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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第13章

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457回目 戦争の終了と、戦争の開始 3

 当面、他の地域における騒動は見送り。

 何かあったら動く。

 そういう方向で動いていく。

 ただ、何もしないわけにはいかない。



 まずは各地の王族。

 これらの安全を確保していかねばならない。

 その為に、各地の旧氏族などを集めていく。

 それらを、王族の下におき、活動を開始させていく。



 まずは体制を作らせる。

 統治に必要な状況をだ。

 武装もさせていく。

 兵隊がいなければお話にならない。



 その為の支援をしていく。

 必要なら武装もさせていく。

 最新式の武器はさすがに提供できないけど。

 火縄銃くらいはまわしていく。



 産業なども興させていく。

 経済基盤がないとどうしようもない。

 この場合の経済とは、金銭の流れだけを言うのではない。

 衣食住などの人が生きていくために必要なもの。

 それらが行き渡るよう、流れて動くようにする事。

 その動きの全てを指す。



 さすがに全部を一気に形にする事は出来ない。

 だが、少しでも形になるように動かしていく。



 そうして、各地の王族領を安全地帯にしていく。

 周囲の騒乱や動乱を排除できる聖域に。

 争いに巻き込まれない場所があれば、人は自然と集まる。

 そこが新たな中心地となっていく。



 そうなるように仕向けていく。

 いささか言葉が悪いが、多少の工作活動はしなくてはならない。

 有利な状況を作るために。

 決して不利な状況に陥らないように。



 一応、事前の根回しはしてある。

 王都攻略の間も、各地の王族と連絡はとりあっていた。

 それらがどれだけ効果をあらわしてるのか分からない。

 だが、全く何もしてないわけではない。

 ほんの少しだけでも土壌は出来ている。

 あとはそれを上手く活かさねばならない。



「まあ、全部は無理だろうけど」

 諦めてもいる。

 全ての王族が望んだような動きをしてくれるとは思わない。

 才能や能力が足りないから。

 やる気がないから。

 やったとしても、間違った方向に動くから。

 最悪、藤園側につく事もありえる。

「まあ、それも覚悟でやってくしかないけど」

 ため息は止まることなく口から漏れていく。



 それでもトモルは各地に種をまいていく。

 始まってしまった戦乱動乱を止めるための。

 その全てが上手くいかなくても良い。

 どれか一つでも効果をあらわせばと思う。

 そして、上手くいったものを集めて、形にしていく。

 結果を出していく。

 結果につなげていく。



「それくらいか、今できるのは」

「これくらいなんですよ、今の俺に出来るのは」

 タカヤスの声にそう応える。

「さすがに手に余りますよ、これは」

 絶大な能力を持っている。

 しかし、それでも全てを好きなように動かせるわけではない。

 それをトモルは感じていた。



 それでも事態は動いていく。

 トモルの思いと裏腹に。

 トモルの思い通りに。

 様々な成功と失敗を繰り返しながら、事は進んでいく。

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