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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第13章

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465回目 忙中閑ありとはいかないから、暇をどうにか作っていく 5

 外との戦いも大変である。

 しかし、内政もおろそかに出来ない。

 揃えねばならない施設・設備・機関が多い。

 まだまだ全てがそろってるとは言いがたい。



 現段階でもこの世界の水準からすれば絶大な発展をしている。

 しかし、トモルの知ってる前世の日本に比べれば色々と遅れてる。

 世界はようやく産業革命が終わり、19世紀の終わりの段階にさしかかっている。

 とはいえ、それがトモルの領地全体に拡散してるというわけではない。

 まだこの世界の水準にとどまってる地域は確かにある。

 地域格差が大きい。



 これはどうしようもない事ではある。

 使える資源や資本に限りがあるからだ。

 その中でやりくりしなくてはならない。

 どうしても、まずは一カ所の開発に集中する事になる。



 満遍なく全体にというわけにはいかない。

 それだけの生産力がそもそもない。

 水道や下水に電気にガス。

 これらを提供しようにも、必要になる器具の生産が追いつかない。

 工業力は年々拡大してるのだが。

 それでも領地全体に全てを施すほどではない。



 作業員や技術者も限られている。

 モンスターによるレベルアップでまかなってはいてもだ。

 必要な人数の確保にはなかなか至らない。



 そんな問題を抱えてるので、どうしても対応が遅れがちになる。

 効率よく進めようにも、物も人も足りない。

 生産力そのものは増大してるにもかかわらずだ。

 全体に行き渡らせるほどの産業規模はまだ出来上がってない。



 それでもトモルの領地の首都たる町は発展している。

 意図的に集中して開発をしているためだ。

 まずは一カ所だけでいい、生活水準も産業水準も高い場所を作る。

 そこを拠点にして工業や経済を底上げする。

 そうして出来た余裕を使い、他の地域を開発していく。

 一時的に地域格差が生まれてしまうが、こうするより他にない。



 また、そうして発展させる事で、目に見える見本を作るためでもある。

 人間は自分の目でみないと、それがどういうものか分からない。

 トモルが言葉で説明しても、それをちゃんと理解できる者はいないのだ。

 だから、何を作るのか、どうするのかを目で見える形にする必要がある。

 トモルの目指す理想世界の形を。



 それが首都にあたる町になる。

 完備された社会資本、それによる快適な生活空間。

 それをはっきりと示していかねばならない。

 それを見た者達が理想とするように。



 目で見てしまえば、肌で感じてしまえば後は楽だ。

 実体験したものを元にしていける。

「こういうものを作りたい」と言えば通じるようになる。

 そうして実際に見た者達を用いて周辺の開発に乗り出す。



 その為の第一段階として、首都を開発している。

 そこかしこで様々な工事が行われている。

 町の姿は一日ごとに変わるほどだ。

 しかし、それでもまだトモルの求める水準には届かない。

 このままいけば、立派な都市になるのは分かっているのだが。



「時間をかけるしかないか」

 そうしていくしかない。

 分かってはいるのだ。

 どれほど急いでも、簡単に望んだ水準まで発展する事は無いと。

 それでも可能な限り急ごうとしてしまう。



 焦っていた。

 その原因の一つに子ども達の事がある。

 今の子どもが15歳の成人を迎えるまで、あと10年あまりといったところ。

 その頃にはもう少し高い生活水準にしておきたかった。

 しかし、それはまだまだ難しい。



「しょうがないか」

 どうしようもないから諦める。

 とりあえず、今の段階で出来るところまで進められればいい。

 そう割り切って開発を進めていく。



 とはいえ、それでもかなりの水準にまで来ている。

 一般向けの自動車も販売され出した。

 初期型とはいえ、電気やガスもとおり、冷蔵庫に洗濯機にラジオにガスコンロも出来てきた。

 道路も舗装されてきている。

 電気鉄道も試験的に走りはじめた。

 それだけでも他の地域を大きく上回る発展具合だ。



 この水準をとりあえず保つ。

 それが出来れば御の字だ。

 その為にトモルは、今日も差配をしていく。

 何をどこに作り、何を壊して撤去するのかを。

 最も効率よく進めるために、頭を働かせていく。

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