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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第7章

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250回目 教会が無いなら、代わりを作れば良いじゃない 2

 教会の宗教からの改宗はかなりの難しさを伴う。

 人間、簡単に今までの習慣を変えられない……というのもある。

 だが、それ以上に大きいのは利害関係である。



 教会の宗教から外れるという事は、教会の勢力圏での生活が出来なくなるという事になる。

 教会は教徒以外を異端として扱う。

 事実上の犯罪者と言える。

 法律での処罰対象ではないが、教会が独自に排斥を行う。

 信者に異端との接触を禁じるのだ。

 これにより商売などが出来なくなる。



 直接の暴行を加えてるわけではないが、生活が成り立たなくなる。

 異端と認定された瞬間に、食料も日用品も手に入らなくなるのだ。

 他の者達との協力や会話も出来なくなる。

 これでは日常生活もおくれない。

 それが怖くて教会の宗教に所属してる者もいる。



 そうなると分かっていてもトモルは改宗を強要した。

 問題を起こしてる連中と同じ所に所属してる者などいらないと。

 もとより敵対していた連中である。

 内部情報をもとに脅迫をしていたのだ。

 身内であるわけがない。

 そんな連中と同属の者など受け入れる事など出来るわけがない。



 当然ながら難色を示す者達もいる。

 今までの生活が出来なくなるのだから当然だ。

 トモルの領域内で生きていけるならともかく、そうでない者達もいる。

 行商人などがその典型だ。

 あちこちを巡って商売をしてる彼等からすれば、改宗は受け入れられない。

 なので、その対策もしていかねばならなかった。



 ここで役立つのが、あちこちの貴族から受け入れた子弟である。

 彼等を通じて、各地の領主などに働きかけ、改宗をするよう迫った。

 教会によって煮え湯を飲まされてる者達もおり、改宗には前向きだった。

 それでもすぐに改宗に踏ん切る事は出来なかった。



 やはり教会の影響力は大きく、それをすぐに取り払う事は出来ない。

 しかし、トモルが誘ったあらゆる所が教会を排除すれば、それなりの勢力になる。

 それらが手を取り合えば、教会なしでもやっていける。

 また、各地の領主が交流のある所に話をもちかければ、更に勢力は拡大する。

 連鎖的にこれが進んでいけば、独自の勢力を構築する事も可能だった。



 これには、各地にいる冷や飯食いを受け入れていたのが大きく作用した。

 部屋住みになる予定だった子弟の勤め先があるのは大きい。

 それを失いたくない者達もいる。

 それは貴族だけに限らない。

 一般庶民・平民だって同じだ。

 自立・独立の可能性がある場所があるのだから、そこを目指すのは当然である。



 トモルの領域は、モンスターの領域への進出を開始している。

 危険ではあるが、それは自分の土地を手に入れる絶好の機会であった。

 様々な階層の者達がそこを目指すのは当然である。

 それを捨てる事など出来るわけがなかった。

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