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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第11章

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419回目 州都攻略 9

「策はあるのか?」

「有るにはあります」

 問われて将軍は答える。

 その声も表情も重い。

 尋ねた長官も、居合わせた重臣達も気が引き締まっていく。



「して、その策は?」

「……敵をこの都市に引きずりこみます」

 将軍の声に、誰もが慄然とした。



「正気か?

 いや、こんな事を言っては失礼なのは分かってる。

 しかし、それは」

 たまらず重臣の一人が声をあげる。

 だが、

「他に術はありません。

 敵を都市の中に引きずりこみ、接近戦を挑みます」



 それしかなかった。

 攻撃手段が分からない敵だ。

 まともな戦い方は出来ない。

 だが、それでも思うところはいくつかある。



「敵はどうも遠距離攻撃に優れてるようです。

 ならば、接近戦に持ち込めばと考えてます」

「なるほど」

 それを聞いて、意図を理解する。



 弓などの遠距離攻撃を無力化するには、近づくしかない。

 接近距離なら弓は弱いものだ。

 だが、その距離を詰めるのが難しい。

 近づくだけでも大変なのだから。



「だが、敵が都市に入ってくれば話は別。

 物陰が多く、距離を詰めるのもさほど難しくはないかと」

 どうしても市街地は接近戦になる。

 通りや広場などはともかくとして。

「その通りや広場も、物を置いて塞ぎます」



 そうして都市を迷路にする。

 それから侵入してきた敵を撃退する。

「敵の攻撃方法は分かりません。

 ですが、弓や魔術のような遠距離攻撃なら、こうした場所には弱いはず」

 それを狙って、市街地に誘い込む。



「もちろん、事前に民は避難させます」

 さすがに民衆を巻き込むつもりはない。

 そこまで外道というわけではなかった。

 もっとも、惜しいのは人命なのか労働力なのか。

 そこがどうなのかは分からないが。



「とはいえ、障害物をおくにも人手が必要。

 志願者はつのるべきかと」

「徴兵ではダメなのか?」

「志願で人が集まらねば、それもやむなしかと」

 非常時ゆえに仕方が無い。

 とはいえ、される側はたまったものではない。



「それしかないか」

 こうして悩んで迷ってる時間も惜しい。

「それでいこう。

 早速手はずをととのえてくれ」

「了解」

 こうしてやることは決まった。



 迫るトモルの軍勢。

 それに対抗する為に州都内では様々な動きが出てくる。

 民の避難と志願者の募集。

 そして、敵の動きを阻害するために障害物の設置。

 これらが一斉に行われていった。



 その間にトモルの軍勢も移動をしていく。

 州都の近くまで接近して布陣。

 後方からの補給で弾薬なども補充。

 次の戦闘に備えていく。



 同時に、タカヤス配下の兵士達も呼び寄せる。

 州都制圧後の占領をさせるために。

 その際の事務処理などを進めるために、文官なども集めた。

 既に勝利しているつもりでいる。



 そんなトモル側の行動は、武器弾薬その他がととのってからになった。

 まずは第一声。

 魔術で声を州都全体に拡散出来るようにしてから行われた。

「聞こえるか、州都の者達よ」

 この軍勢の指揮官である、トモル軍の旅団長が声を発した。

 それは確かに州都全体に響き渡った。

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