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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第12章

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438回目 王都にいる者たちは 6

 モンスターの巣が減少した。

 となれば、残ったモンスターの巣の取り合いになる。

 そこを狩り場としている冒険者達によって。

 彼らからすれば、食い扶持がかかってる。

 無理を通してでも狩り場を確保する必要があった。



 その狩り場を軍が独占していった。

 これにより多くの冒険者が締め出しをくらった。

 された方はたまったものではない。

 そういった冒険者は、残ったモンスターの巣へと向かっていった。

 あるいは、モンスター領域との接点である辺境に。



 この一件によって、冒険者達の政府への不満が高まった。

 政府からすれば致し方ない事ではあるのだが。

 食い扶持を奪われた冒険者には関係がない。

 幸い、辺境の方で受け入れられたので、食うに困る事はなかったが。

 それでも問題を起こした政府への恨みは大きい。

 翻って、受け入れてくれた辺境への好意が高まった。



 もちろん、原因はトモルである。

 トモルがあちこちのモンスターの巣を破壊した。

 これが原因だ。

 それも、冒険者を集めるための手段だったのだ。

 それを知れば、冒険者の考えや感情も変わっただろう。



 だが、それでも辺境の柊領までの移送はトモルの負担だったこと。

 実際に辺境でのモンスター退治はかなり稼げた事。

 受け入れ体制も、押し寄せる冒険者に間に合わずに万全ではなかったが。

 それでも着々と状況をととのえていった事。

 これらにより冒険者の感情は決して悪くはならなかった。

 むしろ、居場所を確保しておいてくれた事で、総合的に好感度が勝っている。



 また、辺境のさらに向こう側。

 開拓されたモンスター領域では様々な仕事がある。

 冒険者以外の道を見つけて職を変える事も出来た。

 食い詰め者だった者達からすれば、それは様々な可能性に満ちた希望の場所でもある。

 そこで新たな生き方を見つけた者も多い。



 そんな者達にとって、トモルはよい領主だった。

 悪逆非道さはあってもだ。

 それを踏まえても、他よりはよいと受け止められている。



 こんな事になっていたから、政府への反発心を持つ者は多い。

 トモルの領地である柊領にいる者で、特に新参者はこの傾向が強い。



 今回の兵力参集には直接関係はない。

 だが、政府への反発はこういうところで大きくなっていた。

 それはまた、様々な場面で現政権の不利となっていく。

 とりあえず、即座に戦力になる冒険者の徴用は出来なくなった。

 応じる者が減ったからだ。



 その逆に、こうした冒険者が臨時の戦力としてトモル側についている。

 最前線の戦闘には参加しないが、輸送の護衛などで活躍している。

 もっとも、少数ではあるがゲリラ戦の要員として活動してる者もいる。

 トモルの下でレベルを上げた高レベル冒険者達は、各地で猛威を振るっていた。

 例えば、各地で起こってる反乱や暴動。

 こういった蜂起の中心戦力として、こうした冒険者が参加している。

 それが問題の解決を遅らせ、問題を長引かせていった。



 モンスターの巣の破壊。

 それによる影響は意外なほど大きくなっていた。

 トモルとしては、そうなればいいなと思っていた程度だが。

 実際にここまで大事になってくれて助かっている。



 ともあれ、王都の藤園側は戦力の増強が難しくなり。

 逆に敵であるトモル側の戦力増大という事態になっている。

 それは彼らにとって決してよい話ではなかった。

 知らず知らずのうちに、こうした状態になっている。

 それを知らないが故に、対応も出来ない。

 出来ないから余計に不利になっていく。



 これは一例でしかないが。

 藤園側は知らないところで様々な問題を積み上げていた。

 その問題が形をともなって現実に発生している。

 それが現在の騒乱である。

 たとえこれが藤園側の勝利で終わっても。

 後片付けはかなり難しくなるだろう。

 その事にまだ気づいてないのは、ある意味幸福だろうか。

 何も考えず、悩まずに済むのだから。

 それしか利点はないのではあるけども。

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