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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第3章

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81回目 そうするつもりなら、こうしていくしかないでしょう 6

 女子寄宿舎でとりあえずやれる事をやって。

 それから戻った男子寄宿舎。

 そこでも魔術を使って色々と聞き出していく。



 自分の事を外に漏らした者はいるかどうか。

 この中で何らかの画策をしてる者はいるかどうか。

 外との連携などをとってる者はいないかどうか。

 入学の時期から二ヶ月は経過してるのだから、そういった動きがあってもおかしくはない。



 それらを女子寄宿舎から帰ってすぐに行なっていった。

 幸いな事にこうした行動に出た者はいなかった。

 やろうとした者達はいるようなのだが、内部における監視体制のおかげで実行には至らなかったようだ。

 舎監も同様で、下手に外に漏らしてそれが露見したらどうなるかを恐れたらしい。

 その臆病さにトモルは助けられた。



 また、臆病だった事でその学生も舎監も命拾いした。

 もし外にトモルの事を持ち出したら、彼等の命はなかっただろう。

 彼等の一族を含めて。

 少なくとも家族くらいならば殲滅されていた。

 今のトモルならばそれくらいは簡単に出来る。



 そんな事を一晩のうちにやった。

 おかげで大分疲れてしまった。

 学校はいつものように欠席しておく。

 疲れてそれどころではない。

 一応、出席はしてる事にしておく。

 それくらいの誤魔化しは出来る。



 その他にも幾つか指示を出して、午前中は寝ている事にした。

 教師や職員がトモルに従順ならそうなっている。

 学校関係者が反逆してればどうなのかは分からないが。

 そんな度胸のある者は、今の学校にはいない。

 それらは既にダンジョンのモンスターの餌になって消えた。



 それに、高位貴族の子弟は学校関係者にこうした便宜をはかってもらってる。

 トモルが例外になるのは納得いかなかった。

 必要な能力や知識は既に身につけてるのだし。

 学校で学ぶ意味がない。



 そうしてゆっくり休んで、幾らか回復する。

 昼になってたので、さすがに行動しようと起きていく。

 最近はダンジョンなどで忙しかったから、学校は久しぶりだ。



 そうして学校に来ても教室には向かわない。

 まずは職員室へと向かっていく。

 そこで精神介入魔術を使い、情報を聞き出していく。

 トモルの事を外に漏らした者がいるかどうか。

 幸い、その時職員室にいたもので、そんな事をしてる者はいなかった。



 ただ、現状をどうにかしようという動きはあったようだ。

 しかしそれも、実現する事なく職員室の中で押しとどめられていた。

 学校関係者は良い具合に従順になっていた。

 当然ながら、外部からの介入もない。

 あっても適当にさばいている。



 ついでに、授業から戻ってきた教師にも、魔術を使っていく。

 それらもおかしな事はしてなかった。

 この状況を良しと考えてるわけでもなかったが。



 まあ、トモルにしろ藤園のような上位貴族にしろ、学校への不当な介入は好ましくない。

 学ぶ場所として、それはどうなのかと考えてる者もいた。

 その健全さにトモルは素直に感動した。

(いつもそう考えて行動してくれればいいんだけど)

 教育機関に携わる者として、そこは頑張ってもらいたかった。

 何なら応援をしたいくらいだった。



 とはいえ、現状で対抗出来る手段がない。

 その為、考えはしても実行までは出来ないようだ。



 意外な事に、トモルのやった事はある程度は評価されていた。

 上級生による下級生虐待などを問題だと思ってる者達もいたのだ。

 それを止めた事は評価せざるをえないと。

 この際、手段は問題ではなかった。



 横暴に対して横暴を用いてるのだから問題はない。

 先にやらかした方が悪いのだし、何をされてもしょうがないという所に落ち着いてるようである。

 また、そういった者達への監視体制も、再発防止に役立っている。

 これらが悪とはとても言えなかった。



 学校関係者からの意外な評価を聞いてトモルは驚いた。

 だが、運営側からすればそう考えもするだろうとも思った。

 教育機関としての学校を正しく機能させたいと考えればだ。



 なので問題が鎮圧された事は評価された。

 多少の問題はあっても、総合すればマイナスにはなってない。

 そもそも、上級生の下級生虐待の方が問題行動だったのだ。

 それが無くなるなら儲けものなのだろう。



 何よりトモルの要求は学校が許容できる範囲だ。

 ふざけた事を認めるな、悪さは取り締まれというのだから。

 無理難題も、授業に出席してる事にしておけという程度だ。

 それくらいなら、大した問題ではない。



 そのくせ、試験は他の生徒と同様に受ける。

 その結果を水増しをしてくれというわけでもない。

 学校側からすれば、面倒を抑え込み、この程度の要求しかしないのだ。

 むしろ、トモルがいてくれて万々歳というもの。

 この状態を歓迎する程だった。



(現金なもんだわ)

 驚き呆れる。

 確かに利益はあるのだろうが、教育者がそれでいいのだろうかと。



 それでも、実利を前にすればそうなるだろうとも思った。

 役に立たない綺麗事などあるだけ無駄になる。

 それどころか邪魔や障害にしかならない。

 トモルがもたらしたものがそれらを排除するなら、願ったり叶ったりなのだろう。



 そんな学校関係者には、今後もトモルの事を外部に漏らさない事を。

 更に、何か尋ねられたとしても適当に誤魔化しておく事を命令した。

 今はともかく、今後はどうなるか分からないのだから。

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