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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第11章

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415回目 州都攻略 5

 この段階での自動車の性能はそれほど高くはない。

 最高速度で時速60キロが出るかどうか。

 それも、舗装された走りやすい道であれば。

 そうでない場所では、時速30キロくらいでしか走れない。

 がんばって40キロになるかどうかだ。



 それでも、人間の足より速い。

 逃げる敵に追いつくのは簡単だ。

 その背中に攻撃を仕掛けるのも。

 戦闘車両の機関銃は、それを効果的に残酷に行なっていく。



 連射する射撃音。

 それが鳴る度に敵は次々と倒れていく。



 背後から迫り、敵の中を突っ切り、敵の前に出る。

 退路を塞ぐように動きながら進む自動車部隊。

 それらによって敵の前衛部隊は更に被害を増加させる。



 さすがに全滅はしない。

 しかし、容赦なく数を減らしていく。

 銃を放ちながら通り過ぎていく自動車。

 それが陣地に戻った時、敵の前衛部隊は半分近く数を減らしていた。



 そうして撤退したからといって、安全というわけではない。

 砲撃はまだ続いており、容赦なく後方に配置されていた部隊を襲う。

 敵は数を次々に減らしていく。

 その場にいる限り、安全地帯などどこにもない。



「なんという事だ」

 この軍勢を指揮する将軍はうめくしかない。

 顔を青く、赤くしながら。

「あれは何なのだ?!」

 予想だにしない攻撃。

 それによって軍勢が消えていく。

 ありえない事だった。



 しかし、現実は現実である。

 敵対するトモル勢がとんでもない戦闘力を持ってる事。

 それを認めるくらいには、この将軍は有能だった。

 その上で策を考えねばならないと理解もした。



 退く。

 それが一番常識的な指示だろう。

 戦って勝てる相手ではない。

 攻撃力が違い過ぎる。

 ならば、身を守れる所まで退く。



 だが、将軍はあえてその逆を指示する。

「突撃」

「はっ、なんと?」

 側に控える副官が問い直す。

 砲撃音でよく聞こえなかったのもある。

 だが、指示内容が信じられなかったのが一番の理由だ。

 そんな彼に、そして周囲の者達に将軍は大声で指示を繰り返す。



「突撃だ!

 敵に向かって突撃!

 それ以外に道はない」

 その声に副官は復唱する。

「……突撃、突撃!

 各指揮官に指示を!」



 それは様々な手段で通達されていく。

 伝令で、太鼓や笛の符号で。

 魔術による伝達で。

 それを受けた各部隊は慄然とする。



「まさか!」

「正気か……?」

「嘘だろ……」

 誰もが出された指示を疑った。

 しかし、命令は間違いなく突撃を示している。



 それを聞いて誰もが背筋を凍らせた。

 猛攻を加えてくる敵。

 これに突撃をしろと言われて。

「無理だ!」

 そんな声も上がった。



 だが、命令は命令である。

 遂行せねばならない。

 各指揮官は将軍の命令を口にしていく。

「突撃!」



 それを聞いた兵士達は従っていく。

 嫌々ながらも。



 そんな敵に向かって、トモル勢は容赦なく銃火を浴びせていく。

 それを受けて、敵軍は次々に倒れていく。

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