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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第11章

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404/531

404回目 間近にいる敵勢力をまずは叩く 3

 奇妙な音が聞こえた。

 彼らが今まで聞いた事がないものだった。

 それが何を意味するのか分からないうちに。

 彼らの近くの地面で爆発が起こった。



 それが砲弾の着弾などと分かるはずもなく。

 遠く離れた場所から飛来したなどと知るはずもなく。

 突然起こった出来事を、彼らはそう感じ取った。

「なんだ、あれ」

「いきなり破裂したぞ」

 そう思うのも無理もない。



 実際、砲弾は確かに破裂した。

 榴弾と言われるもので、着弾地点を中心にして、四方に破片を飛ばす。

 その効果範囲は数十メートルを超える。

 直撃はもとより、効果範囲にいれば損害は避けられない。

 まして、装甲戦闘車両でもない人や動物が受ければ。



 幸いにも、着弾地点は軍勢の居る場所からは離れていた。

 おおよそ、100メートルほどだろうか。

 ただ、その一発は着弾地点をはかる為のものだ。



「敵軍より100メートル離れてる。

 次の位置に修正せよ」

 敵地近くにいた斥候が報告をする。

 電信で伝えられたその情報をもとに、長距離砲部隊は修正を施していく。



 そして。



「撃て!」

 本格的な砲撃が始まる。

 20門の砲が一斉に攻撃を開始する。

 放たれた20発の榴弾が敵をめがけて飛ぶ。



 修正を施された榴弾は次々に敵軍に着弾していった。

 誤差はどうしても大きくなるが、まとめて何発も着弾すれば関係がない。

 直撃を受ける者。

 直撃は免れたが、榴弾の効果範囲にいた者。

 それらが次々に粉砕されていく。



 分厚い板金の鎧に身を包んでいても関係がない。

 人間が装着できる程度の装甲で、爆風も破片もしのげるものではない。



 馬車も次々に吹き飛んでいく。

 破壊されるもの、横倒しになるもの。

 どれも無事では済まない。



 当然、騎兵の馬もとばされる。

 乗っていた騎兵と共に肉片になり、文字通り人馬一体となる。



 最初の一回だけでも相当な損害を敵に与えていく。

 敵軍はそれで総崩れになる。

 しかし、攻撃が一回だけで終わるなんて事は無い。

 続いて第二射が敵に襲いかかる。



 二度目の着弾。

 それにより、また敵が吹き飛んでいく。

 三回目、四回目と繰り返される事で、敵は更に吹き飛ぶ。

 その時点で、敵はほぼ壊滅状態になっていた。



「射撃やめ、射撃やめ」

 電信で前線からの情報が入る。

「敵、ほぼ壊滅状態。

 これ以上の砲撃は不要」

 その報告を受けて、砲撃が止まる。



 敵からすれば何が起こってるのか分からなかった。

 800の軍勢の周囲でいきなり爆発が起こったのだ。

 それに巻き込まれて、ほとんどの者達が吹き飛んだ。

 残ってるのがどれくらいなのか。

 それも分からない。



「撤退、撤退!」

「とにかく集合しろ!」

 あちこちから声があがる。

 それが誰からのものか分からず、兵が狼狽える。

 誰の、どの指示を聞けばいいのか。



 そもそもとして、兵も己の事で手がいっぱいだ。

 指示を聞ける状況ではない。

 突然の事に呆然となってしまってる者。

 怯えて周囲を見渡す者。

 こんな状況でも気を保ち、これからの事を考える者。

 様々な反応を一人一人が示している。

 混乱状態というにふさわしい。



 その中でも、何人かが我先にと逃げ出す。

 珍しい事ではない。

 脱走兵や逃亡者は戦場では珍しくもない。

 負ければそういった者も出てくる。



 だが、この中で最もよい判断を下したのは、逃げ出したその者達だろう。

 その後に起こる事を考えれば。

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