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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第5章

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191回目 学校における出来事のちょっとした事後報告 3

「そのような事があったならば、お困りの方もいるでしょう。

 その方々の所へ」

「まあ……」

「それは……」

 取り巻き達から感嘆の声が上がっていく。



 いずれも、ヒロミの言葉に感銘を受けた調子のものだ。

 それを受けてヒロミは続ける。



「さすがに事に関係していた方々はどうしようもありません。

 ですが、そのご家族をそのままにしておくのもしのびありません。

 手助けする事は出来ませんが、せめて慰める事は出来ないかと」

 それを聞いた取り巻き達は口々に、

「素晴らしいですわ」

「お優しいお心遣いです」

「さすがヒロミ様です」

と口々に褒め称えていった。



 藤園という巨大な権勢をほこる家の出自であっても、ヒロミに出来る事などそれほどない。

 事件の関係者として処罰された者を救う事は出来ない。

 その家族などの縁者を救済する事も出来ない。

 事件の影響を受けて、それらが失う権益を回復させる事も出来ない。



 だが、そういった者達に接する事は出来る。

 そこで、

「今回はお気の毒でした」

と声をかける程度の事は出来る。

 また、それが出来るのがヒロミの強みでもあった。



 権力をもたないヒロミであるからこそ、事の関係者に接触しても問題は無い。

 慰めの言葉をかける程度ならば、大した事でもない。



 もちろん、事件の関係者の家族を慰めるなど、良識や秩序をもとに考えれば許される事ではない。

 直接関与してなくても、悪事による利益を受け取っていたのだから。

 間接的な利益享受者であるのは疑いの余地がない。

 しかし、そういった場合でも、

「直接関与してるわけではないのに、そんな事を言っては可哀相です」

と言えば、それで追及する側が悪になる。



 それで追及が完全に止むことはない。

 だが、大なり小なり軽減はされる。



 それも藤園の姫がそう言うのだ。

 権限や権力がなくても、それなりの影響力は出る。

 ただ訪問をして声をかける、それだけで糾弾の声などはおさまっていく。

 そして糾弾の声が無くなれば、捜査当局も追及するのが難しくなる。

 今まで声を揃えて糾弾し、様々な情報を提供していた者達が口をつぐむからだ。



 更に、捜査をしてる者達への非難すらもあがっていく。

 これ以上追及してどうするのか、と。

 悪事を働いた者達を捕らえ、それらが手にした不当な利益を回収するのに必要なのにも拘らず。

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