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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第5章

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149回目 この状況とこの手札で出来る事はなんだろう 3

 何はともあれやる事は決まった。

 翌日、トモルは朝一番で手下のいるダンジョンへと向かった。

 そこには、あちこちから流れてきた冒険者が合流していた。

 狙い通りの光景にトモルは安心する。

 そして、巨大化していた手下達に用件を告げていく。



「辺境のここなら冒険者が活躍出来る場所がある。

 まとめきれない連中はこっちに流してしまえ」

 モンスターの取り合いを懸念していた手下達にとって、これは朗報となった。

 それだけでなく、トモルはもう一つ用件を追加していく。



「商売人達にも教えてやれ。

 こっちの方に冒険者が大量に出向くから、仕事ならそっちの方がいいぞってな」

 これで冒険者周辺の商売も引き込む事が出来る。

 乗るかどうかは分からないが、少しでも多くが移動してくれればいい。

 それだけで辺鄙な田舎はかなり賑わう事になるだろう。



「まあ、移動はまた明日からでも。

 こっちもやる事があるから」

 そう言ってトモルは一旦その場を離れた。

 冒険者達を移動させるにしても、すぐには無理である。

 それに、やらねばならない事があるのは確かだった。



 それから実家の方に戻って道路工事。

 さすがにこれはすぐには終わらない。

 だが、ダンジョンに到達出来なくても問題はなかった。

 モンスターは野外でも多く、それらを倒すだけでも儲けは出せる。



 その為には、野外における活動拠点も必要になる。

 寝泊まりできる場所が。

 トモルはそれを道路沿いに作っていく。

 四方を壁で囲まれた避難所を。



 ここに冒険者を放り込んで、当面の仕事をさせていく事にする。

 押し寄せるだろう冒険者達を遊ばせるのはもったいない。

 ひとまずこのあたりに放り込んでおく事にする。

 そうすればイヤでも仕事をするはずだ。



 それらが終わると、行商人の所に出向く。

 行商人と言いながらも最近は村に居る事が多くなっている。

 おかげで捕まえるのはそれほど難しくはなかった。



「学校で噂に聞いたり、冒険者達から話をしてもらったんだけど。

 どうも大量の冒険者がこっちに来るみたいなんだ。

 国内のダンジョンもどういうわけか潰れたみたいだし」

「へえ。

 そりゃあ初耳ですな」

「うん、どこまで本当か分からないけど。

 だから、もしかしたらかなり大勢がこっちに流れてくるかも」

「はあ、そりゃあ大変で……」

 そう言いながらも行商人は考えていった。

 それが本当なら、商売を拡げる機会だと。



「まあ、そうなったらそうなったで頑張るしかないですな」

「うん、頑張ってね」

 それだけ言ってトモルはその場を離れた。

 行商人がどう動くかは分からないが、事前に教えておくのは悪い事ではない。

(いきなり冒険者がやってきて対応出来ないだろうし)

 そんな状況を作らないためにも、多少は事前に情報を提供していく。

 それが上手くいくかどうかは分からないが、可能な限りの手は打っておく。



 それらが終わってから子供達の所に。

 いつものように遊んでる最中に、トモルは思い出したように伝えた。

「そうそう、これ、学校の方で聞いたんだけど」

「え、なに?」

「どうした?」

「何かあったのか?」

「いやな、どうもダンジョンが幾つか無くなったみたいなんだ」

 それを聞いて子供達は驚く。



「ダンジョンが?!」

 田舎の子供でもダンジョンの事は知っている。

 それがどういったものなのかも。

 正確に伝わってるわけではないが、

『モンスターがいっぱいいて、その中にいる特に強いモンスターを倒さないとなくならない』

という事くらいは理解している。



 だからこそ、ダンジョンがなくなるというのは快挙であり、そう滅多にない事だというのを知っている。

 それが無くなったと聞けば驚くしかない。

「それで、冒険者があちこちに移動してるんだって。

 今までのダンジョンが無くなったから」

「へえ」

「そうなんだ」

「もしかしたらこっちにも来るかもなあって思って」

 それを聞いた子供達は、互いに顔を見合わせていく。



 冒険者達については、自分の親や周りの大人達が良い顔をしてない事は知っている。

 だから、それがとても良い話には思えなかったのだ。

「大丈夫なのかな」

「冒険者だもんね」

 そんな彼等は不安げな表情をしていた。

 トモルが求めるように。

 あとは彼等が家に戻って親に何を言うかである。

(上手くいってくれよ)

 トモルは胸の中でそう願った。

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