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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第9章

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328/531

328回目 我が子かわいさに医療改革という親馬鹿ぶり、まだ生まれてもいないというのに

 柊トモル夫人ご懐妊。

 この慶事は領地内に広くしらしめられた。

 休日には酒がふるまわれた。

 もうお祭り騒ぎである。

 ついでとばかりに町では出店も出て、領内はそれなりの賑わいを見せた。



 浮かれてばかりもいられない。

 早速トモルは出産に必要な設備や人員を確保していく。

 ついでに、医学知識などを身につけ、必要な事を書き出していく。

 タイプライターのおかげで執筆速度はあがっている。

 必要な情報を次々と提示していく事が出来た。



 おかげで出産に関わる知識が向上する。

 この方面での医学の向上は、この時期からになる。



 ついでとばかりに、産院を設置。

 お産に関わる者達を常駐させる。

 これを町に置いて、出産に関わる問題解決が進んでいく。



 単に出産だけを取り扱うだけではない。

 それに必要な知識や情報。

 やり方なども伝えていく。

 また、助産婦────いわゆる産婆さんも確保していく。

 家での出産が当たり前の世界だ。

 こういった者達も必要になる。



 更に、子供の育成に滞りがないようにと、小児医療にも取り組んでいく。

 必要な知識をこれも書き出し、世間に流布していく。

 あわせて小児科医院の設置ももくろんでいく。

 さすがに資金も医者も足りないので、こちらは少し時間が必要になる。



 こういった我が子かわいさから始まった医療の普及。

 それはこの世界における児童死亡率を改善させていく。

 医院を用意して治療・回復手段が向上したからだけではない。

 同時に衛生観念なども普及させた結果だ。

 おかげで体調不良や病気になる原因が事前に取り除かれていく。

 子供も元気に育つというものだ。



 神社でも七五三をはじめさせていく。

 こうした行事で我が子の成長の無事を祝えるように。

 何かしら祝いの理由があれば、それが楽しみにもなる

 娯楽というと不謹慎に思われるかもしれないが。

 しかし、娯楽が楽しめるくらいの余裕は必要だ。

 それが人に生きる意欲を与えてもいく。



 明確な目印にもなる。

 七五三。

 七歳、五歳、三歳を祝う。

 目印とした年齢がある事で、目標にもなりえる。

 それが余計な面倒を生むこともありえるが。

 得られる成果の方が大きい。

 そう考えて実施していく。



 とはいえ、最初からそんなに普及するわけもない。

 子供の成長を祝おう、とは宣伝しているが。

 だからといって、はいそうですね、と頷く者はそう多くはない。

 興味を抱いた何人かが神社に足を向けるくらいだ。



 七五三が普及するのは、トモルの子供が該当する年齢になってから。

 小規模ながら、その時にも酒をふるまったりしてからである。

 人間、こうした大きな出来事がないと変わらない。

 特に、社会全体の雰囲気が変わるというような事は。



 ともかく、トモルは我が子が出来たという事で浮かれた。

 浮かれて色々な事をはじめていった。

 それらが趣味と実益を兼ねるような形になっていく。

 実際、実益になるようにはかってはいた。

 あくまで我が子の幸せを第一にして。



 どこまでも欲望に忠実に。

 どこまでも自分勝手の我が身かわいさ。

 だが、それも世間に普及していくなら利益になる。

 トモルの行いの優れたところは、良いことを独占しない事であろう。



 産院も医院も、トモルの家族だけのものだったら反発を買っていた。

 しかし、トモルはついでとばかりに一般にも開放した。

 もちろん診療費や治療費はとるが。

 だが、予防のための衛生教育は、ほとんどを無料公開した。

 講習もひらいた。

 ついでに、学校での教育にも組み込んだ。



 これで文句を言う者は減る。

 さすがにこれではケチの付けようがない。

 トモルは何も独占してるわけではないのだ。

 利用しようと思えばそれは可能だ。

 そういったものを設置したのだから、文句を言う筋合いは無い。



 それでも文句を言う奴は出てくるが。

 そういった不心得者は容赦なく投獄されていく。

 トモルは自分への悪口を決して許しはしない。

 悪口は不当な行いだ。

 それを許していたら、悪事を野放しにする事になる。

 そんな輩を放置するほどトモルは甘くなかった。



 そんな余禄もありつつ。

 トモルは出産に向けた整備を進めていく。



 それと同時に、今後の活動の見直しもしていく。

 この先、しばらくは家から離れられなくなる。

 領主としての仕事は今まで通りにやるが。

 モンスター退治などのように遠出は出来なくなる。



 その間に問題が起こらないように。

 起こっても即座に対応出来るようにしておかねばならない。

「さて……」

 やる事は決まっている。

 早速それを実行にうつしていく。

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