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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第2章

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54回目 ダンジョン前の町で出会った者達

 そんなわけでトモルがやってきてからは、ダンジョン前の町は平穏になった。

 荒くれが多い冒険者の町としては珍しい。

 その立役者であるトモルは、ここで出来た知己の所へと赴く。

 当初は作る予定は無かったのだが、足繁く通ってると何かしらの出会いも発生する。



 望んでもいないが向こうからやってくる事だってある。

 今回、顔を見せにいく相手はそういう連中だった。



 ダンジョンにやってきた当初、トモルは内部に出てくるモンスターを手当たり次第に倒していった。

 狙うのは経験値だけなので、売れば金になるモンスターの核は放置したままで。

 小遣いになる程度には回収してるが、それでも放置してる分が多かった。

 それを見つけた者達が、トモルが倒したものから核を取っていくようになった。

 労せずして金になる物が手に入るのだから、こんなに美味しい話は無い。



 そして、それならば直接本人にくっついていこうと考える者も出てくる。

 そうした者達がトモルに接触して、おこぼれを貰えるよう願い出てきたのである。



 拒絶する理由もないのでトモルは別に構わないとだけ告げた。

 ただ、そうした者達の事を守ったりするつもりもない、とも合わせて伝えておいた。

 トモルが欲しいのは経験値であり、仲間が欲しいわけではない。

 声をかけてきた冒険者が知り合いだったら話は違っただろうが、見知らぬ他人である。

 それらがどうなったとしても、トモルの関与する事ではない。



 冒険者の方もそれで構わないと言ったので、交渉は無事に終了した。

 ただ、それが冒険者にとって良い事だったのかは分からない。



 トモルが求めてるのは経験値である。

 それを手に入れるためにはモンスターの居る方向に進む事になる。

 当然、頻繁にモンスターと遭遇する場所になる。

 また、ダンジョンの中でも奥地と言える場所まで入っていく。

 そんな所までついていくのは、かなり危険であった。



 トモルは目の前のモンスターを倒しはするが、その後ろにいる者達など全く気にもかけない。

 だが、核を回収しようとする者達はそうはいかない。



 核はモンスターの体から切り取らねばならず、多少なりとも作業が必要になる。

 一般的な動物の解体ほど手間はかからないし、必要になる部位も多いわけではない。

 だが、それなりの数のモンスターから核を回収するとなると、結構な時間がかかる。

 その間にもトモルはどんどん先へと進む。



 結果としてモンスターを倒した場所に冒険者が孤立する事が多くなる。

 周りには他にもモンスターがいるというにもかかわらずだ。



 確かに戦わずして核を手に入れる可能性は高まった。

 しかし、それは安全に稼げるという事にはならなかった。

 むしろ危険地帯に自ら足を踏み込む事に繋がる。

 一定以上のレベルがなければ危険であった。



 戦闘の労力と危険から解放はされるし、それに比べれば安全性は高い。

 だが、死ぬ可能性から解放されるわけではなかった。

 むしろ、普段は踏み込まない奥地まで入っていくのだ。

 それだけ危険は増大していく。



 トモルについていった者達の中には、行方不明者もいる。

 彼等に何があったのかは誰にも分からない。

 トモルもついてきた者がどうなってるのかなど気にもしてない。

 そんな事もあって、トモルについていく者達は減っていった。



 生還した者達が語る事実もある。

 たしかに核は手に入るが、相応に危険なところまで行く事になると。

 幸いにも彼等は、正直に目にした事を伝えた。

 でっち上げを口にするほど馬鹿ではない。

 そうしてトモルについていく事がどういう事なのかを他の者も知るようになった。



 それを聞いて冒険者も考えた。

 楽が出来ると思ったらそうでもないのかと。

 結局、大変な目にあう可能性は大きいのだと。

 それでは割に合わないと思う者が続出した。

 戦闘をこなすことなく核が手に入るとはいえ、これではやってられない。

 自然とトモルについていこうという者達は減っていった。



 それに、戦闘をしない事による問題もあった。

 経験値が入らないのである。

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