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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第4章

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114回目 ダンジョン、ボス攻略 2

 巨大人面虫の胸部。

 そこに突き刺さった刃。

 それは半分ほど相手の体にめり込んだ。

 ほとんど切断されてるようなものだ。

 だが、まだ命を奪うには至ってない。



 顔に苦痛を浮かべ、口から悲鳴。

 傷口から大量にあふれる緑の血液。

 そうしながらも、前肢と後ろ肢を激しく振って、まだ生きてる事を示している。

 モンスターだけあってなかなかしぶとい。



 そんなモンスターに二撃目を入れようと、一旦刀剣を抜く。

 そして二発目、三発目を入れていく。

 続けて繰り出して確実に命を削らないといけない。

 でないと、開いた傷口がふさがってしまう。



 実際、巨大人面虫の傷はふさがれていっている。 

 血液の流出も止まっていく。

 続けざまに何度も攻撃を仕掛けないと、完全回復しかねない。

 トモルは遠慮も容赦もなく、攻撃を繰り出していく。



 相手もそんなトモルに応戦しようとする。

 自由に動く二つの前肢でトモルを攻撃しようとする。

 かなりの素早い動きだ。

 並の人間なら目で負う事も出来ないかもしれない。

 だが、トモルはなんとかその動きをとらえている。

 そして、身をかわし、武器で弾いていく。



 このダンジョンのボスたるモンスター。

 その攻撃は全く当たらない。

 それどころか、繰り出される前肢にあわせて、トモルは武器を打ち合わせていく。

 鋼鉄の刃をぶつけられた巨大人面虫の前肢は、それで破損した。

 胴体よりは細いそれは、刃によって千切り切られていった。



 その上で、胴体にも、四本の足にも切りつけていく。

 巨大人面虫は身動きがとれなくなる。

 体を切断するほどの斬撃も受けて、回復も追いつかなくなっていく。

 そうなると、後は一方的な攻撃が続く。

 それはもう、戦闘と言えるものではなかった。

 一方的な殺戮でしかない。



 しかし、容赦できるものではない。

 相手はダンジョンの中枢たるモンスター。

 本来なら一方的に倒されるような存在ではない。

 トモルの能力が異常に高いから出来る事だ。

 普通に戦っていたら、それなりのレベルの冒険者でも、何人もの死者を出している。

 それくらい強力な敵なのだ。



 そんな敵を、可哀想だからと助けるわけにはいかない。

 しっかりとトドメはささねばならない。

 でなければ、モンスターの被害を多くの者が受ける事になる。



 そうはさせじと、トモルは分厚い刃をたたき込んでいく。

 もっともそれは、幾らか憂さ晴らしの気配もあった。

 ダンジョンに入る前にあった、冒険者とのいざこざの。

 さすがに簡単に感情が割り切れるものではない。



 そんな鬱憤晴らしもかねて、巨大人面虫は叩き切られていった。

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