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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第2章

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57回目 ハイエナのように後ろをついていけば良いわけではない

 ダンジョンには入り込んだ場合のトモルは、たいていそのまままっすぐ進む。

 この空間の中心がそこにあり、モンスターもその辺りに数多く発生するからだ。

 経験値を稼ぐにはそこの方が都合が良い。

 手強いモンスターも出てくるが、トモルの能力ならばさほど苦戦もしない。

 レベルを順調に上げる事が出来るので実に都合が良かった。



 この日もトモルは、ダンジョン中心の近くで、数多くのモンスターを相手にしていった。

 出てくる昆虫や動物型のモンスターを倒し、核の原材料にしていく。

 それらを後ろからついてきていた者達が処理していく。

 進んで探知魔術を使い、反応がある方に向かっていって戦闘。

 それが終わればまた探知魔術を使って次の獲物を見つけていく。



 その動きは速く、核を切り取る為に解体をしてる者達では追いつけない。

 なので、解体とは別にトモルを追跡する者がつけられていた。

 彼等は長さ150センチくらいの、旗のついた杭を持っていく。

 それを適度な間隔で突き刺して、後続の者達の目印にしていった。



 トモルはそんな背後の状況など全く関知する事なくモンスターへと向かっていく。

 襲いかかってくる大量の巨大バッタを、魔術の火炎で迎撃する。

 炎を壁のように拡げたそれは、まっすぐに飛んでくるバッタの進行上に作られていく。

 火だるまならぬ焦げバッタを大量製造していく。



 これがダンジョンでなければ、延焼を恐れて使えない手段である。

 だが、ここはダンジョンであり、どれだけ破壊行為を重ねても外部に影響を与える事はない。

 だからトモルは、ここでは自分の能力を最大限に発揮していった。



 炎の壁はその効果を存分に発揮していく。

 高さと横幅と厚みをそれなりに持たせた炎に、バッタが飛び込んでいく。

 ほぼ直進しか出来ないバッタは、炎の壁に向かって自滅するように突っ込んでいくしかない。



 そして巨大バッタ達は、炎の壁の中で体内の水分を一気に膨張させていった。

 体が風船のようにふくらんでいく。

 翅も焼け焦げて飛行能力を失う。

 もっとも、それを嘆く事もないだろう。

 炎の壁を突っ切る事で、大半が死滅していくのだ。

 生き残るものはほとんどいない。



 今後の行動への支障など、気にするどころではない。

 そんなこんなで巨大バッタ達は、トモルの経験値に変換されていった。



 なお、この巨大バッタであるが。

 トモルの実家の近くに出てきていたものと、ほぼ同種類のものである。

 強さも経験値も差はほとんどない。

 だが、ダンジョンの中なので出現する数が格段に多い。

 その分、対処が面倒にはなっていた。



 なのだが、トモルが手こずるほどでもない。

 何をしても問題のないダンジョンの中なので、遠慮無く攻撃も出来る。

 実家の近くの草原とは大違いだ。

 なので遠慮無く処分していく。



 それでも大量に出現するというのは、それなりの脅威である。

 少なくとも一般的な冒険者からすれば、対処は困難だ。

 よほど強力な魔術が使えるならともかく。

 そして、強力な魔術が使えるトモルからすれば、旨みの方が大きかった。



 なにせ、一度に数十匹と出てくるのだ。

 瞬時に一網打尽に出来るならば、これほど手軽に稼げる相手もいない。

 今もトモルは一気に3000近くの経験値を手に入れている。

 実家の近くでは考えられない稼ぎだった。



(順調、順調)

 毎回これくらい簡単に稼げればと思ってしまう。

 それがそうもいかないのが残念なところである。

 だが、ぼやいてる暇もない。

 すぐに探知魔術を使って次の獲物を見つけていく。

 ありがたい事に、即座に反応が出てきた。

(こっちだな……)

 そちらにいるであろう敵……というよりは餌を求めてトモルは歩き出した。



 その場にいた追跡者も後を追う。

 ここではぐれたら大損をしてしまう。

 それに、トモルから離れる事も危険であった。



 なんだかんだ言ってトモルの周囲は一番安全ではある。

 モンスターと遭遇する事になるが、それらは全てトモルが倒すのでさほど問題にはならない。

 なので、可能な限りトモルの近くにいなければならない。

 ここではぐれてしまったら、追いかけてくる者達の命もない。

 仲間に道しるべを残すため、自分達の身の安全の為に必死になってついていった。

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