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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第6章

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221/531

221回目 裏側というかもう一方の動きという、陰謀めいた何か 5

「それが、結構広範囲に広まってるようでして」

「ほう?」

「この近隣だけかと思ったのですが、どういうわけか町を越えて都まで及んでまして。

 更にそこから首都にまで次々と伝播してるようです」

「そいつは……妙だな」

「ええ。

 勝手に拡がっていくのが噂というものですが、これはあまりにも拡散しすぎです」

 報告をしてる方もこの事象を不思議がっている。

 話を聞いてるトモルは、それを超えて明確に何らかの意図を感じていた。



「敵がいるな」

 その言葉に、居合わせた者達はぎょっとする。

「敵……ですか?」

「ああ、敵だ。

 意図的に悪評を言いふらしている連中がいる。

 でなければ、こんな短期間でこれだけひろがるわけがない」

 断言するトモル。

 その声に、居合わせた者達は顔を強ばらせていく。

 さすがにその可能性を考えてはいなかったからだ。



 常にどこかで発生する柊領の悪評。

 執念深さを感じるその態度に、トモルは明確な敵がいることを考えていた。

 確証はない。

 だが、そうでもなければ頑なに悪評を立てる理由が説明出来ない。



 何を理由にしてそんな事をしてるのかは分からない。

 だが、悪評を繰り返す者は確かにいる。

 何時までもそんな事を繰り返す存在は、何らかの意図を持ってるとしか思えなかった。



(敵だな)

 これが味方ならば、悪評などたてるわけがない。

 そんな事をしても利点がないからだ。

 わざわざ嘘を吐いてまで悪評をたてるのは、敵としか言いようがなかった。

(けど、何で?)

 そうする理由についてはさすがに分からない。



 いくつかの理由は想像出来るのだが。

 正解が何かは分からない。

 何より、相手がどこの誰なのか分からないから、答え合わせが出来ない。

(さすがにそろそろ次の手段にうつるしかないか)

 これ以上無駄な事を繰り返すのも面倒になってきている。

 性急すぎるかもしれないが、更なる対抗手段に着手する事も考えていく。



(そろそろ情報も集まってきてるし)

 悪評に対抗する為に好評を流し続けてる中で、ある程度の調査も進めていた。

 おかげで誰が中心になって行動してるのかも判明してきている。

 それらと話し合う事でなんらかの情報が得られる可能性はあった。



(多少手荒になるかもなあ)

 相手の態度にもよるが、聞き出す手段を選ぶつもりは無かった。

 最悪、魔術を使ってでも相手から情報を引きずり出すつもりである。

 攻撃を仕掛けてる連中の正体をつきとめる為である。



 そういった者が本当にいるなら、少しでも早く突き止めねばならない。

 たとえ黒幕がいない、単に面白半分にやってるだけだとしても、容赦をするつもりはない。

 むしろ、その方がよっぽど質が悪いとも言える。

 何の理由もなく、ただ自分の楽しみのためだけに他人を貶めてるのだから。

 そんな者を許す理由をトモルは何一つ見いだす事は出来ない。



 そして。

 最悪の事態として、もし本当に何らかの意図で悪評を流してる者がいたならば。

 それとの対決を覚悟せねばならない事になる。

 その場合、厄介な事になる可能性が非常に高い。



 まがりなりにも統治者の一角に喧嘩をふっかけてるのだ。

 相当な覚悟と能力、そして組織力などを持ってる相手である可能性がある。

 最終的に勝つにしても、長く苦しい戦いになる事が予想された。

 そして、そんな事が出来るような相手となると相当に限られてくる。

 思いつくものを並べていくだけでも気が滅入る程だ。



(まったく……)

 本当に鬱陶しく、そして面倒な話である。

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