔術!?前言撤回!やっぱりアンタ厄災なんじゃない?」


司「ちっちげーよ!」


頭から蜂のイメージが消そうとすると手もみるみる元通りになった。


司「技,,,」


どうやら何か頭の中でイメージを固定するとそれが能力になるようだ。

そのままいじさせたり自分の意思で消すこともできる。



技発動のコツが掴めた気がする。


多分,,,




植物の能力でもいろいろ試してみた。


ツルのイメージでうでをツルにしたり

頭から花を咲かせたり,,,


どうやら自分の体以外にも作用させられるらしく

部屋のコケを増やしてみたり

通路に草花を生やしたり

近くにイチゴを生やして食べたり

(一瞬で成長するが味は最悪だった)

あとは,,,

メイスの頭にも花を咲かせたり,,,



(これでキミも植物人間って言ったら殺意の波動をむけられたのはないしょ)


毒の能力と組み合わせてることも出来るようだ、さっきおぞましい植物が生えてきたのであわてて消した


毒の竜とかイメージして作用させようとしたが

ぼや〰️と浮かびあがってすぐ消えてしまった


能力と関連性が薄いと発動出来ないようだ



しかしコレ疲れるなぁ



自分に作用させる場合は全然平気なのだが

遠くだったり他人に作用させるときに体力を奪われる。

毒との組み合わせはどの場合も非常につかれる

しかしその分きっと強力なはず、ここぞという時に使おう。




メイス「じゃあアンタの能力の使い道をざっとまとめたわ」


1.うでをツルにして高いところににげる

2.うでをツルにしてゆっくり下に降りる

3.まわりに草を生やして罠がないか確認する


4.警備員の頭に猛毒植物生やして殺す


5.毒針刺して殺す


6.ツルで首絞めて殺す


7.なんかもうとりあえず殺す



司「4番から殺してばっかりなんですけど!!?

これじゃマジで厄災しゃねーか!!!」


メイス「いやアンタ厄災でしょ。」


司「オレはこの世界を滅ぼすつもりなんかあ り ま せ ん!!!!」


そうだ、オレはこの世界を滅ぼすつもりもなければ滅ぼす理由もない。


ここにも幸せを奪ってくる人間はいる

でもここにはオレを救ってくれる人もいる

オレはそれだけで幸せなんだ。

そして幸せをつかみ続けたいだけなんだ



,,,なのに


何でオレは


10年後,,,



この世界を滅ぼす事になっている!?



メイス「逆に聞くけど、あんたはこの世界で何をのぞんでるわけ?」

司「最初はラノベみたいに強力な能力もらって好き放題やろうかなーと思ってたんだけど、」


司「今はもう人並みの幸せが貰えるだけで十分だよ」


メイス「何よ。好き放題やればいいじゃない。せっかく転生してきたんでしょ?もしかして具体的に決まってないの?何がしたいとか。」


司「うん、特に決まってないんだ。それにいきなり異世界の厄災たらなんたらで正直まだ飲み込めていない自分がいる。頭の整理と今目の前の問題の解決をした後、ゆっくりスローライフでも送ろうかな。」


メイス「あーあ。あんたに興味もってたけどなんか興味なくなっちゃった」


司「えっ!?なんでっ!?」


メイス「もっと男らしく生きようとしなさいよ。ゆっくり生きようってかそれ面倒事から避けてるだけなんじゃないの?」


司「まぁでも,,,面倒事が起こらないに越したことはないし,,,」


メイス「そんな平凡な生活あんた以外の人間かって出来るじゃない。何かあんたにしか出来ないことをしなさいよ。生き様を見せなさいよ生き様を。」


メイス「異世界からきたっていうあんたの生き様が気になって協力してやってんのに,,,」


司「,,,ひょっとしてそれがオレを救う4つ目の理由?」


メイス「あっ,,,!」


司「,,,え?」


なんかオレ変な事いった?


メイス「うっ、うるさい!!!今のは忘れなさい!!!」


司「びっ!びっくりするなぁ!!急に大きな声だすなよ!」


メイス「今のはききまちがいよっ!!いつまでもナヨナヨしたウジ虫の人生なんかどーだっていいんですからっ!!!」


司「わーかったわかったって!!」



彼女は多分知りたいんだろう。

見たいんだろう

理解して見たいんだろう


未知の人と関わることでみえる世界の見え方を。

未知の人がみる蝶の夢を。

第4話いかがだったでしょうか。

本筋はあまり進んでませんが司とメイスの人物像がより伝わる回になると思っています。


本文で最後に出てきた「蝶の夢」というのは

サナギが蝶になるようにこうなりたい、こうでありたいという

自己成長の夢のことです。


皆さんも司の生き様や蝶の夢を見届けてください!


次回、ついに脱獄開始です!ご期待下さい!

気になる点や改善点、ご指摘があったらぜひおっしゃって下さい!

皆様のご意見は大変勉強になります!

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