表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第5章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

192/531

192回目 学校における出来事のちょっとした事後報告 4

 悪事や犯罪は、それによって得られる利益が何かしらある。

 それは金銭や権力だけに限らない。

 単純に、

「やれば楽しいから」

という感情的なものも含まれる。



 そして、その為に他の誰かを不当にいたぶる。

 それは取引とはとても言えないものである。



 取引は、当事者がどちらも利益を得られる。

 その為の支払いはあっても、それは不当と言えない範疇になるだろう。

 だが、悪事や犯罪はそうではない。

 利益を手に入れる者と、損失を被る者の両者に分かれる。



 大雑把な分け方であろうが、大別すればこうなるだろう。

 それは搾取と言って良いものである。



 この搾取をした者から少しでも取り上げたものを取り返し、被害者に戻す。

 犯罪の捜査やそれへの処罰というのは、そうしたものであろう。

 少なくとも損失の補填という面を多少はもってるものだ。

 その為にも、やらかしたものへの追及をせねばならない。



 しかし、それを止められてしまうのだ。

 ヒロミの言う。

「可哀相」

という言葉で。



 この場合、泣き寝入りを強いられるのは、被害者である。

 悪事を働いた連中への追及と糾弾を止められるのだから。

 それによる損失の補填もままならない。

 受けた損害はそのままに、何の回復もなされないで終わってしまう。



 また、悪事を働いた方が利になるという事にもなる。

 どれほど悪さをしても、一定のところでその追及が止まるという事になるのだから。

 この場合、悪事を働いていた方は、当事者を差し出せばそれで全てが終わる。

 権勢も財産も取り上げられる事無く残る。



 だったら、悪さをした方がよっぽど利益になる。

 実際、差し引きで考えれば、縁者は利益を得ている。

 被害者の損失はそのままだというのに。



 なので、ヒロミの訪問には相当な効果があった。

 しかも、表向きは窮地を助ける善人として振る舞う事が出来る。

 実際には、被害者に何の補填もさせないでいるというのに。

 悪事の糾弾を途中で終わらせるというのに。



 今回の事件も、事の当事者として捕らえられた者だけが問題なのか分からない。

 家の意向で参加していた者もいるはずである。

 組織の運営側にはそういった者もいるだろう。

 そうなれば、指示を出した者にも追及が及ぶのが当然である。

 そういった者達への追及も、ヒロミが出た時点で止まってしまう。



 それが分かっているから、ヒロミは加害者側の家を巡っていく。

「今回は大変な事になってしまいましたね」

と声をかけるだけで。

 それだけで相手に恩を売り、自分の派閥の結束を強める事が出来る。



 役職から外されるのは避けられないが、貴族達を取り込む事が出来るようになる。

 そうして、とりあえず数を集める事が出来る。

 当面は烏合の衆であろうが、それでも数は力になる。



 いずれ、それなりの立場に復帰する事もあるかもしれない。

 あるいは、使いやすい鉄砲玉に出来るかもしれない。

 単純な投票数として勘定できるかもしれない。

 それなりに利用価値はある。

 そんな者達をヒロミは簡単に手に入れる事が出来る。



「そんな訳なので、これから皆様の所を訪問しようと思うのです」

 取り巻き達にそう言って軽く頭を下げる。

「皆様をお呼びしておいて申し訳ありませんが」

「いいえ、いいえ!」

「素晴らしいお心です」

「ヒロミ様、それでしたら私も是非」

「私も、叶うならお伴を」

「ヒロミ様と共に」

「まあ……」

 ヒロミはそんな取り巻きの申し出に嬉しそうな顔をする。



「それでは皆さん、ご都合がつく時にはご一緒を願い出来るかしら?」

「はい、もちろんです!」

 取り巻き達は声を揃えて返事をした。

 それをヒロミは嬉しそうに見つめる。



 ──これで共犯者が増えたと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


_____________________

 ファンティアへのリンクはこちら↓


【よぎそーとのネグラ 】
https://fantia.jp/posts/2691457


 投げ銭・チップを弾んでくれるとありがたい。
登録が必要なので、手間だとは思うが。

これまでの活動へ。
これからの執筆のために。

お話も少しだけ置いてある。
手にとってもらえるとありがたい。


_____________________



+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ