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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第2章

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52回目 そこまでやるつもりは無かったが学校支配をしていく 3

 不当な言いがかりにトモルは容赦しない。

 それをやってきた連中は徹底的に叩きのめす。

 本人だけでなく、その背後にある家まで追いかけていく。

 比喩でも何でもなく文字通りの意味で。



 上級生や学校関係者でも押さえつけられない、有力者の子弟。

 そういった者は、不可侵領域であるトモルに平気で手を出していった。

 トモルの力を知りながらだ。

 暴挙というほかない。



 そうさせたのは、家の力があるからという安心感のせいかもしれない。

 また、怖いものみたさや禁忌を犯す事の愉悦もあったのかもしれない。

 そういう事が出来る自分は凄いと、周囲に示したかったのかもしれない。

 つまらない自己顕示欲である。

 それでも、ちょっかいを出す者達からすれば、自分の力を示す機会に思えたのだろう。

 面子が大事な貴族らしいともいえる。



 しかし、そうした無駄な行為がどれ程の損失をもたらすのか。

 彼等はそれを知らなかった。

 理解しようとしなかった。

 少なくとも慎重さに欠けていた。

 それを彼等はこれから学んでいく事になる。

 全てを喪失するという形で。

 だが、それには暫くの時間が必要になった。



 ちょっかいをかけてくる連中は鬱陶しかった。

 しかし、トモルも即座にどうにかする程の力はない。

 その為トモルは、馬鹿な事をしてくる有力者の子弟などを当面は放置するしかなかった。

 これは有力者の後ろ盾のある教師や学校関係者も同様だった。



 何にしても力がなければどうにもならない。

 法や道理なんてものは、存在しないに等しい。

 これらは実現させるだけの力が無ければ理想論でしかない。

 世は常に力のある者のものであり、弱者がどうにか出来る事は無い。

 だからこそトモルは力をつける事にした。



 幸い、最初の2ヶ月で幾らか動き易くはなっていた。

 手を出しても問題のない駄目人間を処分したからだ。

 それが問題の発生を減らしていた。



 生徒達もそれには感謝をしていた。

 鬱陶しい奴らが消える事はありがたい。

 まともな学校関係者も、不当な連中が消えて助かっている。

 その為、強制されずともトモルに協力する者達は増えていった。



 トモルへの恐怖はあったが、それよりも信頼感が強くなっていた。

 他の有力者と違って、トモルがそれほど理不尽ではなかったからだろう。

 言う事を聞け、逆らうなというのは同じではあるのだが。

 だとしても無理を吹っかける事はほとんどない。

 声をかけない限りは攻撃してくる事もない。

 トモルも一人でいる事を好むところがあったので、自分から他の者達に接する事もない。



 その為、トモルから攻撃を受ける者はほとんどいなかった。

 むしろ、問題のある連中を放逐してくれるのでありがたい。

 ならば、である。

 トモルに協力した方がマシ、そう考える者も増えてくる。



 実際、トモルによって学校内は浄化されていってる。

 誰に従った方が良いかははっきりしてる。



 教師や学校関係者は、トモルに学校をとりまく勢力の情報を提供した。

 生徒も生徒間の出来事をトモルに伝えていった。

 それを聞いてトモルも動いていく。

 すぐに改善出来るところは本当にすぐに解決していった。

 時間がかかる事も、いずれ手をつけると言う。

 そんなトモルへの協力は誰も惜しまなかった。



「それじゃ、行ってくるから」

 そう言ってトモルは寄宿舎から出ていく。

 何人かの生徒と寮監がそれを見送った。

 既に舎監や寮監も入れ替わり、新たにやってきた者達はトモルの味方になっている。

 彼等が今の寄宿舎を仕切っていた。

「俺が出かけてる間に何かあったら、あとで報告をしてくれ」

「ああ、分かってる」

「気をつけて」

 そう言って見送る者達を残し、トモルはダンジョンへと向かっていった。



 ────はずであった。



 寄宿舎から一度出たトモルは、物陰を伝って寄宿舎へと戻る。

 それから秘密の溜まり場にしてる場所へと向かい、中に入る。

 そこには学生2人が待っていた。

「あ、どうも」

「お疲れ様です」

 あらたまった態度だ。

 一応同じ学生なのだが、控えていた者達は部下や配下のように接してくる。

 そんな彼らの態度には幾らか顔をしかめる。



 そういう事まで求めてるわけではないのだが、彼等はトモルへの態度をあらためようとしない。

 悪い事では無いのだが、もう少し気楽に構えてもらいたかった。

 そんなトモルの思いをよそに、溜まり場にいた2人は口を開いてく。

「いつも通りでいいんですね?」

「ああ、そうだ」

 頷くトモル。



「仕切ってる連中が俺の名前を出していきがるかもしれない。

 だから、それの監視をしておいてくれ」

「わかりました」

「何かあったら報告します」

 そう言って2人は頷く。

「ここにいない連中にも伝えておきます」

「頼む」

 そう言ってトモルはその場から立ち去った。



 トモルによって制圧された学校。

 だからこそ、トモルの名前を使って悪さをするバカも出てくるだろう。

 それに対抗するためにトモルは、表立って協力してくる奴らとは別に、独自の情報入手経路を構築していた。

 取り仕切ってる連中を監視する為に。

 こうでもしないと自分が知らないうちに組織が暴走する、という事態になる。

 だからこそトモルは秘密の監視集団を作っていた。

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