188回目 一年生はこうして終わっていく <能力表記>
現状、国内の勢力はカオリによる暴露によって動けなくなっている。
追及される側もする側も、この件に関わっていて忙しくなっている。
なので、力の空白地帯が生まれてしまっている。
それを利用してトモルは、自分の勢力を拡大していく事にした。
漏れ聞く上位貴族の駆け引きを見聞きしたからだ。
なるほどさすがだと思わせるくらい様々な権謀術数を駆使している。
褒められたものではないが、その手際は評価するしかない。
それらに対抗するためには、やはり巨大な勢力は必要だと確信した。
捜査機関などにも影響力をもち、それらの行動を妨げる事が出来るのは大きい。
善し悪しで考えれば、それもどうなのかという事にはなるだろう。
だが、実際問題として、それだけの力があるならやれる事も増える。
自分を安全地帯に置いて、相手に攻撃をしかける事も出来る。
それが出来るのが上位貴族であり、その力の前にはトモルとて小さなものである。
もっとレベルが上がり、個人で国を相手に出来るくらいになれば話は別だろうが。
そうなれるかもしれないが、そうなれなかった場合も考えねばならない。
他の勢力に無意味なちょっかいを出されないように。
求めるのはそこである。
相手をどうこうしたい、というよりは、自分を守るというのがトモルの求めるところだ。
何をやるにしても、無意味な牽制を受けたりするのは避けたい。
そうなると、どうしても自分の勢力を巨大化させる必要がある。
以前からこうした事はぼんやりと考えていた。
それは卒業式の一件からの出来事を見聞きして、更に強くなっていった。
弱くては何も守れない。
当たり前の事を当たり前のように理解せざるを得なかった。
そこに理想や理念など介入する余地がない。
弱くてはそれを通す事は出来ない。
それがどんなに高尚な事でも、どんなに道義的に優れた事でもだ。
世の中に必要なのは力である、これはやはり事実であった。
ならば、それを手にするしかない。
それに必要な時間を、卒業式の一件で稼ぐ事が出来た。
どの勢力も派閥も、自分達の事で忙しくなっている。
その間にトモルは、自分の勢力を拡大していく事にした。
どれだけの時間があるのか分からないが。
しかし、自分が自由に動ける間に、出来るだけの事はしておこうと思った。
いつ、上位貴族の足の引っ張り合いが終わるのか分からないのだ。
それが終わるまでの間に、可能な限りの拡大と成長をしておかねばならなかった。
猶予はあるようで、実は全くないのかもしれない。
迷ったり悩んだりしてる時間がもったいない程である。
そんなこんなでトモルの学校初年度は終わった。
入学当初から問題に巻き込まれた一年であったが、それもどうにか区切りがついた。
(来年も忙しいだろうけど)
そう思いつつも、何かしらの区切りはついたと思いたかった。
少なくとも、藤園カオリの一件は、これで何らかの決着がついたのだ。
今後も引き続き何かが起こるかもしれないが、それならそれでどうにかするしかない。
(さて、どうなるやら)
推測される様々な事態はある。
だが、何が起こるかは、その時になるまで分からない。
それまでに、出来るだけの対策をしていくしかなかった。
あるいは。
(作ってくしかないよなあ、俺に都合のいい状況を)
それが出来るなら、それが最善であろうとは思った。
出来るならであるが。
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柊 トモル
8歳 男
レベル24
体力: 1200/2400
健康: 1200/2400
敏捷: 1200/2400
智慧: 1200/2400
意志: 1200/2400
共感: 1200/2400
一般教養 レベル14 → 17
知識:地理 レベル8 → 9
知識:社会 レベル9 → 11
知識:運営 レベル4 → 8
知識:経営 レベル3 → 7
知識:指揮統率 レベル4 → 9
知識:貴族社会 レベル5 → 8
礼儀作法 レベル5 → 7
心理 レベル9 → 13
交渉 レベル9 → 10
発見/探知 レベル10 → 12
潜伏/隠密 レベル11 → 12
野外活動 レベル3 → 6
運動 レベル14 → 16
刀剣 レベル17 → 18
斧 レベル7
投擲 レベル2 → 6
格闘 レベル7 → 9
基本魔術 レベル23 → 24
治療魔術 レベル9 → 11
探知魔術 レベル16 → 21
念動魔術 レベル5 → 7
能力強化魔術 レベル13 → 16
能力弱体化魔術 レベル10
精神介入魔術 レベル11 → 17
魔術感知魔術 レベル5 → 8
魔術付与魔術 レベル8 → 11
魔術解除魔術 レベル5 → 7
知識:日本 レベル8
パソコン操作 レベル15
振り分け可能技能点数: 237点
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