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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第4章

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110回目 双方の立場がもたらす決裂 3

 冒険者の誘致。

 それは失敗に終わりそうだった。

 徒労感が激しい。

 だが、それはそれとして、やるべき事をやっていく。



 幸い、これまでの行動でモンスターはだいぶ片付いた。

 冒険者に渡す路銀調達の為にやっていたのだが。

 それも雑魚の一掃という面では意味があった。



 これでダンジョン中枢を攻撃する時に、余計な邪魔は入らない。

 不利な条件が一つ消える。

 完全に雑魚が消えたわけではないから、多少の増援はやってくるだろうが。

 それでも、数を減らした意味はあるはずだった。



 トモルはそのままダンジョンに入り、中枢を目指す。

 冒険者の事など目にもくれない。

 それに関わってる時間がもったいなかった。



 残された冒険者達はどうしようか考える事になった。

 今日もトモルを追いかけてダンジョンに入るか。

 それとも、大人しくしておくか。

 出来れば稼ぎを手にしたい。

 だが、トモルに出会うのも気まずい。

 下手すれば命に関わるかもしれない。

 そう思うと、ダンジョンに踏み込む事も出来なかった。



「どうする?」

 誰かが声をあげる。

 だが、応える声はない。

 どうすればいいのか?

 それが分かれば、この場に突っ立ってなどいない。



 だが、いつまでもその場に留まってるわけにもいかない。

 何かしら行動はしなければいけない。

 ダンジョンに入るにしろ、今日は帰るにしろ。

 あるいは酒場で飲んでいるにせよ。

 いつまでもこの場に留まるわけにもいかない。



「俺は、今日は帰る」

「俺も」

「俺もそうする」

 そう言って立ち去る者が出てきた。

 それらは宿屋へと向かっていく。



「どうする?」

「そうだなあ」

「飲みに行くよ、俺は。

 そんな気分じゃねえけど」

「確かに。

 でも、飲まないとやってらんねえな」

「ああ」

 そう言って昼間から酒場に向かう者も出てきた。



「一応入るか?」

「そうだな、今日の稼ぎも欲しいし」

「でも、昨日みたいに獲物を置いててくれるかな」

「さあな。

 でも、それなら戦ってモンスターを倒せばいい」

「それもそうか、俺達そういう仕事してるもんな」

 あらためて武器を構えてダンジョンに入っていく。

 そういう者もいた。



「どうすっかな」

 ある者はそれらとは別の事を考えている。

 トモルが言っていた事。

 別の場所、別のダンジョン。

 その事を考えていた。

「ここを攻略するっていうし」

 出来るかどうかは分からない。

 だが、あれだけの強さがあればやってしまうかもしれない。

 そう考えると、このダンジョンに留まる必要も感じられない。

「行ってみるか」

 ならばと、一足先にトモルが言ってたダンジョンへと向かっていく。

 幸い、路銀は稼いだ。

 目的地までの不安はない。



 トモルが中枢に向かってる時。

 ダンジョンの外にいた冒険者はそんな風に行動していった。

 何をしたいか、何をするべきか考えながら。

 あるいは、思いつきのままに動いていった。



 そんな彼らの事など全く知るよしもなく。

 トモルはただダンジョンの中を突っ走っていた。

 ひたすら中枢を目指して。

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