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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第5章

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193回目 学校における出来事のちょっとした事後報告 5

「なるほどね」

 各地から集まってくる情報をもとに、状況を察していく。

 予想通りではあったが、捜査の追及はある程度の所で止まったのが分かる。

「まあ、貴族社会だしな」

 その事はある程度予想はしていた。



 落胆は、無いとは言えないがさほどでもない。

 貴族社会はなべて平穏、事も無し、となっていきそうであった。

 それを承知でここまでやったのだ。

 おかげで分かった事もある。



「まあ、だいたいこのあたりが敵か」

 あえて敵と言って、トモルは捜査妨害をした連中にあたりをつけていく。

 また、それによって救われた者達にも目を通していく。

 それらが今後障害となる可能性の高い連中だからだ。



 利用する事も出来るかもしれないが、それよりも排除した方が有益であろうと思える。

 利害関係になると、どこかで足を引っ張られる可能性がある。

 そうなるよりは、さっさと切り捨てる方が無難であった。

 なお、切り捨てるというのは比喩表現ではない。

 文字通りの意味である。



「意外と多いかな」

 事件の大きさから関係者は多くなるだろうと思ってはいた。

 だが、それにしても上がってくる名前などが多い。

 トモルが思ってるより大事だったのかもしれない。

 おかげで、貴族社会における色分けが進んで助かった。



「こことここと、あと、ここか」

 今回の事件の調査と隠蔽を行おうとしてる者達を分けていく。

 前者は今後味方に引き入れるため。

 後者はこの先の敵として。



「あと、ここか」

 次に被害者となった者達も参照していく。

 それらは売春組織の内部から直接情報をとってはいた。

 だが、それでも全容が分からないところがあった。



 卒業生などは追及が難しいし、事を隠したがってる家もある。

 表に出たら嫁の貰い手が無くなる可能性があるからだ。



 あえて名簿などを残さない事で追及が難しくなってもいた。

 それが、治安機関の本格的な捜査によって暴かれていきもした。

 トモルが把握出来なかった者達もいる。



 それらも、今後は仲間に引き込んでいこうと思っていた。

 少なくとも被害者達が好んで敵に協力する事も無いだろうから。

 対立する集団があれば、多少は協力はしてくれると考えられる。

 少なくとも敵対はしないだろうと期待はしたかった。



 そして、今回の事で誰がどんな行動をするのかが見えてきた。

 それらも可能な限り調べあげていった。



 どんな小さな事でも、どんな些細な事でもよい。

 関係が無いと思って切り捨てた事が、とてもつもなく重要だという事もある。

 その逆もあるのだが、それを見極めるためにもあらゆる情報が必要だった。



 情報は大事だ。

 集めるのを怠れば、何も分からなくなる。

 そして、分からないまま、重要事項を見落とす事になる。

 そうなると、あとで大問題となっていく。

 そうならないように、情報の精査にあたっていく。

 常人を超える能力を駆使して。



 おかげで気になるものを見つけた。

 藤園のお姫様が加害者家族に接してるというものだ。

 そのおかげで捜査がはかどらなくなってるのが分かる。

 それが始まった日から、追及が格段に難しくなってるのが、別の報告から明らかになってるからだ。



「これが原因かねえ……」

 それだけが全てでないにしても、可能性はある。

 だとすれば、誰かの差し金という可能性もある。

「誰だ……?」

 何者が動いてるのか?

 それが気になった。



 藤園の本家か、そこに入れ智慧してる者か。

 計略や謀略だとしたら、糸を引いてる者がいる可能性がある。

 そして、そういう事をしでかしそうな者も既に何人か候補として存在している。



 貴族社会において絶大な力を持つ藤園家である。

 一族その者にそれだけの知恵者がいてもおかしくない。

 また、抱えてる軍師や知恵袋がそう進言したかもしれない。

 その可能性をトモルは考えていった。

 そして。



「こいつの考えって可能性もあるか……」

 他の誰でも無い藤園ヒロミという存在が、自らの意志で行なってる事も考えられた。

 それが、考え無しの行動なのか、頭を使ったものなのか。

 はたまた直観的に取るべき道を選択したのか。

 何が正解かは分からないが、その可能性も考えておく事にする。

 相手がまだ少女と言ってよい娘であってもだ。



「それでも、俺よりは年上か」

 相手の年齢を見て子供だと思った事に苦笑する。

 トモルだって、この世界ではまだまだ子供なのだから。

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