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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第4章

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96回目 待ちに待った夏休み

 思いついたやるべき事。

 これを一通りやっていくと、夏休みを迎えた。

 帰省する者、あるいは心ある者達の所へと避難する者。

 そんな者達とは別に、トモルは荷物をまとめてダンジョンへと向かう。

 いずれは帰省しなくてはならないが、その前にやるべき事がある。

(やるか)

 前々から考えていた事を、いよいよ実行していく。



 学校から最も近い所にあるダンジョン。

 そこの宿で個室をとって荷物をおろす。

 たいして大きくも綺麗でもない。

 広さは六畳一間程度だろうか。

 調度もそろってるとはいいがたい。

 その割に料金は高かったりする。



 トモルの感覚ではぼったくりとしか思えない。

 しかし、この世界ではこれが当たり前。

 個室というだけで贅沢なのだ。



 この世界での宿屋というのは、大部屋での雑魚寝が基本だ。

 そんな中で、個室というのは珍しいものになる。

 そもそもとして、一般人の住居というのが狭いものだ。

 貴族や富裕層はともかく、個室を持ってるなんて事がまずありえない。



 そんな住宅事情もあって、大部屋で全員寝泊まりするのが当たり前になってる。

 自分一人の空間というのは、ありそうでなかなかないのだ。



 まず、住む場所が限られている。

 町や村の規模は小さく、下手に拡大出来ない。

 その範囲の中で住居を造るのだから、当然狭くなる。

 建設技術もまだそれほど発展してないので、高層化する事も出来ない。

 そんなわけで、個室を作るなどほぼ不可能。



 こういった背景があるので、個室は結構な贅沢ととらえられている。

 トモルの感覚では狭い部屋でしかないが。

 そんな部屋に泊まるには相応の対価が必要になる。

 それだけ個人の空間というのは、貴重なものとなっている。



 なので、一般人相手の宿屋では、こういった手狭な個室が最上級になる。

 個室がある事が奇跡といえる。

 たいていは少人数の相部屋が最上級なのだから。

 トモルが泊まってるのは、庶民が出来る最高の贅沢といえた。

 傍から見れば、「個室に泊まってるあいつは何者だ?」と言われるほどの。



 そんな部屋にわざわざ泊まったのは他でもない。

 一人になれる場所が欲しかったからだ。

 他の誰かと一緒だと行動が露見する可能性が出てくる。

 なので、無理してでも個室が必要だった。



 どうしても秘匿性が求められる。

 今に始まった事ではないが、企みを実行してるのだ。

 情報が漏洩する事は避けたい。

 その為には、まず他人との接点を極力減らす必要がある。



 何より、正体がばれないようにしたい。

 わざわざ仮面などを付けて素性を隠してるのだ。

 素顔を見られるわけにはいかない。

 この先はともかく、現時点で正体がばれても良い事はない。



 そんなわけで個室を使う事にした。

 それはそれで、個室を使ってる者として注目されてしまう。

 しかし、氏素性がばれるよりは良い。



 そうして仮の拠点を作ってから行動を始める。

 準備は十分とは言えないかもしれないが。

 もう躊躇ってもいられない。

 限られた時間で成果をださねばならないのだから。



(じゃあ、始めるか)

 到着してすぐには行動を開始していく。

 強化魔術による身体能力向上。

 それによる時速数十キロを超える速度で走り出す。

 目指すは、ここより離れた場所にあるダンジョン。

 目的は一つ。



(上手く破壊出来るかな?)

 それを考えてひたすら足を動かしていった。

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